479 / 1,049
第5章
479話 敏捷強化薬と腕力強化薬
しおりを挟む
「それじゃあ改めて……」
「……えっと。待ってください。主様」
そう言って、俺を止める者が再び現れた。
調合士のエメラダだ。
「まだ何かあるのか? そろそろ、ティータたちの魔法も限界が近づいてきているのだが……」
「時間は掛けません。これを飲んでください、みなさん」
エメラダが俺に渡してきたのは、黄色の液体が入った小瓶だった。
リン、シルヴィ、ユヅキ、グレイスにも同じものが渡されている。
「これは?」
「敏捷強化薬です。一時的に脚力を強化することができます。私が作ったものです。効果は30秒ほどしかありませんが、脱出には十分でしょう」
「なるほど。確かにありがたいが……。いいのか?」
「はい。もちろんです」
まぁ、出し惜しみしていてはみんな生き埋めになってしまうからな。
ありがたく飲ませてもらう。
「ボクたちにはないのです?」
「……えっと。ミナさんとセリアさんはこちらをどうぞ」
エメラダが次に取り出したのは、赤色の液体が入った小瓶だった。
「これは何なのですにゃ?」
「腕力強化薬です。こちらも一時的なものですが、脱出の際には役に立つと思います」
「すごいですにゃ! よくこんなものを作る時間があったにゃね!」
「はい。それは――」
「話はそこまでにしておいてくれ。続きは、無事に脱出できた後だ」
俺は盛り上がりかけるエメラダとセリアの会話を中断させる。
今は時間との勝負なのだ。
「……えっと。待ってください。主様」
そう言って、俺を止める者が再び現れた。
調合士のエメラダだ。
「まだ何かあるのか? そろそろ、ティータたちの魔法も限界が近づいてきているのだが……」
「時間は掛けません。これを飲んでください、みなさん」
エメラダが俺に渡してきたのは、黄色の液体が入った小瓶だった。
リン、シルヴィ、ユヅキ、グレイスにも同じものが渡されている。
「これは?」
「敏捷強化薬です。一時的に脚力を強化することができます。私が作ったものです。効果は30秒ほどしかありませんが、脱出には十分でしょう」
「なるほど。確かにありがたいが……。いいのか?」
「はい。もちろんです」
まぁ、出し惜しみしていてはみんな生き埋めになってしまうからな。
ありがたく飲ませてもらう。
「ボクたちにはないのです?」
「……えっと。ミナさんとセリアさんはこちらをどうぞ」
エメラダが次に取り出したのは、赤色の液体が入った小瓶だった。
「これは何なのですにゃ?」
「腕力強化薬です。こちらも一時的なものですが、脱出の際には役に立つと思います」
「すごいですにゃ! よくこんなものを作る時間があったにゃね!」
「はい。それは――」
「話はそこまでにしておいてくれ。続きは、無事に脱出できた後だ」
俺は盛り上がりかけるエメラダとセリアの会話を中断させる。
今は時間との勝負なのだ。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
1,049
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる