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第5章

900話 ルンの鍋料理-3【リン・ルンside】

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「ルン、戦闘の準備だ。……ルン?」

 いつの間にか、ルンはいなくなっていた。
 チンピラに怖気づいて、リンを残して逃げたのだろうか?
 いや、違う。

「は、はいぃ。できましたよぉ」

 ルンが厨房の奥から、巨大な鍋を運んできた。
 テーブルの上にドンッと置くと、チンピラたちはギョッとした顔を見せた。

「な、なんだ……? このデカい鍋は……?」

「これは、ワタシの得意料理『ジャイアント・何でも煮込み鍋』ですぅ。女将さん、調理場と具材をお借りしましたよぉ」

 ルンが得意気に言った。
 女将は呆気にとられる。
 そして、それ以上にチンピラたちは戸惑っていた。

「い、いや……。料理名を聞いているんじゃなくてだな……」

「どうしてこの局面で料理を出してきやがった……? い、いったい何を企んでやがる……!!」

 チンピラたちが身構えた。
 そんな彼らに対して、ルンは自信満々で言う。
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