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第5章

436話 プラント・ウィップ

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 空中に大の字で仰向けにさせられてしまった俺は、そそり立ったモノを女神様に見られてしまった。

「この変態め。なんでそんなに大きくなっているのですか!」

「そーれーはー」

「答えなくて結構です。まったく、なんて奴なのでしょう。世も末です。まぁ、実際に世も末なのですが……」

 女神様がブツクサ文句を言っている。
 やれやれ。
 拘束されて尻に木の根をぶっ刺されて興奮するなんて、人間ならば当然のことだというのに。
 女神様のくせに、人族への理解が足りないな。

「まぁいいです。わたしが見込んだだけのことはあると前向きに考えましょう」

 女神様はそう言うと、再び魔力で何かを操作し始めた。
 すると今度は、新たな木の根が生成され俺の足元あたりにそそり立った。

「興が削がれました。このまま解放――目覚めさせてやってもいいですが、最後に罰を与えます。今度こそ、罰にしかなりません。いくらあなたが変態でも、痛みで喜ぶほどではないでしょうから」

 女神様がそう言う。
 何やらフラグめいた発言にも聞こえるが、気のせいだろうか?
 まぁ確かに、痛みで喜ぶのはハードルが高いな。

「まーてー」

「待ちません。これがあなたへの神罰です。【プラント・ウィップ】」

 女神様が魔法を発動させる。
 先ほど俺の足元に生成された木の根が、後方へ大きくしなる。
 そして――
 パシンッ!

「おうっ!?」

 俺の股間を強打した。
 激痛が俺を襲う。

「ふふ、どうやら効いているようですね……。【プラント・ウィップ】は、植物性の鞭を生成します。その威力たるや、大木さえ薙ぎ倒すほどのもの。その一撃を受けては、粗末な人族のモノなどひとたまりも――ッ!?」

 女神様が、俺の股間に視線を向ける。
 そして、目を見開いたまま固まってしまった。

「まさか……そんな……。バカな……」

「?」

「こ、これは一体どういうことですか? なぜ、まだそそり立っているのです? いえ、これは先ほどよりも大きくなっているのでは?」

 さすがは女神様だ。
 良い目をしている。
 そりゃ、拘束された状態でモノを鞭で打たれたら、さらに固くなるだろ。
 類の常識と言ってもいい。

「こ、この変態がーっ! もう容赦しませんっ! 死ねっ、死ねええぇっ!!」

 女神様は顔を真っ赤にして怒っている。
 その感情に対応するかのように、木の根が激しく動く。
 パシンッ、パシンッ。

「おうっ! おうっ!!」

 股間を強打される度に、俺は情けない声を上げる。
 これは屈辱的だ。
 まさかBランク冒険者にして男爵でもあるこの俺、コウタ・エウロスがこのような屈辱を味わうことになるとは……。




*****



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いつもお読みいただき、ありがとうございます。
ノベルピアという8月にオープンした小説投稿サイトがあります。
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コンテストの規約上、ノベルピアにて1万字ほど先行で公開しております。
ノベルピアにおける180話=こちらにおける435,436,437話となっています。

「先が気になる!」「読むのは今まで通りこっちで読むけど、少しぐらい応援してやらんこともない」と思っていただける方は、ぜひノベルピアでもお読みいただけると幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
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