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第5章
696話 反エウロス男爵派閥
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「実は、俺と彼女は特別に親しくさせていただいておりましてね。彼女の人となりは把握しています。もちろん弱いところも……。『悠久の風』として、これから活動を共にしていく仲間は彼女以外に考えられませんね」
「ほう……。そなたの嗜好は知っているつもりだったが、まさか身持ちの固い女騎士を籠絡しておったとはな。そういうことなら、話は理解できる」
ウルゴ陛下が顎に手を当てつつ呟く。
一方、マデリン侯爵と騎士団長は苦虫を噛み潰したような表情をしていた。
そして、彼らが口を開く。
「今のはエウロス卿の言葉は聞き捨てなりませんぞ……!」
「マデリン卿の仰る通り! ナディア殿はウルゴ陛下の近衛騎士……それを手籠めにするとは! 見方によっては反逆行為とも取られかねませんぞ!」
2人は俺を非難する。
いつの間にか、『反エウロス男爵派閥』ができていないか?
マデリン侯爵は最初からそうだったが、ナディアの件で騎士団長まであちら側に行ってしまったようだ。
こうなると面倒くさいことになる。
……仕方ないな。
まずはウルゴ陛下に言い訳しておこう。
「陛下! 俺は誓って、反逆の意思など持ち合わせていません! ナディアの素晴らしい肉体を見て、つい手を出してしまっただけなんです! どうか、信じてください!!」
「……ふむ」
「ほう……。そなたの嗜好は知っているつもりだったが、まさか身持ちの固い女騎士を籠絡しておったとはな。そういうことなら、話は理解できる」
ウルゴ陛下が顎に手を当てつつ呟く。
一方、マデリン侯爵と騎士団長は苦虫を噛み潰したような表情をしていた。
そして、彼らが口を開く。
「今のはエウロス卿の言葉は聞き捨てなりませんぞ……!」
「マデリン卿の仰る通り! ナディア殿はウルゴ陛下の近衛騎士……それを手籠めにするとは! 見方によっては反逆行為とも取られかねませんぞ!」
2人は俺を非難する。
いつの間にか、『反エウロス男爵派閥』ができていないか?
マデリン侯爵は最初からそうだったが、ナディアの件で騎士団長まであちら側に行ってしまったようだ。
こうなると面倒くさいことになる。
……仕方ないな。
まずはウルゴ陛下に言い訳しておこう。
「陛下! 俺は誓って、反逆の意思など持ち合わせていません! ナディアの素晴らしい肉体を見て、つい手を出してしまっただけなんです! どうか、信じてください!!」
「……ふむ」
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