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第5章
867話 本の管理者-2【チセ・ローズside】
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「まだ金貨100枚分の借金が残るわけですね。……店主殿、それを返すあてはあるのですか?」
「そ、それは……」
ローズの問いに対し、店主は言葉を詰まらせた。
そんな彼に構わず、彼女はさらに質問を続ける。
「あなた、これらの本の内容をどの程度把握しているのですか?」
「え? どの程度、とは……?」
「ここには多種多様な本があります。地理、政治、歴史、伝承、魔法、剣技、雑学……。その内容を、あなたは把握しているのですか?」
「いえ……。内容はあまり……。ただ、どんなタイトルの本があるか分かる程度で……」
ローズの問いに、店主はたどたどしい口調で答えた。
どうやら、彼は本の内容をあまり理解できていないらしい。
まぁ、それはそうだろう。
彼が全ての本の内容を理解しているのなら、学者や賢者にでもなっているはずだ。
「よろしい。では、そちらの借金取りの方。当初の金貨300枚に加えて、金貨100枚をお支払いしましょう」
「……え?」
「それで店主殿の借金は完済ですわね? 何かご不満でも?」
「い、いや! そんなことはございません!」
ローズの言葉に、借金取りの男は首を振る。
身分が上で、Sランクパーティのメンバーでもあるローズの機嫌を損ねることだけは避けたかった。
それに加え、店主に貸していた金を肩代わりしてくれるのであれば不満などない。
「そ、それは……」
ローズの問いに対し、店主は言葉を詰まらせた。
そんな彼に構わず、彼女はさらに質問を続ける。
「あなた、これらの本の内容をどの程度把握しているのですか?」
「え? どの程度、とは……?」
「ここには多種多様な本があります。地理、政治、歴史、伝承、魔法、剣技、雑学……。その内容を、あなたは把握しているのですか?」
「いえ……。内容はあまり……。ただ、どんなタイトルの本があるか分かる程度で……」
ローズの問いに、店主はたどたどしい口調で答えた。
どうやら、彼は本の内容をあまり理解できていないらしい。
まぁ、それはそうだろう。
彼が全ての本の内容を理解しているのなら、学者や賢者にでもなっているはずだ。
「よろしい。では、そちらの借金取りの方。当初の金貨300枚に加えて、金貨100枚をお支払いしましょう」
「……え?」
「それで店主殿の借金は完済ですわね? 何かご不満でも?」
「い、いや! そんなことはございません!」
ローズの言葉に、借金取りの男は首を振る。
身分が上で、Sランクパーティのメンバーでもあるローズの機嫌を損ねることだけは避けたかった。
それに加え、店主に貸していた金を肩代わりしてくれるのであれば不満などない。
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