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第2章 ダンジョンへ挑戦 ミナ、リン

57話 ミナとコウタのジョブを設定

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 ミナのステータスを確認したところだ。

「……ところで、ミナもセカンドジョブを設定できるぞ。槌士をセカンドジョブに設定するか? もしくは、鍛冶師と入れ替えることもできるが」

「ええっと。鍛冶師はファーストジョブのままで、槌士をセカンドジョブにしてくださいなのです」

「わかった。そうしよう」

 俺はミナのステータス画面を開き、槌士をセカンドジョブに設定する。
 槌士のアクティブスキルやパッシブスキルは開放されていなかったので、現時点での戦闘能力に変化はない。
 しかし、セカンドジョブに設定することで経験値が入ってくるようになる。
 ジョブレベルが上がれば、ステータスが向上し、スキルを取得できる。

 彼女のレベルアップ速度は、常人よりも速くなるはずだ。
 俺の『パーティメンバー経験値ブースト』の効果が及ぶからな。
 今後、ミナの戦闘能力はどんどん増すだろう。
 
 また、鍛冶師のパッシブスキルの1つである『鉱石類ドロップ率上昇』を取得できれば、ゴーレム周回のときにオリハルコンをドロップする確率が増す。
 そちらにも期待できる。

 そういえば、俺には新たにフォースジョブが開放されているのだったな。
 新たに得た鍛冶師をフォースジョブに設定しておくか。
 ……いや、待てよ?
 オリハルコンの件もあるし、鍛冶師はやや上に設定しておいたほうがいいかもしれない。

 ここで、ファーストジョブやセカンドジョブの設定順によって発生する違いを整理しておこう。
 大きく、3つある。

 1つは、レベルの上がりやすさ。
 上位に設定しているジョブのほうがレベルが上がりやすい。
 育てたいジョブはより上位のジョブに設定するべきだ。

 1つは、アクティブスキルの使い勝手。
 より下位に設定してあるジョブのスキルは、威力や精度が低下し、消費MPや消費闘気が増加する。
 頻繁に使用するアクティブスキルがある場合、それに対応するジョブを上位のジョブに設定しておいたほうがいい。

 1つは、パッシブスキルの有効化。
 特定のジョブを一定レベル以上にすると、パッシブスキルを得る。
 本人にのみ影響を与える『腕力強化』などのパッシブスキルはジョブレベルに関係なく有効化される。
 一方で、パーティ全員に影響を与える『パーティメンバー腕力強化』などのパッシブスキルは、ファーストジョブに設定していないと有効化されない。

 『鍛冶師』のレベルを上げていくために、より上位に設定しておきたい。
 しかし、現状メインにしている『風魔法使い』をファーストジョブから外すのは、少しだけ不安だ。
 そのあたりを総合的に考えると……。


ファーストジョブ:風魔法使いレベル17
セカンドジョブ:鍛冶師レベル1
サードジョブ:剣士レベル15
フォースジョブ:氷魔法使いレベル9


 これぐらいがいいバランスだろう。
 とりあえず、これで行こう。

「よし。ミナのジョブが追加されたことだし、とりあえず明日はエルカ草原で狩りをするか。前回から少し日が空いたし、リンも誘って慣らしておこう」

「了解なのです」

 そんな感じで、ミナへのパーティ勧誘は無事に終了した。
 できることなら、この件が終わった後も行動を共にしてくれたら理想的なのだが。
 まあ、現時点であれこれ考えても仕方ないか。
 とりあえずは、明日の狩りをしっかりすることを考えよう。
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