社畜だけど転移先の異世界で【ジョブ設定スキル】を駆使して世界滅亡の危機に立ち向かう ～【最強ハーレム】を築くまで、俺は止まらねぇからよぉ！～

第５章

９９４話 孤児リリィ視点－６

（こ、このままじゃ……！）

　焦る私だが、体は動かない。
　そのときだった。

「グレイスしゃん、弱いものイジメはよくないでしゅよ？」

「そうなのです。子ども相手に、みっともないのです」

「……あ？」

　女の人が振り返る。
　そこには、また別の女性が２人いた。
　女性……というよりは少女かな。
　私と同じか、それよりも下かもしれない。
　その少女２人は、女性の服を引っ張っていた。

「ちょっ……。引っ張るなって。コウタ親分に買ってもらった服が伸びるだろうが」

「服なんかより、重要なことがあるのです。か弱い女の子をイジメたら、コウタくんに嫌われるのですよ？」

　ドワーフの少女が、怖い女の人を制止してくれる。
　怖い女の人は、タジタジの様子だ。
　とりあえずは助かった……のかな？