社畜だけど転移先の異世界で【ジョブ設定スキル】を駆使して世界滅亡の危機に立ち向かう ～【最強ハーレム】を築くまで、俺は止まらねぇからよぉ！～

第５章

８１３話 口が軽い老婆

　俺は『ファーストジョブ封印の呪い』を受け、弱体化してしまった。
　老婆、美女、少女など、たくさんの女性たちからバカにされ、消されようとしている。

「な、なぁ。俺が助かる可能性はないのか？」

　俺は老婆に問いかける。
　このまま戦いに移されては、困るのだ。

「ほっほっほ。往生際が悪いですなぁ。『ファーストジョブ封印の呪い』を受けてしまっては、もはや詰み。諦めた方が身のためですぞ」

「だ、だが……」

「平民から成り上がった身でありながら、敵を作りすぎましたな。こうして『宝剣ラティオ』を狙われ、あわよくば暗殺まで企図されるとは……。儂らの依頼主は、あなたを危険分子と判断したようで……」

「…………」

　老婆の言葉を受け、俺は悲壮な表情を作る。
　だが、心の中でガッツポーズをしていた。

（長老だか何だか知らないが、意外に口が軽いじゃないか……）

　老婆、美女、少女たちからなる数十人の集団。
　彼女たちが直接的に俺へ恨みを持っているのではなく、あくまで依頼主の指示に従って動いているだけらしい。

「お、俺は死にたくない！　俺には愛するパーティメンバーたちがいるんだ！　お前たちには依頼主がいるんだって？　あ、謝りに行くから、どうか見逃してくれ！　な？　頼むよ！！」

　俺は必死の形相を浮かべる。
　我ながら名演技だ。