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第5章

410話 ズリ下げ

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 エルカ樹海にてレベリング中だ。
 俺の『英雄』のスキル『アクセル』に対して、ミルキーが興味を示している。

(もう一度、魔物相手にこのスキルを……。いや、待てよ?)

 『アクセル』は、自分の行動速度全般を速めるスキルだ。
 移動速度だけではなく、攻撃速度や思考速度も上がる。
 攻撃速度が上がるということは、運動エネルギーも増大する。
 つまり、攻撃力も上がるわけだ。

(これまでの俺は、繊細な調整ができなかったが……)

 スキルをどの程度使いこなせるかについては、該当ジョブのレベル、その他のジョブも含めた総合レベル、基礎ステータス、そして該当スキルに対する慣れなどが影響する。
 『アクセル』を取得した直後は、『英雄』やその他のジョブレベルはまだまだ低かったし、『アクセル』というスキル自体にも慣れていなかった。
 そのため、少し気を抜けば想定外の箇所に想定外の攻撃を加えてしまうこともあった。
 アルフヘイムにおける戦闘では、巻き添えを恐れてシルヴィたちを避難させたぐらいだ。

(今の俺なら……)

 あれからかなりの月日が経過している。
 ジョブレベルはガンガン上がっているし、何度もスキルを使用してきたことによりずいぶんと慣れてきた。
 今の俺は、『アクセル』を使用した状態でも繊細な行動が可能である。

「よし。さっそく、もう一度見せてやろう。いくぞ、ミルキー」

「へ? 今は、魔物はいねぇんじゃ――」

 ミルキーが上げた疑問の声を最後まで聞かず、俺はスキルを発動する。

「【アクセル】」

 刹那、俺の身体が加速した。
 同時に、思考速度も上がる。
 ミルキーたちの動きが相対的に緩慢になっていくのを感じる。
 俺は素早い動きでミルキーの背後に回り、しゃがみ込む。
 そして彼女の短パンに手をかけ、一気にズリ下ろす。

「なあああぁっっ!!??」

 ミルキーが悲鳴を上げる。
 だが、周囲の時間の流れは遅くなっているため、その声はずいぶんと間延びしているように感じる。
 彼女が短パンを戻そうと手を伸ばしてくるが、その動きも遅い。
 正確に言えば、彼女の速度自体は変わっていない。
 俺の行動スピードや認識速度が上がっているのだ。

「そおぃっ!」

 俺はミルキーの反応が間に合わないことをいいことに、さらにパンツまでをズリ下げた。
 これで彼女の大切なところは丸見えである。

「ちょぉぉぉおっ!!??」

 彼女の手はまだまだ緩慢に動いている。
 やはり、俺の『アクセル』はかなり強いスキルだな。
 せっかくの機会だし、この強さをパーティ内で共有していこう。
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