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第5章
861話 本屋ー4【チセ・ローズside】
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「――【ララバイ】」
「ぐ、が……っ!!」
チセの放った眠魔法を受け、男はあっさりと意識を失った。
そのまま地面に倒れ込む。
邪魔者がいなくなった2人は、改めて本屋内へと足を踏み入れた。
「ごめんください」
「おや? 誰ですか、あなたたちは……」
チセが声をかけると、借金取りの男が胡乱げに答えた。
その表情は険しく、チセとローズに対して警戒をしている様子だ。
だが、2人は彼を相手にしない。
彼女たちは借金取りの男を無視して、店長らしき男に話しかけた。
「私たちは本を買いに来ました。店長さん、見せていただいてもよろしいでしょうか?」
「え、ええ……」
借金取りの男が睨む中、2人は店長に頼み込む。
男は戸惑いながらも答えた。
「しかしあいにくながら、ここの本は借金のカタに差し押さえられていましてね……」
「実は、聞こえていました。ここにある本を全て合わせて、金貨100枚だとか」
「ええ、まあ……」
チセの言葉に、男は頷く。
そんな彼女に、今度はローズが話しかけた。
「よろしい。それならわたくしたちは、金貨300枚を提示しましょう。いかがでしょうか?」
「300枚!? 本当ですか!?」
ローズの提示した金額を聞いて、店長は目の色を変えた。
しかし、借金取りの男も黙ってはいない。
こうして、本を巡る言い争いが再燃しようとしていたのだった。
「ぐ、が……っ!!」
チセの放った眠魔法を受け、男はあっさりと意識を失った。
そのまま地面に倒れ込む。
邪魔者がいなくなった2人は、改めて本屋内へと足を踏み入れた。
「ごめんください」
「おや? 誰ですか、あなたたちは……」
チセが声をかけると、借金取りの男が胡乱げに答えた。
その表情は険しく、チセとローズに対して警戒をしている様子だ。
だが、2人は彼を相手にしない。
彼女たちは借金取りの男を無視して、店長らしき男に話しかけた。
「私たちは本を買いに来ました。店長さん、見せていただいてもよろしいでしょうか?」
「え、ええ……」
借金取りの男が睨む中、2人は店長に頼み込む。
男は戸惑いながらも答えた。
「しかしあいにくながら、ここの本は借金のカタに差し押さえられていましてね……」
「実は、聞こえていました。ここにある本を全て合わせて、金貨100枚だとか」
「ええ、まあ……」
チセの言葉に、男は頷く。
そんな彼女に、今度はローズが話しかけた。
「よろしい。それならわたくしたちは、金貨300枚を提示しましょう。いかがでしょうか?」
「300枚!? 本当ですか!?」
ローズの提示した金額を聞いて、店長は目の色を変えた。
しかし、借金取りの男も黙ってはいない。
こうして、本を巡る言い争いが再燃しようとしていたのだった。
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