675 / 1,049
第5章
675話 謁見の日
しおりを挟む
俺はアスター騎士爵から3回のマナー講習会を受けた。
本当は2回でも十分なくらいだったが、謁見の日程まで多少の余裕があるとのことで、万全を期したのだ。
そして――
「うぅ……。ご主人様、お気をつけて……」
「くれぐれも陛下に無礼のないようにね」
シルヴィとユヅキがそう言いながら見送ってくれる。
今日は謁見の日だ。
事前にアスター騎士爵からマナー指導も受けたし、そもそもウルゴ陛下とは一度会ったことがある。
俺は特に心配していないのだが、『悠久の風』のみんなは違うらしい。
「コウタくん、陛下の前で粗相をしたらダメなのですよ?」
「へへっ。コウタっちなら、謁見の間だろうと関係なさそうだな」
「そうですわね。そこに女性がいれば手を出す……それがコウタ殿ですから」
「……ん。心配……」
ミナ、リン、ローズ、ティータがそんなことを言い出す。
俺は思わず苦笑してしまう。
人のことを何だと思っているんだ。
「いやいや、俺は別にそういう人間じゃないからな?」
「よく言うぜ。コウタ親分なら、謁見の間で王女様に手を出してもおかしくねぇ」
「……えっと。確かにそう思います」
「でも、王女様だけはやめておいた方がいいですにゃ。せめて、隅に控えているメイドさんとかにしておくべきですにゃ」
グレイス、エメラダ、セリアまでもが同意する。
俺は呆れてしまう。
「お前らな……。俺はそこまで節操なしじゃないって」
「ははっ! こういうのは日頃の行いが大事なんだぞ? コウタ坊」
ミルキーが笑い飛ばしながら慰めてくれる。
だが、この口ぶりだと彼女もあまり信じていなさそうだ。
残る希望は……。
本当は2回でも十分なくらいだったが、謁見の日程まで多少の余裕があるとのことで、万全を期したのだ。
そして――
「うぅ……。ご主人様、お気をつけて……」
「くれぐれも陛下に無礼のないようにね」
シルヴィとユヅキがそう言いながら見送ってくれる。
今日は謁見の日だ。
事前にアスター騎士爵からマナー指導も受けたし、そもそもウルゴ陛下とは一度会ったことがある。
俺は特に心配していないのだが、『悠久の風』のみんなは違うらしい。
「コウタくん、陛下の前で粗相をしたらダメなのですよ?」
「へへっ。コウタっちなら、謁見の間だろうと関係なさそうだな」
「そうですわね。そこに女性がいれば手を出す……それがコウタ殿ですから」
「……ん。心配……」
ミナ、リン、ローズ、ティータがそんなことを言い出す。
俺は思わず苦笑してしまう。
人のことを何だと思っているんだ。
「いやいや、俺は別にそういう人間じゃないからな?」
「よく言うぜ。コウタ親分なら、謁見の間で王女様に手を出してもおかしくねぇ」
「……えっと。確かにそう思います」
「でも、王女様だけはやめておいた方がいいですにゃ。せめて、隅に控えているメイドさんとかにしておくべきですにゃ」
グレイス、エメラダ、セリアまでもが同意する。
俺は呆れてしまう。
「お前らな……。俺はそこまで節操なしじゃないって」
「ははっ! こういうのは日頃の行いが大事なんだぞ? コウタ坊」
ミルキーが笑い飛ばしながら慰めてくれる。
だが、この口ぶりだと彼女もあまり信じていなさそうだ。
残る希望は……。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
1,049
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる