社畜だけど転移先の異世界で【ジョブ設定スキル】を駆使して世界滅亡の危機に立ち向かう ～【最強ハーレム】を築くまで、俺は止まらねぇからよぉ！～

第５章

７６４話 最新ステータス ナディア－２

（ナディアのファーストジョブは『近衛騎士』なんだよな）

　『近衛騎士』は、『騎士』の上級ジョブである。
　単に『騎士』のジョブレベルが３０に上がれば転職できるようになる。
　実際に近衛騎士に任じられる必要はない。
　まぁ、ナディアの場合には実際にウルゴ陛下の近衛騎士になっていたわけだが。

（『騎士』は下級ジョブの１つだが、その取得条件がややキツイ。ナディアの努力が伺える……）

　下級ジョブ『騎士』の取得には、同じく下級ジョブの『剣士』『戦士』『槍士』『弓士』を育てる必要がある。
　それぞれのジョブレベルを１０に上げなければならないのだ。
　４つの下級ジョブをレベル１０まで。
　俺の『ジョブ設定』や『パーティメンバー経験値ブースト』があれば楽だが、そういったチートなしならばやはり大変である。

（セカンドジョブは『剣豪』。俺と同じく、剣の技量を上げてもらうとして……。サードジョブは『一流貴族』だ）

　ナディアは、エルカディア侯爵の遠戚にあたるらしい。
　彼女のフルネームは、ナディア・エルカインド。
　その父はエルカインド準男爵――いや、騎士爵だったか？
　なんかそんな感じの末端貴族家の当主だったはずだ。

　大貴族のエルカディア侯爵の遠戚とはいえ、本来は大した影響力を持っていない。
　そのはずだったが、ナディアがウルゴ陛下の近衛騎士に抜擢されたかと思えば、エウロス男爵（つまり俺だが）の開拓事業に力を貸すことになった。
　ナディアの存在は、実家のエルカインド家にとって希望の光となったわけだな。

（そしてもちろん、俺はナディア自身も幸せにするつもりだ！）

　さて。
　俺たち『悠久の風』の最新ステータスの確認は、これで終えた。
　そろそろ開拓事業に向けて動き始めなければならない。
　まずは、王都でざっと人材を募集してみようかな。