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第5章
581話 順序
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「俺も一緒に行った方がいいのか?」
「いや、物事には順序がある。我がウルゴ陛下に報告し、謁見の場を整えてからの方がスムーズに進むであろう。陛下はご多忙だ。おそらく数日程度は待つことになると思う」
「分かった」
確かに、筋は通っている。
俺は納得した。
「じゃあ、とりあえずはナディアに任せるよ。よろしく頼む」
「承知した。任せておけ!」
彼女が駆けていく。
これからは別行動だ。
あの村の一夜で、彼女も俺たち『悠久の風』に加入してくれることになった。
システム画面上はすでにパーティメンバーとなっている。
だが、実際に仲間に迎え入れるにはまだ障壁が残っているな。
彼女が無事に王都騎士団を辞することができるのかどうか……。
ま、このあたりは俺とウルゴ陛下の謁見が終わってから考えればいいか。
「さて……。ナディアから連絡が来るまで、何をするかだが……」
「観光しよう!」
「食い倒れだぜ!」
「ご主人様の名声を高めましょう!」
ユヅキ、リン、シルヴィが元気よく答える。
「ううむ……。ウルゴ陛下との謁見が控えている今、呑気に観光や食い倒れというのも微妙かもなぁ……。しかし、名声を高めるためにゴチャゴチャ動くのもそれはそれで……」
あまり動き回るのは避けたい。
ケガでもして謁見をキャンセルでもしたら、不敬罪で処罰される可能性がなくもないだろう。
「それなら……」
「セリア。何か良い案があるのか?」
「とりあえず冒険者ギルドに顔を出してみるはどうですかにゃ? 『毒蛇団』討伐の功績算定も終わっている頃だと思いますにゃ」
「ふむ……」
冒険者ギルドでは、特殊な魔道具が利用されている。
エルカと王都は遠いが、魔道具を用いて情報は共有されているはずだ。
報酬を受け取ったりランクアップの処理を行えるかもしれない。
「分かった。まずは冒険者ギルドに行ってみるか。その後は宿を確保して、適度に観光したり食べ歩きしてみようぜ」
「「「了解!」」」
こうして、俺たち『悠久の風』の行動方針は決まったのだった。
「いや、物事には順序がある。我がウルゴ陛下に報告し、謁見の場を整えてからの方がスムーズに進むであろう。陛下はご多忙だ。おそらく数日程度は待つことになると思う」
「分かった」
確かに、筋は通っている。
俺は納得した。
「じゃあ、とりあえずはナディアに任せるよ。よろしく頼む」
「承知した。任せておけ!」
彼女が駆けていく。
これからは別行動だ。
あの村の一夜で、彼女も俺たち『悠久の風』に加入してくれることになった。
システム画面上はすでにパーティメンバーとなっている。
だが、実際に仲間に迎え入れるにはまだ障壁が残っているな。
彼女が無事に王都騎士団を辞することができるのかどうか……。
ま、このあたりは俺とウルゴ陛下の謁見が終わってから考えればいいか。
「さて……。ナディアから連絡が来るまで、何をするかだが……」
「観光しよう!」
「食い倒れだぜ!」
「ご主人様の名声を高めましょう!」
ユヅキ、リン、シルヴィが元気よく答える。
「ううむ……。ウルゴ陛下との謁見が控えている今、呑気に観光や食い倒れというのも微妙かもなぁ……。しかし、名声を高めるためにゴチャゴチャ動くのもそれはそれで……」
あまり動き回るのは避けたい。
ケガでもして謁見をキャンセルでもしたら、不敬罪で処罰される可能性がなくもないだろう。
「それなら……」
「セリア。何か良い案があるのか?」
「とりあえず冒険者ギルドに顔を出してみるはどうですかにゃ? 『毒蛇団』討伐の功績算定も終わっている頃だと思いますにゃ」
「ふむ……」
冒険者ギルドでは、特殊な魔道具が利用されている。
エルカと王都は遠いが、魔道具を用いて情報は共有されているはずだ。
報酬を受け取ったりランクアップの処理を行えるかもしれない。
「分かった。まずは冒険者ギルドに行ってみるか。その後は宿を確保して、適度に観光したり食べ歩きしてみようぜ」
「「「了解!」」」
こうして、俺たち『悠久の風』の行動方針は決まったのだった。
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