社畜だけど転移先の異世界で【ジョブ設定スキル】を駆使して世界滅亡の危機に立ち向かう ～【最強ハーレム】を築くまで、俺は止まらねぇからよぉ！～

第５章

９１７話 大工集団『漢の絆』－３【グレイス・ヒナタside】

「それで、どうだ？　あんたらに仕事を頼みたいんだが……」

「おうよ！　いいぜ！！」

　大工たちは即答した。
　それを聞いたグレイスは、男たちに向かって軽く頭を下げる。

「助かるぜ！　それじゃあさっそく話を詰めていこうか」

「ガッハッハ！　任せろ！！」

　男たちの威勢のいい声が響いた。
　そんな彼らに対して、グレイスは尋ねる。

「それで、どんな仕事に自信があるんだ？」

「言っちゃなんだが、簡単な構造の家をささっと作るのが得意だぜ！」

「へぇ……」

「逆に、貴族様が好むような洒落た家とかは作ったことねぇんだ。そういうのが欲しけりゃ、他をあたってくれや」

　頭領の男が告げると、残りの男たちも頷いている。
　その様子を見て、グレイスは小さく微笑んだ。

「いや、別に問題ねぇさ。これから始まるのは開拓事業だからな。俺たちが欲しいのは、開拓民が住むような普通の家なんだ」

「そうなのか？」

　グレイスの言葉に、男たちは首を傾げた。
　そんな彼らに、グレイスは頷いてみせる。