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第5章
478話 エリアヒール
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俺たちは地下に閉じ込められている。
本来であれば崩落してきた瓦礫に埋もれるところだったが、ティータの結界魔法、ユヅキの土魔法、シルヴィの氷魔法によって数分の猶予を得た。
その間に、脱出のための方策を考えていく。
「よしっ! 作戦がまとまったぞ」
「本当ですか! さすがはご主人様です!!」
「それで、どんな作戦なの?」
「……気になる……」
「コウタさん、さっそく教えてくださいですにゃ」
俺の言葉に、みんなが注目する。
「いいか? まずは――」
そして俺は、みんなと作戦を共有する。
「――という手筈でいこうと思う」
「なるほど……。ご主人様の作戦は完璧ですね!」
「いいね。それで行こう」
シルヴィとユヅキの同意を得られた。
この二人は『悠久の風』の中でも俺に次ぐベテランだ。
彼女たちを納得させられた時点で、作戦の妥当性は高いと言える。
「よし。ではさっそく――」
「コウタ殿。少しお待ちを」
思わぬ人物から声が上がった。
ローズだ。
彼女の身分は高いが、冒険者としては中堅にとどまる。
俺たちの方針に異を唱えることはあまりなかったのだが……。
「何か問題でも? ローズ。悪いが、あまり時間がないんだ」
「すぐに終わりますわ。【エリアヒール】」
俺の言葉にそう答えた彼女は、治療魔法を発動させた。
「……? 一体何を――」
「これで、全員の回復を完了しましたわ。特に、作戦上で重要な役割を果たす人は重点的に回復させました。これで、全力を発揮できるはずですわ」
「そういうことか。ありがとう、ローズ」
俺としたことが、うっかりしていたな。
治療魔法は、基本的には外傷や病を治療する魔法である。
だが、副次的な効果として体力や闘気を回復させる効果もある。
俺たちがこの場所へ立入り捜査をしてから戦闘などは行っていないので外傷などはないのだが、それでも長時間の検分で多少の疲れはあった。
治療魔法を事前に発動しておいた方が、脱出作戦の実行に向けてより万全の態勢で臨めるだろう。
本来であれば崩落してきた瓦礫に埋もれるところだったが、ティータの結界魔法、ユヅキの土魔法、シルヴィの氷魔法によって数分の猶予を得た。
その間に、脱出のための方策を考えていく。
「よしっ! 作戦がまとまったぞ」
「本当ですか! さすがはご主人様です!!」
「それで、どんな作戦なの?」
「……気になる……」
「コウタさん、さっそく教えてくださいですにゃ」
俺の言葉に、みんなが注目する。
「いいか? まずは――」
そして俺は、みんなと作戦を共有する。
「――という手筈でいこうと思う」
「なるほど……。ご主人様の作戦は完璧ですね!」
「いいね。それで行こう」
シルヴィとユヅキの同意を得られた。
この二人は『悠久の風』の中でも俺に次ぐベテランだ。
彼女たちを納得させられた時点で、作戦の妥当性は高いと言える。
「よし。ではさっそく――」
「コウタ殿。少しお待ちを」
思わぬ人物から声が上がった。
ローズだ。
彼女の身分は高いが、冒険者としては中堅にとどまる。
俺たちの方針に異を唱えることはあまりなかったのだが……。
「何か問題でも? ローズ。悪いが、あまり時間がないんだ」
「すぐに終わりますわ。【エリアヒール】」
俺の言葉にそう答えた彼女は、治療魔法を発動させた。
「……? 一体何を――」
「これで、全員の回復を完了しましたわ。特に、作戦上で重要な役割を果たす人は重点的に回復させました。これで、全力を発揮できるはずですわ」
「そういうことか。ありがとう、ローズ」
俺としたことが、うっかりしていたな。
治療魔法は、基本的には外傷や病を治療する魔法である。
だが、副次的な効果として体力や闘気を回復させる効果もある。
俺たちがこの場所へ立入り捜査をしてから戦闘などは行っていないので外傷などはないのだが、それでも長時間の検分で多少の疲れはあった。
治療魔法を事前に発動しておいた方が、脱出作戦の実行に向けてより万全の態勢で臨めるだろう。
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