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第5章
646話 すし詰めの馬車
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「さぁ、こちらへお乗り下さい」
促されるままに、俺たちは馬車に乗り込む。
先頭は俺。
次にシルヴィ。
続いてユヅキ。
冒険者パーティ『悠久の風』の序列順である。
途中までは順調に進んでいたのだが――
「お、おいっ!? もうこれ以上は無理だ!」
俺は叫んだ。
すでに馬車内は満員である。
四方を壁に囲まれたタイプの馬車なので、逃げ場などない状況だった。
そんな状況で詰め込まれるのだからたまったものではない。
「ティータの姉御までで終わりだって? 冗談じゃねぇ! あと1人ぐらい入るだろ! 俺も入るぜ!!」
グレイスが強引に入ってくる。
その分、内部はさらに密度が増す。
「……えっと。あたしだって、留守番は寂しいです」
「まだまだいけるにゃ! こういうのは、意外に入るものなのですにゃ!!」
さらにはエメラダとセリアまでもが入ってこようとしている。
「むぐっ! も、もうこれ以上は……!!」
俺はそう声を上げるが、密度が高くて上手く声を上げられない。
次から次へと、俺の叫び声を無視してどんどん中に入ってくる。
やがて完全にすし詰め状態となってしまった。
「うぐぐ……! もう少しも動けん……!」
どうしてこうなった。
いや、理由は分かっているんだがな……。
俺はため息を吐いた。
だが、状況は変わらない。
「ひゃんっ!? ご、ご主人様……そこはぁ……」
俺の近くにいるシルヴィが甘い声を出す。
彼女も俺と同様、すし詰め状態で身動きが取れないのだ。
促されるままに、俺たちは馬車に乗り込む。
先頭は俺。
次にシルヴィ。
続いてユヅキ。
冒険者パーティ『悠久の風』の序列順である。
途中までは順調に進んでいたのだが――
「お、おいっ!? もうこれ以上は無理だ!」
俺は叫んだ。
すでに馬車内は満員である。
四方を壁に囲まれたタイプの馬車なので、逃げ場などない状況だった。
そんな状況で詰め込まれるのだからたまったものではない。
「ティータの姉御までで終わりだって? 冗談じゃねぇ! あと1人ぐらい入るだろ! 俺も入るぜ!!」
グレイスが強引に入ってくる。
その分、内部はさらに密度が増す。
「……えっと。あたしだって、留守番は寂しいです」
「まだまだいけるにゃ! こういうのは、意外に入るものなのですにゃ!!」
さらにはエメラダとセリアまでもが入ってこようとしている。
「むぐっ! も、もうこれ以上は……!!」
俺はそう声を上げるが、密度が高くて上手く声を上げられない。
次から次へと、俺の叫び声を無視してどんどん中に入ってくる。
やがて完全にすし詰め状態となってしまった。
「うぐぐ……! もう少しも動けん……!」
どうしてこうなった。
いや、理由は分かっているんだがな……。
俺はため息を吐いた。
だが、状況は変わらない。
「ひゃんっ!? ご、ご主人様……そこはぁ……」
俺の近くにいるシルヴィが甘い声を出す。
彼女も俺と同様、すし詰め状態で身動きが取れないのだ。
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