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第3章 武の名地テツザンへ
91話 ランクアップ
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冒険者ギルドで魔石を買い取ってもらったところだ。
さらに、何やらいい知らせがあるらしい。
受付嬢のセリアが口を開く。
「今までの功績と合わせて、5人ともランク昇格ですにゃ! コウタさんとユヅキさんはCランクに。シルヴィさん、ミナさん、リンさんはDランクにですにゃ」
「おお、それはありがたいな」
「僕がCランク? 何だかあっという間だったな。嬉しいけど」
ユヅキがそうつぶやく。
俺と出会う前の彼女はエルカ草原でゴブリンやホーンラビットを狩る日々を送っており、長らくEランク止まりだったそうだ。
俺やシルヴィと合同でエルカ樹海で狩りをし、スメリーモンキーという中型の魔物を撃破したことによりDランクに昇格した。
そして今回、普段の狩りに加えてエルカ迷宮でのゴーレム撃破などの功績を評価され、Cランクとなった。
とても順調だと考えていいだろう。
「わたしはDランクに昇格ですか。ご主人様のおかげです!」
シルヴィがそう言う。
彼女が冒険者として順調にやってこれたのは、俺の『パーティメンバー経験値ブースト』の恩恵が大きい。
このスキルがなければ、Eランク冒険者として足踏みしていてもおかしくなかったかもしれない。
しかしもちろん、本人の努力も大切だ。
「いやいや……。シルヴィががんばった成果だ。それに、ミナとリンも、本業ではないのによく戦ってくれた」
俺はそう言う。
ミナとリンは、もともとは冒険者登録すらしていなかった。
冒険者歴は、俺やシルヴィよりもさらに短い。
その上、ミナは鍛冶師、リンは料理人という本業がある。
いくら俺のチートにより急成長できるとはいっても、度胸や判断力はブーストできない。
Dランクに昇格できたのは、彼女たちのがんばりのおかげだ。
「みんなが、フォローしてくれたおかげなのです」
「ああ。それに、あたいにもリトルブラックタイガーの肉という目的があったからな。がんばって当然だぜ」
2人とも謙遜するが、そんなことはないだろう。
本当によく頑張ってくれたと思う。
「よし! じゃあ、祝杯をあげようか?」
「そうだね。今日は大盤振る舞いしちゃおうよ」
俺の言葉に、ユヅキがそう同意する。
「いいですね! またリンさんの料亭ハーゼでしょうか?」
「ボクは好きですが、いつもリンさんに料理してもらって悪いのです」
シルヴィとミナがそう言う。
俺たちは、よく料亭ハーゼで食事を摂る。
その際は、リンが料理をすることになる。
もちろん対価として料金は払うし、手伝えるところは手伝う。
だが、それでも繊細な味付けや火加減が必要なところはリンにしかできない。
料理において、彼女の負担は大きい。
「いや、みんなが食べてくれるなら、あたいは構わねえよ。コンテストで3位に入った味を堪能してくれ」
リンがそう言う。
彼女がそう言ってくれるのであれば、いいか。
料理をおいしく食べてもらうのは、料理人として本望なのだろう。
俺たちは、軽やかな足取りで料亭ハーゼへと向かい始めた。
さらに、何やらいい知らせがあるらしい。
受付嬢のセリアが口を開く。
「今までの功績と合わせて、5人ともランク昇格ですにゃ! コウタさんとユヅキさんはCランクに。シルヴィさん、ミナさん、リンさんはDランクにですにゃ」
「おお、それはありがたいな」
「僕がCランク? 何だかあっという間だったな。嬉しいけど」
ユヅキがそうつぶやく。
俺と出会う前の彼女はエルカ草原でゴブリンやホーンラビットを狩る日々を送っており、長らくEランク止まりだったそうだ。
俺やシルヴィと合同でエルカ樹海で狩りをし、スメリーモンキーという中型の魔物を撃破したことによりDランクに昇格した。
そして今回、普段の狩りに加えてエルカ迷宮でのゴーレム撃破などの功績を評価され、Cランクとなった。
とても順調だと考えていいだろう。
「わたしはDランクに昇格ですか。ご主人様のおかげです!」
シルヴィがそう言う。
彼女が冒険者として順調にやってこれたのは、俺の『パーティメンバー経験値ブースト』の恩恵が大きい。
このスキルがなければ、Eランク冒険者として足踏みしていてもおかしくなかったかもしれない。
しかしもちろん、本人の努力も大切だ。
「いやいや……。シルヴィががんばった成果だ。それに、ミナとリンも、本業ではないのによく戦ってくれた」
俺はそう言う。
ミナとリンは、もともとは冒険者登録すらしていなかった。
冒険者歴は、俺やシルヴィよりもさらに短い。
その上、ミナは鍛冶師、リンは料理人という本業がある。
いくら俺のチートにより急成長できるとはいっても、度胸や判断力はブーストできない。
Dランクに昇格できたのは、彼女たちのがんばりのおかげだ。
「みんなが、フォローしてくれたおかげなのです」
「ああ。それに、あたいにもリトルブラックタイガーの肉という目的があったからな。がんばって当然だぜ」
2人とも謙遜するが、そんなことはないだろう。
本当によく頑張ってくれたと思う。
「よし! じゃあ、祝杯をあげようか?」
「そうだね。今日は大盤振る舞いしちゃおうよ」
俺の言葉に、ユヅキがそう同意する。
「いいですね! またリンさんの料亭ハーゼでしょうか?」
「ボクは好きですが、いつもリンさんに料理してもらって悪いのです」
シルヴィとミナがそう言う。
俺たちは、よく料亭ハーゼで食事を摂る。
その際は、リンが料理をすることになる。
もちろん対価として料金は払うし、手伝えるところは手伝う。
だが、それでも繊細な味付けや火加減が必要なところはリンにしかできない。
料理において、彼女の負担は大きい。
「いや、みんなが食べてくれるなら、あたいは構わねえよ。コンテストで3位に入った味を堪能してくれ」
リンがそう言う。
彼女がそう言ってくれるのであれば、いいか。
料理をおいしく食べてもらうのは、料理人として本望なのだろう。
俺たちは、軽やかな足取りで料亭ハーゼへと向かい始めた。
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