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第5章
281話 冒険者ギルドで事情を説明
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翌日。
エメラダを連れて冒険者ギルドに行くと、受付嬢のセリアが出迎えてくれた。
「コ、コウタさん……。そちらの女性はエメラダさんですにゃ……?」
「もちろんそうだ。セリアも顔なじみだからわかると思うが……」
「はいですにゃ。しかし、彼女は例の組織に……。いえ、ええと……」
セリアが言いにくそうに口ごもる。
「例の組織? ああ、毒蛇d……」
「わわっ! ちょっと待つですにゃ!」
「むぐっ」
セリアに口を塞がれてしまった。
「ここではまずいですから、こっちに来てくださいですにゃ」
そう言って、奥の部屋へと案内された。
俺たちは大人しくついていく。
「それで、どういうことですかにゃ?」
「うーん。昨日の出来事を説明しようか」
「はいですにゃ」
「わかった。実は……」
俺は事情を説明した。
エメラダを買った経緯と、毒蛇団とやり合ったことを。
「なるほど、そういうことでしたかにゃ。しかしそれにしても、毒蛇団に手を出すとはですにゃ。コウタさんは、相変わらず無茶をしますにゃ」
「いやあ、ははは。まあ、成り行きというか……」
「笑い事ではありませんにゃ。まったくもう。『毒蛇団』は危険な組織なのですにゃ。Cランクパーティが複数組がかりで挑んでも、壊滅させられたという話もありますにゃ。いくら『悠久の風』がBランクパーティとはいえ、相手が悪いのですにゃ」
「そうなのか?」
Bランクといえば一流の冒険者のはずなのだが。
「はいですにゃ。彼らの頭目である『毒霧』のアルヴィンは、Aランクに近い実力があるという噂もあるですにゃ」
「へえ。そうなんだ」
Aランクというのは、この世界では英雄の領域だ。
Bランクでも十分に達人の領域ではあるのだが、さらにそこから上となるとその数は極端に少なくなる。
それこそ、Aランクともなれば国家規模でも数人しかいないらしい。
そんな実力者が裏社会にいるなんて、怖い話である。
「今回の件は、こちらの不注意でもありましたにゃ。申し訳ないですにゃ。ギルドとしても毒蛇団の殲滅作戦は立てているところですが、まだ十分な戦力が整っていなかったのですにゃ」
「ま、俺としても助けるメリットがあったわけだし、別に謝られるようなことはないさ。むしろ、これからエメラダにしっかり働いてもらって、『悠久の風』の戦力アップを図っていきたいと思っている」
「そう言っていただけると助かるですにゃ。それで、今日はその話をするために来たのですかにゃ?」
「ああ。エメラダがうちのパーティーに加わることになったから、手続きをしてもらおうと思ってな」
「なるほどですにゃ。奴隷として購入された以上は、確かにその権利はあるですにゃ」
高い金を出しておいて、あっさりと解放するお人好しなどそうはいない。
俺もそうだ。
魅力的なハーレムメンバーとして、そして世界滅亡の危機に立ち向かう仲間としても、彼女を手放す選択肢はない。
シルヴィと同じくらいまで俺と親密になれば、解放してもずっと一緒にいてくれるだろうが……。
シルヴィはともかく、エメラダの解放は時期尚早である。
このまま『悠久の風』に加入する処理をしてもらうことにしよう。
エメラダを連れて冒険者ギルドに行くと、受付嬢のセリアが出迎えてくれた。
「コ、コウタさん……。そちらの女性はエメラダさんですにゃ……?」
「もちろんそうだ。セリアも顔なじみだからわかると思うが……」
「はいですにゃ。しかし、彼女は例の組織に……。いえ、ええと……」
セリアが言いにくそうに口ごもる。
「例の組織? ああ、毒蛇d……」
「わわっ! ちょっと待つですにゃ!」
「むぐっ」
セリアに口を塞がれてしまった。
「ここではまずいですから、こっちに来てくださいですにゃ」
そう言って、奥の部屋へと案内された。
俺たちは大人しくついていく。
「それで、どういうことですかにゃ?」
「うーん。昨日の出来事を説明しようか」
「はいですにゃ」
「わかった。実は……」
俺は事情を説明した。
エメラダを買った経緯と、毒蛇団とやり合ったことを。
「なるほど、そういうことでしたかにゃ。しかしそれにしても、毒蛇団に手を出すとはですにゃ。コウタさんは、相変わらず無茶をしますにゃ」
「いやあ、ははは。まあ、成り行きというか……」
「笑い事ではありませんにゃ。まったくもう。『毒蛇団』は危険な組織なのですにゃ。Cランクパーティが複数組がかりで挑んでも、壊滅させられたという話もありますにゃ。いくら『悠久の風』がBランクパーティとはいえ、相手が悪いのですにゃ」
「そうなのか?」
Bランクといえば一流の冒険者のはずなのだが。
「はいですにゃ。彼らの頭目である『毒霧』のアルヴィンは、Aランクに近い実力があるという噂もあるですにゃ」
「へえ。そうなんだ」
Aランクというのは、この世界では英雄の領域だ。
Bランクでも十分に達人の領域ではあるのだが、さらにそこから上となるとその数は極端に少なくなる。
それこそ、Aランクともなれば国家規模でも数人しかいないらしい。
そんな実力者が裏社会にいるなんて、怖い話である。
「今回の件は、こちらの不注意でもありましたにゃ。申し訳ないですにゃ。ギルドとしても毒蛇団の殲滅作戦は立てているところですが、まだ十分な戦力が整っていなかったのですにゃ」
「ま、俺としても助けるメリットがあったわけだし、別に謝られるようなことはないさ。むしろ、これからエメラダにしっかり働いてもらって、『悠久の風』の戦力アップを図っていきたいと思っている」
「そう言っていただけると助かるですにゃ。それで、今日はその話をするために来たのですかにゃ?」
「ああ。エメラダがうちのパーティーに加わることになったから、手続きをしてもらおうと思ってな」
「なるほどですにゃ。奴隷として購入された以上は、確かにその権利はあるですにゃ」
高い金を出しておいて、あっさりと解放するお人好しなどそうはいない。
俺もそうだ。
魅力的なハーレムメンバーとして、そして世界滅亡の危機に立ち向かう仲間としても、彼女を手放す選択肢はない。
シルヴィと同じくらいまで俺と親密になれば、解放してもずっと一緒にいてくれるだろうが……。
シルヴィはともかく、エメラダの解放は時期尚早である。
このまま『悠久の風』に加入する処理をしてもらうことにしよう。
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