50 / 1,049
第2章 ダンジョンへ挑戦 ミナ、リン
50話 エルカに帰還
しおりを挟む
エルカ迷宮の1階層を攻略した。
階層ボスのゴーレムからオリハルコンはドロップしなかったが、ミッション報酬によってオリハルコンを入手できた。
俺たちは、意気揚々と町に戻る。
そして、料亭ハーゼで、リンのうまい料理で祝勝会を開いた。
それらをたいらげたところである。
「相変わらず、すばらしい料理だった」
「本当にね。いつもありがとう、リンさん」
ユヅキがそう言う。
「いいってことよ。喜んでもらえてあたいも嬉しいぜ。それに、代金もきっちりともらっていることだしな」
リンがそう言う。
「……さて。とりあえず、明日から数日間は冒険者活動は休みとするぞ。ミナがさっそく鍛冶をするそうだからな」
「申し訳ないですが、よろしくなのです。無事に成功したら、リンさんの用件も手伝うのです」
「構わねえよ。料理コンテストの日までは、まだ余裕があるからな。リトルブラックタイガーの肉さえ手に入れば、どうにかなる。念のため、第二案の料理も考えておきたいしな」
「じゅるり……。リンさんの新作料理、楽しみにしていますね!」
シルヴィが期待感に満ちた顔でそう言う。
彼女は結構食いしん坊だ。
おいしいものに目がない。
「じゃあ、またな」
俺たちは別れのあいさつを交わし、料亭ハーゼから出る。
「さて……。オリハルコンは重い。せっかくだから、俺がミナの鍛冶場まで届けるか」
「助かるのです。コウタくんは、いいアイテムバッグを持っていて便利そうなのです」
実際のところ、俺はアイテムバッグは持っていない。
ストレージに収納しているだけだ。
ストレージはジョブ関連のスキルではない。
システムスキルだ。
所有している者は、おそらく俺以外にいないだろう。
仮にいたとしても、とても少ないはずである。
そのため、俺のストレージの能力はできるだけ秘密にしておくつもりだ。
みんなには、性能のいいアイテムバッグを持っているということにしている。
俺たちはしばらく歩く。
そして、無事にミナの鍛冶場に到着した。
「では、このオリハルコンはミナに提供しよう」
俺はストレージからオリハルコンを取り出し、ミナに渡す。
「ありがとうなのです!」
ミナが喜ぶ。
よしよし。
順調に、友好関係を築けているな。
この調子でハーレムメンバーに……。
いや、それはまだ早計か。
恩義を感じるのと、恋愛感情を抱くのはまた別だしな。
「さっそく、明日から取り掛かるのだったな?」
「そうなのです。今度こそ、きっと成功させるのです」
「ミナならきっとできるさ。リンは、しばらくは料理開発に戻ると言っていたな。俺、シルヴィ、ユヅキは、とりあえず休日にしよう。……そういえば、ミナの鍛冶を見学させてもらってもいいか? 少し鍛冶に興味があってな」
「別に構わないのです。人族は『鍛冶師』の適正が低い傾向があるのですが、人によっては適正が高いこともあるのです。物は試しなのです」
「そうだな。オリハルコンの武具の製作の邪魔はしないように注意する。よろしく頼む」
そうして、明日は鍛冶の見学をさせてもらうことになった。
MSCでも、『鍛冶師』のジョブは取得したことがある。
戦闘職ではないが、いざというときの選択候補としてあるに越したことはない。
チャンスがあれば、取得しておきたいところだ。
階層ボスのゴーレムからオリハルコンはドロップしなかったが、ミッション報酬によってオリハルコンを入手できた。
俺たちは、意気揚々と町に戻る。
そして、料亭ハーゼで、リンのうまい料理で祝勝会を開いた。
それらをたいらげたところである。
「相変わらず、すばらしい料理だった」
「本当にね。いつもありがとう、リンさん」
ユヅキがそう言う。
「いいってことよ。喜んでもらえてあたいも嬉しいぜ。それに、代金もきっちりともらっていることだしな」
リンがそう言う。
「……さて。とりあえず、明日から数日間は冒険者活動は休みとするぞ。ミナがさっそく鍛冶をするそうだからな」
「申し訳ないですが、よろしくなのです。無事に成功したら、リンさんの用件も手伝うのです」
「構わねえよ。料理コンテストの日までは、まだ余裕があるからな。リトルブラックタイガーの肉さえ手に入れば、どうにかなる。念のため、第二案の料理も考えておきたいしな」
「じゅるり……。リンさんの新作料理、楽しみにしていますね!」
シルヴィが期待感に満ちた顔でそう言う。
彼女は結構食いしん坊だ。
おいしいものに目がない。
「じゃあ、またな」
俺たちは別れのあいさつを交わし、料亭ハーゼから出る。
「さて……。オリハルコンは重い。せっかくだから、俺がミナの鍛冶場まで届けるか」
「助かるのです。コウタくんは、いいアイテムバッグを持っていて便利そうなのです」
実際のところ、俺はアイテムバッグは持っていない。
ストレージに収納しているだけだ。
ストレージはジョブ関連のスキルではない。
システムスキルだ。
所有している者は、おそらく俺以外にいないだろう。
仮にいたとしても、とても少ないはずである。
そのため、俺のストレージの能力はできるだけ秘密にしておくつもりだ。
みんなには、性能のいいアイテムバッグを持っているということにしている。
俺たちはしばらく歩く。
そして、無事にミナの鍛冶場に到着した。
「では、このオリハルコンはミナに提供しよう」
俺はストレージからオリハルコンを取り出し、ミナに渡す。
「ありがとうなのです!」
ミナが喜ぶ。
よしよし。
順調に、友好関係を築けているな。
この調子でハーレムメンバーに……。
いや、それはまだ早計か。
恩義を感じるのと、恋愛感情を抱くのはまた別だしな。
「さっそく、明日から取り掛かるのだったな?」
「そうなのです。今度こそ、きっと成功させるのです」
「ミナならきっとできるさ。リンは、しばらくは料理開発に戻ると言っていたな。俺、シルヴィ、ユヅキは、とりあえず休日にしよう。……そういえば、ミナの鍛冶を見学させてもらってもいいか? 少し鍛冶に興味があってな」
「別に構わないのです。人族は『鍛冶師』の適正が低い傾向があるのですが、人によっては適正が高いこともあるのです。物は試しなのです」
「そうだな。オリハルコンの武具の製作の邪魔はしないように注意する。よろしく頼む」
そうして、明日は鍛冶の見学をさせてもらうことになった。
MSCでも、『鍛冶師』のジョブは取得したことがある。
戦闘職ではないが、いざというときの選択候補としてあるに越したことはない。
チャンスがあれば、取得しておきたいところだ。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
1,049
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる