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第2章 ダンジョンへ挑戦 ミナ、リン
66話 パーティメンバー設定 リン
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その後、特に問題なくエルカの町に帰還した。
翌日は休日とした。
リンが今回の祝勝会とコンテストへの練習を兼ねて、リトルブラックタイガーの料理をごちそうしてくれた。
さらに、その数日後。
今は、みんなでエルカ草原に狩りにきているところだ。
俺、シルヴィ、ユヅキ、ミナ。
それに、リンもいる。
料理コンテストまではまだ日があり、練習用のリトルブラックタイガーの肉も使い果たしたので、彼女も引き続き『悠久の風』として活動するのだ。
「さて。シルヴィ、ユヅキ、ミナ。少し前に相談した『あれ』を、リンにも行うぞ。いいよな?」
「いいと思います!」
「問題ないんじゃないかな」
「心強い戦力が増えるのです」
俺の確認を受けて、シルヴィ、ユヅキ、ミナがそう答える。
「何の話だ?」
リンがそう問う。
彼女にはまだ詳しい話をしていないし、疑問に思うのは当然だ。
「これのことだ」
言葉で説明するよりも、やってみせたほうが早い。
俺は『パーティメンバー設定』スキルでリンをパーティに勧誘する。
「ん? 『コウタのパーティに勧誘されています。受諾しますか?』だって?」
「『受諾する』と言ってほしい」
「『受諾するぜ』。……これでいいのか?」
即断即決だ。
リンは思い切りがいい。
まあ、『パーティメンバー設定』の条件を満たせるほどに仲良くなっているというのもあるだろうが。
リンが受諾したと同時に、俺の操作画面の表記が切り替わった。
パーティ名:悠久の風
リーダー:コウタ
サブリーダー:シルヴィ
メンバー:ユヅキ
メンバー:ミナ
メンバー:リン
新しくリンの名前が加わった。
いい感じだ。
これにより、残っていたミッションも達成済みとなった。
ミッション
『悠久の風』のパーティ人数を5人にせよ。
報酬:魔石蓄積ブースト、経験値(小)
ミッション報酬を受け取る。
さっそく、彼女のステータスを確認しておこう。
リン
種族:金兎族
ファーストジョブ:料理人レベル10
セカンドジョブ:未設定
控えジョブ:獣闘士レベル4
HP:E++
MP:E+
闘気:E+
腕力:E+
脚力:E++++
器用:E+++
パッシブスキル:
斬耐性強化
器用強化
料理人と獣闘士のジョブレベルは、概ね予想通りだ。
ステータスやパッシブスキルも、俺のMSCの知識や経験からおおよそ想定していた通りだ。
そして、セカンドジョブも最初から開放されている。
シルヴィ、ユヅキ、ミナと同様だ。
今後も、新しいメンバーはセカンドジョブが開放されていると思ってよさそうか。
「それで、これは何なんだ?」
「ああ、実はかくかくしかじかでな……」
俺は『パーティメンバー設定』『パーティメンバー経験値ブースト』『ジョブ設定』『念話』などの件を説明する。
「へえ。そんなことがあるんだな。便利そうだぜ!」
リンがそう言う。
あっさりと信じてくれた。
彼女は、あまり物事を深く考えないタイプのようだな。
「とりあえず、控えジョブになっている『獣闘士』をセカンドジョブに設定しておくぞ。『料理人』はファーストジョブのままでいいな?」
「そうだな。料理の腕も上がっていくだろうしな」
ジョブレベルを上げると、様々な恩恵がある。
代表的な恩恵は、3つだ。
1つは、各種ステータスの向上。
1つは、レベルの節目におけるアクティブスキルやパッシブスキルの獲得。
そしてもう1つは、ジョブに関連した技術の向上である。
少し不可思議なことだが、魔物を討伐して『鍛冶師』や『料理人』のジョブレベルを上げれば、鍛冶や料理の腕も向上するのである。
とはいえ、効果は限定的だし、もちろんケガをするリスクもある。
また、普通に鍛冶や料理をすることでも、ジョブレベルは上げられる。
鍛冶や料理の腕前を向上させることを目的に魔物を日常的に狩っている者は、あまり多くないはずだ。
今のミナやリンのように、鉱石や魔物の肉を集める目的で狩りをして、ついでにジョブレベルも上がればラッキーぐらいの気持ちの者はいるだろうが。
俺は、リンのセカンドジョブに『獣闘士』を設定しておく。
これで、彼女の今後の急成長に期待ができるな。
それに、エルカ迷宮の狩りなどを通して俺たちのジョブレベルもそれぞれ上がっている。
ここで、一度整理しておくことにしよう。
翌日は休日とした。
リンが今回の祝勝会とコンテストへの練習を兼ねて、リトルブラックタイガーの料理をごちそうしてくれた。
さらに、その数日後。
今は、みんなでエルカ草原に狩りにきているところだ。
俺、シルヴィ、ユヅキ、ミナ。
それに、リンもいる。
料理コンテストまではまだ日があり、練習用のリトルブラックタイガーの肉も使い果たしたので、彼女も引き続き『悠久の風』として活動するのだ。
「さて。シルヴィ、ユヅキ、ミナ。少し前に相談した『あれ』を、リンにも行うぞ。いいよな?」
「いいと思います!」
「問題ないんじゃないかな」
「心強い戦力が増えるのです」
俺の確認を受けて、シルヴィ、ユヅキ、ミナがそう答える。
「何の話だ?」
リンがそう問う。
彼女にはまだ詳しい話をしていないし、疑問に思うのは当然だ。
「これのことだ」
言葉で説明するよりも、やってみせたほうが早い。
俺は『パーティメンバー設定』スキルでリンをパーティに勧誘する。
「ん? 『コウタのパーティに勧誘されています。受諾しますか?』だって?」
「『受諾する』と言ってほしい」
「『受諾するぜ』。……これでいいのか?」
即断即決だ。
リンは思い切りがいい。
まあ、『パーティメンバー設定』の条件を満たせるほどに仲良くなっているというのもあるだろうが。
リンが受諾したと同時に、俺の操作画面の表記が切り替わった。
パーティ名:悠久の風
リーダー:コウタ
サブリーダー:シルヴィ
メンバー:ユヅキ
メンバー:ミナ
メンバー:リン
新しくリンの名前が加わった。
いい感じだ。
これにより、残っていたミッションも達成済みとなった。
ミッション
『悠久の風』のパーティ人数を5人にせよ。
報酬:魔石蓄積ブースト、経験値(小)
ミッション報酬を受け取る。
さっそく、彼女のステータスを確認しておこう。
リン
種族:金兎族
ファーストジョブ:料理人レベル10
セカンドジョブ:未設定
控えジョブ:獣闘士レベル4
HP:E++
MP:E+
闘気:E+
腕力:E+
脚力:E++++
器用:E+++
パッシブスキル:
斬耐性強化
器用強化
料理人と獣闘士のジョブレベルは、概ね予想通りだ。
ステータスやパッシブスキルも、俺のMSCの知識や経験からおおよそ想定していた通りだ。
そして、セカンドジョブも最初から開放されている。
シルヴィ、ユヅキ、ミナと同様だ。
今後も、新しいメンバーはセカンドジョブが開放されていると思ってよさそうか。
「それで、これは何なんだ?」
「ああ、実はかくかくしかじかでな……」
俺は『パーティメンバー設定』『パーティメンバー経験値ブースト』『ジョブ設定』『念話』などの件を説明する。
「へえ。そんなことがあるんだな。便利そうだぜ!」
リンがそう言う。
あっさりと信じてくれた。
彼女は、あまり物事を深く考えないタイプのようだな。
「とりあえず、控えジョブになっている『獣闘士』をセカンドジョブに設定しておくぞ。『料理人』はファーストジョブのままでいいな?」
「そうだな。料理の腕も上がっていくだろうしな」
ジョブレベルを上げると、様々な恩恵がある。
代表的な恩恵は、3つだ。
1つは、各種ステータスの向上。
1つは、レベルの節目におけるアクティブスキルやパッシブスキルの獲得。
そしてもう1つは、ジョブに関連した技術の向上である。
少し不可思議なことだが、魔物を討伐して『鍛冶師』や『料理人』のジョブレベルを上げれば、鍛冶や料理の腕も向上するのである。
とはいえ、効果は限定的だし、もちろんケガをするリスクもある。
また、普通に鍛冶や料理をすることでも、ジョブレベルは上げられる。
鍛冶や料理の腕前を向上させることを目的に魔物を日常的に狩っている者は、あまり多くないはずだ。
今のミナやリンのように、鉱石や魔物の肉を集める目的で狩りをして、ついでにジョブレベルも上がればラッキーぐらいの気持ちの者はいるだろうが。
俺は、リンのセカンドジョブに『獣闘士』を設定しておく。
これで、彼女の今後の急成長に期待ができるな。
それに、エルカ迷宮の狩りなどを通して俺たちのジョブレベルもそれぞれ上がっている。
ここで、一度整理しておくことにしよう。
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