社畜だけど転移先の異世界で【ジョブ設定スキル】を駆使して世界滅亡の危機に立ち向かう ～【最強ハーレム】を築くまで、俺は止まらねぇからよぉ！～

第５章

３８３話 限界

「ド、ドイレに！　行かせてぐだざいっ！！！」

　赤狐族の少女が叫ぶ。
　浣腸をされてしまった彼女の便意は、もはや我慢できないほどになっていた。

「はは。そんなに慌てるなって」

「あぐぅぅ……」

　男が少女の腹をさすると、彼女が身をよじらせた。

「ううっ……。うううっ……」

　少女の目からは大粒の涙が流れ続けている。
　もう彼女は限界寸前だ。

「ここで漏らしちまってもいいんだぜ？　もちろん自分で掃除してもらうがな」

「ははっ！　ヒデー男だな。人生で最後の仕事が自分のウンコの掃除なんてよ！」

「ああ。でも、こいつは奴隷だからな。奴隷にふさわしい最後だろ？」

「違いねぇ！」

　男たちがゲラゲラと笑う。
　彼らは本気で言っているようだ。
　少女の顔が恐怖に歪む。

　自らの死は避けられなくとも、せめて人として死なせてほしい。
　尊厳を破壊しつくされて死にたくない。
　少女の頭の中には、そんな思いが渦巻いていた。

「い、いやだああぁっ！！！」

「おっ？」

　少女が渾身の力を振り絞って暴れる。
　不意を突かれた男たちは、彼女を取り逃がしてしまう。

「はあ、はあ……」

　少女は必死の形相で、部屋のドアにまで辿り着く。
　そして、ドアノブに手を掛けるが……。

「いやああぁっ！　なんで、なんで開かないのぉおおお！！」

　ガチャガチャと音を立てて、扉を開けようとする少女。
　しかし、どんなに頑張っても開く気配はなかった。

「はは。無駄だよ。ここは俺らの隠れ家の一つなんだぜ？　鍵くらい掛けてあるさ」

「外には見張りもいるしな。俺たちから逃れようたって、そうはいかねぇぜ」

「そ、そんな……」

　少女が絶望的な表情を浮かべる。

「はは。諦めろ」

「もう限界だろ？」

「出してスッキリしちまえよ」

「こんなに大勢に見られて漏らすなんざ、なかなか体験できることじゃねぇぜ？」

「くっ……。くぅぅ……。ううっ……。うううっ……。あっ、ああぁっ……。う、うわああぁぁっ！！」

　少女の便意がついに限界を迎えた。

「あああぁっ！　出るっ！　出ちゃううううっ！！」

　少女は最後の頼みの綱であったドアノブを縋るように掴んでいるが、もちろんそれが開くことはない。

「あぁ……。あぁぁ……。ううぅ……。ううぅぅ……」

　彼女の顔が蒼白になる。
　そして、その顔に絶望の色が広がる。

「ううぅ……。ううぅ……。ううううぅぅぅ……」

　少女が嗚咽を漏らす。
　もうダメだとわかっていても、彼女にはそれしかできなかった。

（もう……だめだ……。も、もう……）

　少女が目を瞑る。
　そして、全てを諦める。

「ああああぁっ！！！」

　ブリリリッ！
　少女の絶叫とともに、お尻から大量のあれが吹き出したのだった。