55 / 1,049
第2章 ダンジョンへ挑戦 ミナ、リン
55話 パーティメンバー設定 ミナ
しおりを挟む
数日が経過した。
そろそろ、ミナの鍛冶はひと段落しただろうか。
エルカ草原での狩りを終えた俺、シルヴィ、ユヅキは、ミナの鍛冶場にやってきた。
「よーす。ミナ」
「あっ、コウタくん。ちょうどいいところに来たのです」
「どうした? 武具の製作がうまくいったという話か?」
タイミング的には、そろそろ済んでいてもおかしくはない。
「メインとなる剣と防具、それに短剣は完成したのです。後は、小さなナイフを数本作りたいのです」
「ふむ。順調のようだな。何か問題でもあるのか?」
「オリハルコンの量が少し足りなかったのです。メインとなる武具は完成しているので、このままでも大きな問題はないのですが……」
ミッション報酬で得たオリハルコンは、そこそこの量だった。
しかし、剣、防具、短剣、そして数本のナイフをつくるには少し足りなかったというわけか。
「そうか。またエルカ迷宮でゴーレムと戦うか? ただ、次も簡単にドロップするとは限らないが……」
1階層のボスであるゴーレムからは、まれにオリハルコンがドロップする。
確率はかなり低い。
前回は、俺のミッション報酬によるオリハルコンをゴーレムからドロップした体にして、ミナに提供した。
今は、オリハルコン関係のミッションがない。
自力でドロップさせる必要がある。
幸い、階層ボスは一定時間で再出現するので、体力、MP、闘気などが残っている限りは何度でもチャレンジできる。
ジョブレベルが上がった今の俺たちなら、1日に複数回の周回も可能だろう。
「ぜひそうしたいのですが、リンさんの用件もあるので少し悪いかなと思っているのです」
「まあそれは確かに。2階層のリトルブラックタイガーも狩らなければならないからな」
ミナとリンが一時的に『悠久の風』に加入したのは、目的があってのことだ。
ミナはオリハルコン。
リンはリトルブラックタイガーの肉が目的である。
「……ふむ。それなら、まずは2階層でリトルブラックタイガーを狩るか? その後、リトルブラックタイガーの肉の入手具合を見て、ゴーレム周回に切り替えればいいだろう」
「そうですね。それがいいかもしれないのです」
方針は決まった。
となれば、やっておくべきことがある。
「シルヴィ、ユヅキ。以前相談していた『あれ』を、ミナにも投げかけるぞ。いいな?」
「承知しました!」
「いいんじゃないかな。たぶん」
俺の確認を受けて、シルヴィとユヅキがそう答える。
「『あれ』とは、何なのです?」
ミナがそう問いかけてくる。
「ああ……ちょっと待っていてくれ」
言葉で説明するよりも、やってみたほうが早い。
俺は『パーティメンバー設定』スキルでミナをパーティに勧誘する。
「え? これは何なのです?」
ミナが首をかしげる。
『コウタのパーティに勧誘されています。受諾しますか?』と脳内で聞かれているはずだ。
「『受諾する』と言ってくれないか」
「よくわからないのですが、わかったのです。コウタくんが言うことですし、悪いことではなさそうです。『受諾するのです』」
ミナがそう言ったと同時に、俺の操作画面の表記が切り替わった。
パーティ名:悠久の風
リーダー:コウタ
サブリーダー:シルヴィ
メンバー:ユヅキ
メンバー:ミナ
新しくミナの名前が加わった。
いい感じだ。
さっそく、彼女のステータスを確認しておこう。
それに、彼女に大まかな説明もしておかないとな。
そろそろ、ミナの鍛冶はひと段落しただろうか。
エルカ草原での狩りを終えた俺、シルヴィ、ユヅキは、ミナの鍛冶場にやってきた。
「よーす。ミナ」
「あっ、コウタくん。ちょうどいいところに来たのです」
「どうした? 武具の製作がうまくいったという話か?」
タイミング的には、そろそろ済んでいてもおかしくはない。
「メインとなる剣と防具、それに短剣は完成したのです。後は、小さなナイフを数本作りたいのです」
「ふむ。順調のようだな。何か問題でもあるのか?」
「オリハルコンの量が少し足りなかったのです。メインとなる武具は完成しているので、このままでも大きな問題はないのですが……」
ミッション報酬で得たオリハルコンは、そこそこの量だった。
しかし、剣、防具、短剣、そして数本のナイフをつくるには少し足りなかったというわけか。
「そうか。またエルカ迷宮でゴーレムと戦うか? ただ、次も簡単にドロップするとは限らないが……」
1階層のボスであるゴーレムからは、まれにオリハルコンがドロップする。
確率はかなり低い。
前回は、俺のミッション報酬によるオリハルコンをゴーレムからドロップした体にして、ミナに提供した。
今は、オリハルコン関係のミッションがない。
自力でドロップさせる必要がある。
幸い、階層ボスは一定時間で再出現するので、体力、MP、闘気などが残っている限りは何度でもチャレンジできる。
ジョブレベルが上がった今の俺たちなら、1日に複数回の周回も可能だろう。
「ぜひそうしたいのですが、リンさんの用件もあるので少し悪いかなと思っているのです」
「まあそれは確かに。2階層のリトルブラックタイガーも狩らなければならないからな」
ミナとリンが一時的に『悠久の風』に加入したのは、目的があってのことだ。
ミナはオリハルコン。
リンはリトルブラックタイガーの肉が目的である。
「……ふむ。それなら、まずは2階層でリトルブラックタイガーを狩るか? その後、リトルブラックタイガーの肉の入手具合を見て、ゴーレム周回に切り替えればいいだろう」
「そうですね。それがいいかもしれないのです」
方針は決まった。
となれば、やっておくべきことがある。
「シルヴィ、ユヅキ。以前相談していた『あれ』を、ミナにも投げかけるぞ。いいな?」
「承知しました!」
「いいんじゃないかな。たぶん」
俺の確認を受けて、シルヴィとユヅキがそう答える。
「『あれ』とは、何なのです?」
ミナがそう問いかけてくる。
「ああ……ちょっと待っていてくれ」
言葉で説明するよりも、やってみたほうが早い。
俺は『パーティメンバー設定』スキルでミナをパーティに勧誘する。
「え? これは何なのです?」
ミナが首をかしげる。
『コウタのパーティに勧誘されています。受諾しますか?』と脳内で聞かれているはずだ。
「『受諾する』と言ってくれないか」
「よくわからないのですが、わかったのです。コウタくんが言うことですし、悪いことではなさそうです。『受諾するのです』」
ミナがそう言ったと同時に、俺の操作画面の表記が切り替わった。
パーティ名:悠久の風
リーダー:コウタ
サブリーダー:シルヴィ
メンバー:ユヅキ
メンバー:ミナ
新しくミナの名前が加わった。
いい感じだ。
さっそく、彼女のステータスを確認しておこう。
それに、彼女に大まかな説明もしておかないとな。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
1,049
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる