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第5章

851話 参加希望【ユヅキ・ティータside】

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「「「ほ、本当に申し訳ありませんでしたぁっ!!!」」」

 最後のひと押しとばかりに、男たちが声を揃えて謝罪する。
 もちろん、ユヅキは彼らの言動を気にしていない。

「いや、謝らないでよ。君たちの実力を見るために、あえて少し挑発したところもあるしさ。……で?」

「……で? とは……???」

「いや、だからさ。君たちは開拓事業を手伝ってくれるのかな? それともダメなの? それを聞きたいんだけど……」

 ユヅキが尋ねる。
 彼女としては、ごく普通に問いかけただけに過ぎなかった。
 だが、男たちはユヅキの言葉に震えた。

「お、俺たちを……雇っていただけるのですか!?」

 リーダーの男が声を震わせて尋ねる。
 怒らせてはいけない者に絡んでしまい、もう終わりだと思っていた。
 彼としては、ユヅキの言葉は予想外だった。

「いや、だから最初から聞いてるじゃん。開拓団へ参加を希望しているのかって」

 ユヅキが苦笑しながら言う。
 その言葉に、リーダーは胸をなで下ろした。

「あ、ありがとうございます! もちろん参加希望です!」

「ならよし。君たちみたいな肉体派なら、いろいろと役立つしね」

 ユヅキはニッコリと微笑む。
 個人ランクC相当の男たち8人が集まった、Bランクパーティ『剛腕の灯火』。
 もちろん『悠久の風』の戦闘能力には遠く及ばないのだが、それは比べる相手が悪い。
 普通に考えて、Bランクパーティが開拓事業の手伝いをしてくれるのであれば、むしろ大歓迎である。
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