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第3章 武の名地テツザンへ
152話 打ち上げ
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俺は大会で無事に優勝を果たした。
リンはベスト4。
ミナとユヅキはベスト16。
シルヴィはベスト32だ。
そして、俺たち『悠久の風』は打ち上げのために酒場へ繰り出す。
「よう。5人だが、空いているか?」
俺はそう言いながら中に入る。
「いらっしゃい! ……って、あんちゃんは……」
女性店員が呆然としながら俺を見つめている。
「どうした?」
「今日の大会で優勝されたコウタ様では!?」
女性店員が大声でそう言う。
店内の客の視線が俺に集まる。
メインの客層は男だが、若い女のグループもあるな。
彼女たちから称賛や羨望の視線を受ける。
「よく知っているな。そうだ。優勝したのはこの俺だ」
この酒場には初めて来たのだが、顔と名前を知られているとは。
俺もずいぶん有名になったものだ。
「やっぱり! 有名人が来てくれるなんて! こんなことあるんですねぇ~!」
女性店員がハイテンションにそう言う。
「今日は祝いの席だ。優勝賞金もたんまりいただいた。じゃんじゃん料理や酒を持ってきてくれ。それと……」
「それと?」
俺は店内の客たちに視線を向ける。
「野郎ども! 今日は俺の奢りだ! 好きなだけ食うがいい!」
俺はそう叫ぶ。
本当は若い女性だけに奢りたいのだが、あまりにあからさまなのも微妙だしな。
それに、多額の賞金をもらったため資金に余裕はある。
その上、ベスト4のリンもそれなりの賞金をもらっているし、シルヴィ、ユヅキ、ミナも少額だが賞金を得ている。
『悠久の風』のパーティ資金は潤沢だ。
「「おおおっ!!」」
「さすがは優勝者だ! 太っ腹じゃねえか!」
店にいる男たちが歓喜の声をあげる。
「優勝おめでとうございます! ご馳走になります!」
「遠慮なくいただきましょう!」
テーブルについている他の女性たちも拍手している。
そんな中、他の客とは少し雰囲気の異なる少女が二人いる。
どこか気品のある感じだ。
「ふふ。なかなかの男前ですね。コウタ殿」
「……気前がいい……」
彼女たちがそう言って、近づいてきた。
「申し遅れました。わたくし、領主の娘であるローズと申します」
彼女は優雅なお辞儀をした。
年齢は10代中盤くらいだろうか。
「……ティータはティータだよ……」
10代前半ぐらいの少女がそう言う。
「おう。もちろん二人とも知っているぞ。今日の武闘大会でも、エルカの料理大会でも見かけたことがある」
俺はそう返す。
「そうでしたか。それで、あなたが決勝でディアロ氏を倒したというコウタ殿で間違いないですね?」
「ああ。俺がそのコウタだ。よろしくな」
「ええ。こちらこそ」
「……ん。よろしく……」
ローズ、そしてティータと握手をする。
美少女二人と面識を得ることができた。
ラッキーだ。
この打ち上げは、にぎやかで華のあるものになりそうだな。
リンはベスト4。
ミナとユヅキはベスト16。
シルヴィはベスト32だ。
そして、俺たち『悠久の風』は打ち上げのために酒場へ繰り出す。
「よう。5人だが、空いているか?」
俺はそう言いながら中に入る。
「いらっしゃい! ……って、あんちゃんは……」
女性店員が呆然としながら俺を見つめている。
「どうした?」
「今日の大会で優勝されたコウタ様では!?」
女性店員が大声でそう言う。
店内の客の視線が俺に集まる。
メインの客層は男だが、若い女のグループもあるな。
彼女たちから称賛や羨望の視線を受ける。
「よく知っているな。そうだ。優勝したのはこの俺だ」
この酒場には初めて来たのだが、顔と名前を知られているとは。
俺もずいぶん有名になったものだ。
「やっぱり! 有名人が来てくれるなんて! こんなことあるんですねぇ~!」
女性店員がハイテンションにそう言う。
「今日は祝いの席だ。優勝賞金もたんまりいただいた。じゃんじゃん料理や酒を持ってきてくれ。それと……」
「それと?」
俺は店内の客たちに視線を向ける。
「野郎ども! 今日は俺の奢りだ! 好きなだけ食うがいい!」
俺はそう叫ぶ。
本当は若い女性だけに奢りたいのだが、あまりにあからさまなのも微妙だしな。
それに、多額の賞金をもらったため資金に余裕はある。
その上、ベスト4のリンもそれなりの賞金をもらっているし、シルヴィ、ユヅキ、ミナも少額だが賞金を得ている。
『悠久の風』のパーティ資金は潤沢だ。
「「おおおっ!!」」
「さすがは優勝者だ! 太っ腹じゃねえか!」
店にいる男たちが歓喜の声をあげる。
「優勝おめでとうございます! ご馳走になります!」
「遠慮なくいただきましょう!」
テーブルについている他の女性たちも拍手している。
そんな中、他の客とは少し雰囲気の異なる少女が二人いる。
どこか気品のある感じだ。
「ふふ。なかなかの男前ですね。コウタ殿」
「……気前がいい……」
彼女たちがそう言って、近づいてきた。
「申し遅れました。わたくし、領主の娘であるローズと申します」
彼女は優雅なお辞儀をした。
年齢は10代中盤くらいだろうか。
「……ティータはティータだよ……」
10代前半ぐらいの少女がそう言う。
「おう。もちろん二人とも知っているぞ。今日の武闘大会でも、エルカの料理大会でも見かけたことがある」
俺はそう返す。
「そうでしたか。それで、あなたが決勝でディアロ氏を倒したというコウタ殿で間違いないですね?」
「ああ。俺がそのコウタだ。よろしくな」
「ええ。こちらこそ」
「……ん。よろしく……」
ローズ、そしてティータと握手をする。
美少女二人と面識を得ることができた。
ラッキーだ。
この打ち上げは、にぎやかで華のあるものになりそうだな。
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