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第4章 エルフの里アルフヘイム
237話 アルフヘイムを出発
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アルフヘイムを出発する朝になった。
「あひぃ……。コウタ様ぁ……。凄すぎですぅ……」
「こ、腰が抜けた……。体を動かせぬ……」
ベッドの上で、ヤナハとピュセルがそうこぼす。
昨晩はアルフヘイム最後の夜ということで、2人をかわいがりまくったからだ。
姉妹まとめておいしくいただいた。
「うむ。ごちそうさま。子どもができたら大切に育ててくれよ」
俺は満足げにそう言って立ち上がる。
アルフヘイムは閉鎖的なため、たまにこうして外の血を取り入れているらしい。
この2人がこういった行為をするのは初めてだったそうだ。
最初は抵抗感があったようだが、最後はノリノリで楽しんでくれた。
俺はピュセルとヤナハの家を出る。
「おはようございます。ご主人様」
「おう、おはよう」
俺はシルヴィに挨拶を返す。
他にも、ユヅキやリンたちが揃っている。
「みんな準備はいいか?」
「はい。問題ないのです」
「いつでも行けますわ」
俺の確認に、ミナとローズが答える。
「……ティータも大丈夫……」
「あたいもオーケーだぜ!」
ティータとリンも答えてくれる。
「じゃあ行こうか」
俺たちは、里の出入り口に向かう。
そこには、長老やエルドレッドが待機していた。
傍らには、拘束された盗賊たちがいる。
「おお、コウタ殿。おはようございます」
「ああ、待たせたな」
「いえいえ。これぐらいは何でもありません。コウタ殿には感謝してもし切れませんからな」
「ははは。まあ、あまり気にしないでくれ」
俺はそう言う。
黒狼団や黄昏の月を撃退したのは、アルフヘイムのためでもあるが、俺の意思でもある。
ハーレムパーティを目指すために、障害は取り除いていくのだ。
おかげでティータが正式に『悠久の風』に加入したし、ピュセルやヤナハをつまみ食いすることもできた。
「コウタ殿。今日からの旅路、気をつけていけ」
「ああ。エルドレッドも達者でな」
俺はエルドレッドと握手を交わす。
彼は、自称『アルフヘイム最強の男』だ。
この言葉に違わず、かなりの戦闘能力を持つ。
その実力は、昨日の戦いでも十分に役立っていた。
ま、俺ほどではないけどな。
「ティータ。気をつけるんだぞ」
「体に気をつけてね」
「……ん。わかってる。ありがとう、パパ、ママ」
ティータが両親と別れの言葉を交わしている。
彼女は結構な年齢なのだが、パパとママ呼びか。
まあ、外見年齢は幼いのでパッと見の違和感はあまりないが。
この世界に一人で来た俺としては少しだけ羨ましい気分になる。
俺の両親は生きているはずだが、まだまだ会うことはできないだろうからな。
世界滅亡の危機を回避すれば、ミッション報酬で元の世界に帰還できるはずだが……。
先は長い。
「では行くとするか。ティータ。別れの挨拶は済ませたな?」
「……ん」
ティータがコクリとうなずく。
「よし、出発だ」
こうして、俺たちはアルフヘイムを後にしたのだった。
「あひぃ……。コウタ様ぁ……。凄すぎですぅ……」
「こ、腰が抜けた……。体を動かせぬ……」
ベッドの上で、ヤナハとピュセルがそうこぼす。
昨晩はアルフヘイム最後の夜ということで、2人をかわいがりまくったからだ。
姉妹まとめておいしくいただいた。
「うむ。ごちそうさま。子どもができたら大切に育ててくれよ」
俺は満足げにそう言って立ち上がる。
アルフヘイムは閉鎖的なため、たまにこうして外の血を取り入れているらしい。
この2人がこういった行為をするのは初めてだったそうだ。
最初は抵抗感があったようだが、最後はノリノリで楽しんでくれた。
俺はピュセルとヤナハの家を出る。
「おはようございます。ご主人様」
「おう、おはよう」
俺はシルヴィに挨拶を返す。
他にも、ユヅキやリンたちが揃っている。
「みんな準備はいいか?」
「はい。問題ないのです」
「いつでも行けますわ」
俺の確認に、ミナとローズが答える。
「……ティータも大丈夫……」
「あたいもオーケーだぜ!」
ティータとリンも答えてくれる。
「じゃあ行こうか」
俺たちは、里の出入り口に向かう。
そこには、長老やエルドレッドが待機していた。
傍らには、拘束された盗賊たちがいる。
「おお、コウタ殿。おはようございます」
「ああ、待たせたな」
「いえいえ。これぐらいは何でもありません。コウタ殿には感謝してもし切れませんからな」
「ははは。まあ、あまり気にしないでくれ」
俺はそう言う。
黒狼団や黄昏の月を撃退したのは、アルフヘイムのためでもあるが、俺の意思でもある。
ハーレムパーティを目指すために、障害は取り除いていくのだ。
おかげでティータが正式に『悠久の風』に加入したし、ピュセルやヤナハをつまみ食いすることもできた。
「コウタ殿。今日からの旅路、気をつけていけ」
「ああ。エルドレッドも達者でな」
俺はエルドレッドと握手を交わす。
彼は、自称『アルフヘイム最強の男』だ。
この言葉に違わず、かなりの戦闘能力を持つ。
その実力は、昨日の戦いでも十分に役立っていた。
ま、俺ほどではないけどな。
「ティータ。気をつけるんだぞ」
「体に気をつけてね」
「……ん。わかってる。ありがとう、パパ、ママ」
ティータが両親と別れの言葉を交わしている。
彼女は結構な年齢なのだが、パパとママ呼びか。
まあ、外見年齢は幼いのでパッと見の違和感はあまりないが。
この世界に一人で来た俺としては少しだけ羨ましい気分になる。
俺の両親は生きているはずだが、まだまだ会うことはできないだろうからな。
世界滅亡の危機を回避すれば、ミッション報酬で元の世界に帰還できるはずだが……。
先は長い。
「では行くとするか。ティータ。別れの挨拶は済ませたな?」
「……ん」
ティータがコクリとうなずく。
「よし、出発だ」
こうして、俺たちはアルフヘイムを後にしたのだった。
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