427 / 1,260
第5章
427話 妙なところで照れ屋さんだな
しおりを挟む
リン(?)に病人食を口移しで食べさせるよう、頼み込んでいる。
「……えっとぉ。口移しで食べていただくのはぁ……恥ずかしいですぅ」
「俺とリンの仲じゃないか。今さら何を照れることがある。……そうだ、俺が無事に快復したら、とびっきりのご褒美をあげるよ」
「ご、ごほうびですかぁ?」
「ああ。お前だけを一晩中、可愛がってやろう。このところは、いつも複数でやっていたからな」
俺のハーレムパーティも、ずいぶんと人数が増えてきた。
シルヴィ、ユヅキ、ミナ、リン、ティータ、ローズ、グレイス、エメラダ、セリア、ミルキー。
総勢10名にも及ぶ。
1人1晩でローテーションを組んでしまうと、1人1か月あたりたった3回だけしか致せないことになる。
俺視点で言えば毎日なので十分と言えば十分だが、彼女たち視点では不満だろう。
そのため、1晩あたり複数人でプレイすることが標準となっている。
たまに1人だけを愛することもあるが、何かしら特別な事情があるときに限られる。
「ひゃっ!? えっとぉ、その……」
「どうだ?」
「ううう……。わかりましたぁ。コウタさまのお体のためですからねぇ……」
リンが折れてくれたようだ。
「では、よろしく頼む」
「はいぃ……」
彼女がおずおずといった様子で、病人食を口に含む。
そして、数回程度咀嚼した。
これで、彼女の中には柔らかくなった病人食が入っているはずだ。
「…………」
準備万端のはずだが、なぜか彼女は動こうとしない。
暗くてよく見えないが、顔を赤くして何かを躊躇している様子だ。
「やれやれ……。妙なところで照れ屋さんだな」
俺はリンの体に手を回し、こちらへ寄せる。
これまでに何度もやることをやっているのに、今さらキスで動じるとはな。
まぁ、病人食を口移しするという点で、これまでにないやや特殊なシチュエーションではあるが。
「ほら、食べさせてくれ」
「――――ッ!!??」
俺はリンの唇を奪いつつ、舌を入れて彼女の口腔内を探る。
そして、咀噛された病人食を探し当てた。
それを自分の喉へと流し込む。
「んちゅ……んんんんんん!」
リンは驚いているようだ。
「ぷはぁ……。よし、もう一度だ」
俺は再びリンの口を塞ぐ。
一度のキスだけでは、全ての病人食を回収することができなかったためだ。
彼女の口内の隅々までを、俺の舌で蹂躙する。
「……んむ! ……ごくり」
「――――ッ!!!!」
俺はリンから離れる。
彼女は何やら動転している様子だが、まぁそのうち収まるだろう。
……む?
心なしか、体調が良くなってきたような……。
最初に飲んだスープが吸収され始めたか。
また、病人食をしっかりと摂取できたという精神的な安堵も大きいだろう。
リンに無理してもらった甲斐があるというものだ。
「……えっとぉ。口移しで食べていただくのはぁ……恥ずかしいですぅ」
「俺とリンの仲じゃないか。今さら何を照れることがある。……そうだ、俺が無事に快復したら、とびっきりのご褒美をあげるよ」
「ご、ごほうびですかぁ?」
「ああ。お前だけを一晩中、可愛がってやろう。このところは、いつも複数でやっていたからな」
俺のハーレムパーティも、ずいぶんと人数が増えてきた。
シルヴィ、ユヅキ、ミナ、リン、ティータ、ローズ、グレイス、エメラダ、セリア、ミルキー。
総勢10名にも及ぶ。
1人1晩でローテーションを組んでしまうと、1人1か月あたりたった3回だけしか致せないことになる。
俺視点で言えば毎日なので十分と言えば十分だが、彼女たち視点では不満だろう。
そのため、1晩あたり複数人でプレイすることが標準となっている。
たまに1人だけを愛することもあるが、何かしら特別な事情があるときに限られる。
「ひゃっ!? えっとぉ、その……」
「どうだ?」
「ううう……。わかりましたぁ。コウタさまのお体のためですからねぇ……」
リンが折れてくれたようだ。
「では、よろしく頼む」
「はいぃ……」
彼女がおずおずといった様子で、病人食を口に含む。
そして、数回程度咀嚼した。
これで、彼女の中には柔らかくなった病人食が入っているはずだ。
「…………」
準備万端のはずだが、なぜか彼女は動こうとしない。
暗くてよく見えないが、顔を赤くして何かを躊躇している様子だ。
「やれやれ……。妙なところで照れ屋さんだな」
俺はリンの体に手を回し、こちらへ寄せる。
これまでに何度もやることをやっているのに、今さらキスで動じるとはな。
まぁ、病人食を口移しするという点で、これまでにないやや特殊なシチュエーションではあるが。
「ほら、食べさせてくれ」
「――――ッ!!??」
俺はリンの唇を奪いつつ、舌を入れて彼女の口腔内を探る。
そして、咀噛された病人食を探し当てた。
それを自分の喉へと流し込む。
「んちゅ……んんんんんん!」
リンは驚いているようだ。
「ぷはぁ……。よし、もう一度だ」
俺は再びリンの口を塞ぐ。
一度のキスだけでは、全ての病人食を回収することができなかったためだ。
彼女の口内の隅々までを、俺の舌で蹂躙する。
「……んむ! ……ごくり」
「――――ッ!!!!」
俺はリンから離れる。
彼女は何やら動転している様子だが、まぁそのうち収まるだろう。
……む?
心なしか、体調が良くなってきたような……。
最初に飲んだスープが吸収され始めたか。
また、病人食をしっかりと摂取できたという精神的な安堵も大きいだろう。
リンに無理してもらった甲斐があるというものだ。
16
お気に入りに追加
1,089
あなたにおすすめの小説
異世界で俺だけレベルが上がらない! だけど努力したら最強になれるらしいです?
澤檸檬
ファンタジー
旧題 努力=結果
異世界の神の勝手によって異世界に転移することになった倉野。
実際に異世界で確認した常識と自分に与えられた能力が全く違うことに少しずつ気付く。
異世界の住人はレベルアップによってステータスが上がっていくようだったが、倉野にだけレベルが存在せず、行動を繰り返すことによってスキルを習得するシステムが採用されていた。
そのスキル習得システムと異世界の常識の差が倉野を最強の人間へと押し上げていく。
だが、倉野はその能力を活かして英雄になろうだとか、悪用しようだとかそういった上昇志向を見せるわけでもなく、第二の人生と割り切ってファンタジーな世界を旅することにした。
最強を隠して異世界を巡る倉野。各地での出会いと別れ、冒険と楽しみ。元居た世界にはない刺激が倉野の第二の人生を彩っていく。
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
異世界に転生した俺は元の世界に帰りたい……て思ってたけど気が付いたら世界最強になってました
ゆーき@書籍発売中
ファンタジー
ゲームが好きな俺、荒木優斗はある日、元クラスメイトの桜井幸太によって殺されてしまう。しかし、神のおかげで世界最高の力を持って別世界に転生することになる。ただ、神の未来視でも逮捕されないとでている桜井を逮捕させてあげるために元の世界に戻ることを決意する。元の世界に戻るため、〈転移〉の魔法を求めて異世界を無双する。ただ案外異世界ライフが楽しくてちょくちょくそのことを忘れてしまうが……
なろう、カクヨムでも投稿しています。
スライムと異世界冒険〜追い出されたが実は強かった
Miiya
ファンタジー
学校に一人で残ってた時、突然光りだし、目を開けたら、王宮にいた。どうやら異世界召喚されたらしい。けど鑑定結果で俺は『成長』 『テイム』しかなく、弱いと追い出されたが、実はこれが神クラスだった。そんな彼、多田真司が森で出会ったスライムと旅するお話。
*ちょっとネタばれ
水が大好きなスライム、シンジの世話好きなスライム、建築もしてしまうスライム、小さいけど鉱石仕分けたり探索もするスライム、寝るのが大好きな白いスライム等多種多様で個性的なスライム達も登場!!
*11月にHOTランキング一位獲得しました。
*なるべく毎日投稿ですが日によって変わってきますのでご了承ください。一話2000~2500で投稿しています。
*パソコンからの投稿をメインに切り替えました。ですので字体が違ったり点が変わったりしてますがご了承ください。
無能スキルと言われ追放されたが実は防御無視の最強スキルだった
さくらはい
ファンタジー
主人公の不動颯太は勇者としてクラスメイト達と共に異世界に召喚された。だが、【アスポート】という使えないスキルを獲得してしまったばかりに、一人だけ城を追放されてしまった。この【アスポート】は対象物を1mだけ瞬間移動させるという単純な効果を持つが、実はどんな物質でも一撃で破壊できる攻撃特化超火力スキルだったのだ――
【不定期更新】
1話あたり2000~3000文字くらいで短めです。
性的な表現はありませんが、ややグロテスクな表現や過激な思想が含まれます。
良ければ感想ください。誤字脱字誤用報告も歓迎です。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
孤高のミグラトリー 〜正体不明の謎スキル《リーディング》で高レベルスキルを手に入れた狩人の少年は、意思を持つ変形武器と共に世界を巡る〜
びゃくし
ファンタジー
そこは神が実在するとされる世界。人類が危機に陥るたび神からの助けがあった。
神から人類に授けられた石版には魔物と戦う術が記され、瘴気獣と言う名の大敵が現れた時、天成器《意思持つ変形武器》が共に戦う力となった。
狩人の息子クライは禁忌の森の人類未踏域に迷い込む。灰色に染まった天成器を見つけ、その手を触れた瞬間……。
この物語は狩人クライが世界を旅して未知なるなにかに出会う物語。
使い手によって異なる複数の形態を有する『天成器』
必殺の威力をもつ切り札『闘技』
魔法に特定の軌道、特殊な特性を加え改良する『魔法因子』
そして、ステータスに表示される謎のスキル『リーディング』。
果たしてクライは変わりゆく世界にどう順応するのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる