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第5章

420話 体拭き

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 風邪をひいてしまった俺は、メイドの女性ネリスに体を拭かせている。
 上半身を拭き終えた彼女の手は、次に俺の下半身へ向かっていった。

「おいおい、さすがにそこは自分でやるぞ?」

「いえ、どうかあたくしにお任せください」

「……そうか」

 ネリスの気迫に押されて、俺は素直に従うことにした。
 彼女が持ったタオルによって、俺の下半身が拭かれていく。

(しかし、ネリスはなかなかいい女だな)

 ネリスは俺好みの体型をしていた。
 身長は165センチほどで、スタイルがいい。
 バストもDカップくらいあるだろうか。
 顔立ちも整っていて、美人とかわいいの中間地点といった感じだ。
 20代後半と年齢的には高めではあるが、肌にはハリがあり、まだまだ若いと言える。

 そんな彼女に対して、ムラムラした感情を抱くなと言う方が無茶であろう。
 下半身をタオルによって拭かれ、ついつい股間が反応してしまう。

(おっと、いかんいかん。自重しなければ)

 俺は女好きだ。
 俺に好意を見せた者であれば、遠慮なくいただく。
 また、敵対していた者を屈服させるために襲うこともあるし、酔いの勢いで宿屋や飯屋の店員をいただくこともあった。
 だがさすがに、雇ったばかりのメイドに手を出すのはマズいだろう。
 今後も長い付き合いになるだろうし。

「うふふ。エウロス様のご立派なモノが元気になられたようですね」

 ネリスが俺の股間を凝視しながら言った。
 どうやら彼女は、俺の興奮に気づいているようだ。
 だがそれでも、彼女は気にすることなく奉仕を続ける。
 やがて、俺のモノが完全にそそり立った。
 すると、ネリスがタオルを俺のモノに当てた。

「こちらもお拭きしますね」

 彼女はそう言って、そのまま上下に動かし始める。

「おお……」

 俺は思わず声を出してしまう。
 『悠久の風』の面々にも、手でしてもらったことはある。
 シルヴィのひんやりとした手や、ミナの力強い手は魅力的だった。
 だが、今回はタオル越しだ。
 そのごわついた感触は、なかなかに新鮮なものだった。

「うふふ」

 ネリスは妖艶に微笑みながら、手を休めない。
 俺の興奮はどんどん高まっていく。

「ネリスよ。お前、夫はいるのか?」

 これは確認しておいた方がいいことだ。
 心底惚れた女であれば、夫がいようと関係ない。
 奪うだけだ。
 だが、少しいいなと思ったぐらいの今であれば、まだ引き返せる。

「いいえ、おりませんわ」

 返ってきたのは、少し意外な答えだった。
 ネリスのような美女が未婚とはな。
 20代後半の彼女は、この世界では明らかに婚期を逃してしまっている。

「ほう……」

 俺は彼女に、ついつい獣のような視線を向けてしまうのだった。
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