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第5章
687話 経験
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「説明は把握しました。しかし、エウロス卿は若い。経験が足りていないのではないかと思うのですが?」
「そ、それは……」
「聞くところによれば、彼が冒険者登録を行ってからまだ何年も経っていないとのこと。前例によれば、登録後10年以内のリーダー率いるパーティがSランクに昇格している記録はない」
「ぐぬぅ……!」
ギルマスが歯噛みする。
マデリン侯爵の指摘はもっともだ。
俺はまだ冒険者としての経験が浅い。
MSCの知識や経験を応用して何とか頑張っているが、他の冒険者に比べればまだまだ未熟なのは事実だ。
「ふむ……。マデリン侯爵の懸念も理解はできる」
「ならば、『悠久の風』のSランクパーティ認定の取り消しを……」
「それはならん。国王として、一度行った推薦を取り消すなどあり得ん。――だが、エウロス卿に過大な評価を与えて使い潰すつもりもない。ここは一つ、エウロス卿に貸しを作ってやることにする」
「貸し……ですか……?」
「そうだ。――エウロス卿、そなたに強大な戦力を貸し与えてやろう。我が近衛騎士から一人、そなたのパーティメンバーに加えてよい。ただし、本人の了承を得ることが条件だ」
「そ、それは……」
「聞くところによれば、彼が冒険者登録を行ってからまだ何年も経っていないとのこと。前例によれば、登録後10年以内のリーダー率いるパーティがSランクに昇格している記録はない」
「ぐぬぅ……!」
ギルマスが歯噛みする。
マデリン侯爵の指摘はもっともだ。
俺はまだ冒険者としての経験が浅い。
MSCの知識や経験を応用して何とか頑張っているが、他の冒険者に比べればまだまだ未熟なのは事実だ。
「ふむ……。マデリン侯爵の懸念も理解はできる」
「ならば、『悠久の風』のSランクパーティ認定の取り消しを……」
「それはならん。国王として、一度行った推薦を取り消すなどあり得ん。――だが、エウロス卿に過大な評価を与えて使い潰すつもりもない。ここは一つ、エウロス卿に貸しを作ってやることにする」
「貸し……ですか……?」
「そうだ。――エウロス卿、そなたに強大な戦力を貸し与えてやろう。我が近衛騎士から一人、そなたのパーティメンバーに加えてよい。ただし、本人の了承を得ることが条件だ」
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