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第5章

986話 ジョニーの選択-4【シルヴィ・ネリスside】

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「遠慮しなくていいですよ? わたしは衛兵と知り合いではないですし、純粋に第三者としての意見を聞けると思います」

「…………」

「……ああ、1つ忘れていました。わたしのご主人様は衛兵の上層部にも顔が利くのでしたね。ひょっとすると、Sランクパーティ『悠久の風』のサブリーダーであるわたしの顔ぐらいは知っている衛兵がいるかもしれません」

「あ……う……」

「困りましたね。これでは公正な判断ができないかもしれません。何でしたらもっと上の――」

「すみません。なにとぞ、金貨10枚の方でお願いします。ありがたく頂戴いたします」

 ジョニーが平伏する。
 シルヴィは微笑んだ。

「そうですか。賢明な判断ですね」

 彼女は懐から金貨10枚を取り出すと、ジョニーの前に置いた。
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