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第5章
798話 アクセルとスロウス-1
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俺はザルードに特殊上級ジョブ『勇者』の件を明かした。
大司教である彼は、その存在自体は知っていたようだ。
しかしまさか、俺がそれを保有しているとは思わなかったのだろう。
目に見えて動揺していた。
「ゆ、勇者……? そ、そんな馬鹿な……。いえ、ですが確かに……」
「何か言いたいことがあるようだな?」
「い、いえ! 何でもありません……!!」
ザルードは考え込んでいる。
俺の言葉が正しいのかどうか。
特殊上級ジョブ『勇者』を持つ者と敵対するリスク。
特殊上級ジョブ『勇者』を持つ者に恩を売るメリット。
いろいろと判断に迷うことも多いだろう。
(じっと待つのも悪くないが……。どれ、万が一にも敵対など考えないように、畳み掛けてやろう)
俺はさらなる攻勢をザルードに仕掛けることにした。
小声で2つのアクティブスキルを発動する。
(――【アクセル】。そして――【スロウス】)
特殊ジョブ『英雄』のアクティブスキル『アクセル』。
発動者の移動速度や思考速度を大幅に上昇させるスキルだ。
盗賊の『黒狼団』との戦いなどで活躍したことがある。
そして、特殊上級ジョブ『勇者』のアクティブスキル『スロウス』。
対象の移動速度や認識能力を大幅に低下させるスキルだ。
夢の中の女神様が使用し、俺を苦しめた強力な能力である。
大司教である彼は、その存在自体は知っていたようだ。
しかしまさか、俺がそれを保有しているとは思わなかったのだろう。
目に見えて動揺していた。
「ゆ、勇者……? そ、そんな馬鹿な……。いえ、ですが確かに……」
「何か言いたいことがあるようだな?」
「い、いえ! 何でもありません……!!」
ザルードは考え込んでいる。
俺の言葉が正しいのかどうか。
特殊上級ジョブ『勇者』を持つ者と敵対するリスク。
特殊上級ジョブ『勇者』を持つ者に恩を売るメリット。
いろいろと判断に迷うことも多いだろう。
(じっと待つのも悪くないが……。どれ、万が一にも敵対など考えないように、畳み掛けてやろう)
俺はさらなる攻勢をザルードに仕掛けることにした。
小声で2つのアクティブスキルを発動する。
(――【アクセル】。そして――【スロウス】)
特殊ジョブ『英雄』のアクティブスキル『アクセル』。
発動者の移動速度や思考速度を大幅に上昇させるスキルだ。
盗賊の『黒狼団』との戦いなどで活躍したことがある。
そして、特殊上級ジョブ『勇者』のアクティブスキル『スロウス』。
対象の移動速度や認識能力を大幅に低下させるスキルだ。
夢の中の女神様が使用し、俺を苦しめた強力な能力である。
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