13 / 1,260
第1章 初級冒険者として活躍 シルヴィ、ユヅキ
13話 シルヴィと食事/金兎族の少女リン
しおりを挟む
白狼族の奴隷シルヴィを購入し、主従契約を結んだ。
ルモンドの奴隷商館を後にし、町を進んでいく。
「ご主人様。どこへ向かわれているのですか?」
「まずは、食事でもとろうかと思っている」
今日は、朝から奴隷商館を訪れていた。
ルモンドへの相談、売買手続き、主従契約などを進め、今は昼時である。
小腹が空いてきた。
「そうですか……」
シルヴィがそう言う。
あまり嬉しそうじゃないな?
「シルヴィは何か食べたいものがあるか?」
「えっ? い、いえ。わたしは余り物をいただければ十分ですので……」
ああ、そういうことか。
自分は奴隷だから、おいしい食事を食べるに値しないと思っているわけだ。
「そう言うな。冒険者として活躍してもらうためにも、食事はいいものをとる必要がある。そうだろう?」
「は、はい。では、あの……。肉料理をいただけると嬉しいです。商館では、あまりお肉が出なかったので……」
シルヴィがおずおずとそう言う。
奴隷は高級品なので、奴隷商館でも無闇に虐待したりはしない。
食生活が乱れると奴隷としての品質も落ちる。
ある程度の食事は提供されていたはずだ。
しかし、わざわざ高くておいしいものを食べさせることもないといったところだろう。
別に、タンパク質は肉類以外からでも摂れるわけだしな。
「肉か。それならばいい店を知っている。付いてこい」
この1週間で、この町の飲食店はいくつか巡ってみた。
まだ網羅はできていないが、俺にとっての当たり外れは把握しつつある。
「承知しました! 楽しみです。わくわく」
シルヴィが嬉しそうにそう言って、俺に付いてくる。
こうして喜んでもらえると、こちらも嬉しい気持ちになる。
俺たちは歩みを進めていく。
そして、目的の場所に着いた。
「ここだ。料亭ハーゼ。いい肉料理を出す店だ」
「くんくん……。すごく、おいしそうな香りがしてきます!」
「口元からよだれが垂れているぞ」
「あ、あう……。これは失礼しました……」
シルヴィが赤面する。
照れている彼女もかわいいな。
俺たち2人は中に入る。
ちなみに、シルヴィは傍目に奴隷とわかることはない。
彼女の奴隷紋は胸元にあるからだ。
まあ、奴隷だとバレたところで何があるというわけでもないが。
奴隷が従うのは、あくまで主人に対してだけである。
第三者の一般市民に対しては、対等な関係となる。
貴族などは、配下として奴隷を従えていることもある。
その奴隷は、もちろん主人である貴族には忠誠を誓う。
しかし、そこらの一般市民にへりくだることはない。
むしろ、貴族の配下の奴隷は、一般市民よりも待遇や立場が実質的に上となっていることもあるだろう。
そういう意味で、この世界の奴隷は極端に虐げられている身分というわけではない。
もちろん、MSCの知識と、現時点でのこの世界の知識からの推測だが。
俺はまだこの世界の貴族には会ったことがないし、奴隷についてもあまり詳しくない。
「いらっしゃい。……あら、コウタっちじゃん。また来てくれたんだ?」
そう出迎えてくれるのは、この『料亭ハーゼ』の店員であるリンだ。
金兎族の少女である。
金髪に、ウサギ耳が生えている。
金兎族は、人族や白狼族とはまた違った特徴を持つ種族である。
具体的には、『雷魔法使い』や『獣闘士』の適正が高い傾向がある。
「ああ、この店の肉はうまいからな。今後もお世話になるつもりだ」
俺はそう言う。
この世界の食文化は、結構発展している。
その中でもこの店は、俺の味覚に合う。
現代日本の店と比較しても、十分に及第点だ。
「おう。ありがとな! へへ、サービスするからたっぷり食べていってくれよな!」
彼女が俺の腕に抱きついてくる。
むにゅっ。
柔らかい感触だ。
「期待しよう」
彼女は距離感が近い。
他の客に対してはそうでもないようだが……。
「……って、そっちの女の子は?」
リンがそう問う。
「彼女はシルヴィ。俺のパーティメンバーになる予定だ」
とりあえず、彼女が希少種族の白狼族であることや、俺の奴隷であることは伏せておいた。
「シルヴィです! よろしくお願いします!」
彼女が元気よくそうあいさつする。
料理の香りを嗅いでから、彼女はずいぶんとハイテンションになった。
一過性のものなのか、これが彼女の素なのかはわからないが。
どちらかと言えば、今の彼女のほうが以前よりもさらに魅力的だ。
食事をたくさんおいしそうに食べる女性は、特に俺の好みである。
できれば、これが素であってほしい。
「こっちこそよろしくな。あたいはリン。父ちゃんといっしょにこの店を切り盛りしてる。あたいがつくった料理も出すから、たくさん食べていけよな」
リンがそう言う。
俺は注文を済ませ、リンは厨房へと下がっていった。
そしてしばらくして、彼女が料理の皿を持ってきた。
「待たせたな。これがリトルボアの肉炒めで、こっちがレッドピッグのソテーだ」
リトルボア。
やや小さなイノシシ型の魔獣である。
レッドピッグ。
赤いブタ型の魔獣である。
「相変わらず、おいしそうな料理だ」
「た、確かに、すごくおいしそうなお肉です! 本当に食べていいのですか?」
シルヴィが目を輝かせてそう言う。
「ああ。たくさん食べてくれ」
俺は金貨300枚を分割払いする債務を負っている。
無駄遣いはできない。
とはいえ、これは無駄遣いではない。
先行投資だ。
シルヴィが満足できる食事を与えることによって、冒険者として活躍してもらうのだ。
彼女の実際の戦闘能力はまだわからないが、獣戦士のジョブを得ているからにはそれなりに強いだろう。
「はぐはぐ。うー! おいしいです!」
シルヴィは、幸せそうに食べるな。
奴隷商館で肉が食えず、不満がたまっていたのかもしれない。
「よし。俺も食べるか。って、もう残り少ないな!?」
普通に二人前頼んでいたのに。
シルヴィはよく食べる。
というか、俺の分まで食ったのか。
容赦ねえな。
まあ、たくさん食べろと指示を出したのは俺だが。
「おーい、リン。この肉料理を一皿……いや、二皿追加だ!」
ここの料理の値段は、一皿あたり銀貨1枚から2枚ぐらい。
日本で言えば、1000円から2000円ぐらい。
少し高めのレストランといった感じだが、俺はガンガン食べていくことにする。
金貨300枚という債務の前では、銀貨の1枚や2枚くらい誤差のようなものである。
「はいよー。たくさん食べてくれて、あたいも嬉しいぜ!」
リンがそう言う。
彼女は彼女で、自分の料理が認められつつ、稼ぐこともできる。
俺、シルヴィ、リン。
みんなが幸せになりつつ、食事は進んでいった。
ルモンドの奴隷商館を後にし、町を進んでいく。
「ご主人様。どこへ向かわれているのですか?」
「まずは、食事でもとろうかと思っている」
今日は、朝から奴隷商館を訪れていた。
ルモンドへの相談、売買手続き、主従契約などを進め、今は昼時である。
小腹が空いてきた。
「そうですか……」
シルヴィがそう言う。
あまり嬉しそうじゃないな?
「シルヴィは何か食べたいものがあるか?」
「えっ? い、いえ。わたしは余り物をいただければ十分ですので……」
ああ、そういうことか。
自分は奴隷だから、おいしい食事を食べるに値しないと思っているわけだ。
「そう言うな。冒険者として活躍してもらうためにも、食事はいいものをとる必要がある。そうだろう?」
「は、はい。では、あの……。肉料理をいただけると嬉しいです。商館では、あまりお肉が出なかったので……」
シルヴィがおずおずとそう言う。
奴隷は高級品なので、奴隷商館でも無闇に虐待したりはしない。
食生活が乱れると奴隷としての品質も落ちる。
ある程度の食事は提供されていたはずだ。
しかし、わざわざ高くておいしいものを食べさせることもないといったところだろう。
別に、タンパク質は肉類以外からでも摂れるわけだしな。
「肉か。それならばいい店を知っている。付いてこい」
この1週間で、この町の飲食店はいくつか巡ってみた。
まだ網羅はできていないが、俺にとっての当たり外れは把握しつつある。
「承知しました! 楽しみです。わくわく」
シルヴィが嬉しそうにそう言って、俺に付いてくる。
こうして喜んでもらえると、こちらも嬉しい気持ちになる。
俺たちは歩みを進めていく。
そして、目的の場所に着いた。
「ここだ。料亭ハーゼ。いい肉料理を出す店だ」
「くんくん……。すごく、おいしそうな香りがしてきます!」
「口元からよだれが垂れているぞ」
「あ、あう……。これは失礼しました……」
シルヴィが赤面する。
照れている彼女もかわいいな。
俺たち2人は中に入る。
ちなみに、シルヴィは傍目に奴隷とわかることはない。
彼女の奴隷紋は胸元にあるからだ。
まあ、奴隷だとバレたところで何があるというわけでもないが。
奴隷が従うのは、あくまで主人に対してだけである。
第三者の一般市民に対しては、対等な関係となる。
貴族などは、配下として奴隷を従えていることもある。
その奴隷は、もちろん主人である貴族には忠誠を誓う。
しかし、そこらの一般市民にへりくだることはない。
むしろ、貴族の配下の奴隷は、一般市民よりも待遇や立場が実質的に上となっていることもあるだろう。
そういう意味で、この世界の奴隷は極端に虐げられている身分というわけではない。
もちろん、MSCの知識と、現時点でのこの世界の知識からの推測だが。
俺はまだこの世界の貴族には会ったことがないし、奴隷についてもあまり詳しくない。
「いらっしゃい。……あら、コウタっちじゃん。また来てくれたんだ?」
そう出迎えてくれるのは、この『料亭ハーゼ』の店員であるリンだ。
金兎族の少女である。
金髪に、ウサギ耳が生えている。
金兎族は、人族や白狼族とはまた違った特徴を持つ種族である。
具体的には、『雷魔法使い』や『獣闘士』の適正が高い傾向がある。
「ああ、この店の肉はうまいからな。今後もお世話になるつもりだ」
俺はそう言う。
この世界の食文化は、結構発展している。
その中でもこの店は、俺の味覚に合う。
現代日本の店と比較しても、十分に及第点だ。
「おう。ありがとな! へへ、サービスするからたっぷり食べていってくれよな!」
彼女が俺の腕に抱きついてくる。
むにゅっ。
柔らかい感触だ。
「期待しよう」
彼女は距離感が近い。
他の客に対してはそうでもないようだが……。
「……って、そっちの女の子は?」
リンがそう問う。
「彼女はシルヴィ。俺のパーティメンバーになる予定だ」
とりあえず、彼女が希少種族の白狼族であることや、俺の奴隷であることは伏せておいた。
「シルヴィです! よろしくお願いします!」
彼女が元気よくそうあいさつする。
料理の香りを嗅いでから、彼女はずいぶんとハイテンションになった。
一過性のものなのか、これが彼女の素なのかはわからないが。
どちらかと言えば、今の彼女のほうが以前よりもさらに魅力的だ。
食事をたくさんおいしそうに食べる女性は、特に俺の好みである。
できれば、これが素であってほしい。
「こっちこそよろしくな。あたいはリン。父ちゃんといっしょにこの店を切り盛りしてる。あたいがつくった料理も出すから、たくさん食べていけよな」
リンがそう言う。
俺は注文を済ませ、リンは厨房へと下がっていった。
そしてしばらくして、彼女が料理の皿を持ってきた。
「待たせたな。これがリトルボアの肉炒めで、こっちがレッドピッグのソテーだ」
リトルボア。
やや小さなイノシシ型の魔獣である。
レッドピッグ。
赤いブタ型の魔獣である。
「相変わらず、おいしそうな料理だ」
「た、確かに、すごくおいしそうなお肉です! 本当に食べていいのですか?」
シルヴィが目を輝かせてそう言う。
「ああ。たくさん食べてくれ」
俺は金貨300枚を分割払いする債務を負っている。
無駄遣いはできない。
とはいえ、これは無駄遣いではない。
先行投資だ。
シルヴィが満足できる食事を与えることによって、冒険者として活躍してもらうのだ。
彼女の実際の戦闘能力はまだわからないが、獣戦士のジョブを得ているからにはそれなりに強いだろう。
「はぐはぐ。うー! おいしいです!」
シルヴィは、幸せそうに食べるな。
奴隷商館で肉が食えず、不満がたまっていたのかもしれない。
「よし。俺も食べるか。って、もう残り少ないな!?」
普通に二人前頼んでいたのに。
シルヴィはよく食べる。
というか、俺の分まで食ったのか。
容赦ねえな。
まあ、たくさん食べろと指示を出したのは俺だが。
「おーい、リン。この肉料理を一皿……いや、二皿追加だ!」
ここの料理の値段は、一皿あたり銀貨1枚から2枚ぐらい。
日本で言えば、1000円から2000円ぐらい。
少し高めのレストランといった感じだが、俺はガンガン食べていくことにする。
金貨300枚という債務の前では、銀貨の1枚や2枚くらい誤差のようなものである。
「はいよー。たくさん食べてくれて、あたいも嬉しいぜ!」
リンがそう言う。
彼女は彼女で、自分の料理が認められつつ、稼ぐこともできる。
俺、シルヴィ、リン。
みんなが幸せになりつつ、食事は進んでいった。
86
お気に入りに追加
1,089
あなたにおすすめの小説
異世界に転生した俺は元の世界に帰りたい……て思ってたけど気が付いたら世界最強になってました
ゆーき@書籍発売中
ファンタジー
ゲームが好きな俺、荒木優斗はある日、元クラスメイトの桜井幸太によって殺されてしまう。しかし、神のおかげで世界最高の力を持って別世界に転生することになる。ただ、神の未来視でも逮捕されないとでている桜井を逮捕させてあげるために元の世界に戻ることを決意する。元の世界に戻るため、〈転移〉の魔法を求めて異世界を無双する。ただ案外異世界ライフが楽しくてちょくちょくそのことを忘れてしまうが……
なろう、カクヨムでも投稿しています。
異世界で俺だけレベルが上がらない! だけど努力したら最強になれるらしいです?
澤檸檬
ファンタジー
旧題 努力=結果
異世界の神の勝手によって異世界に転移することになった倉野。
実際に異世界で確認した常識と自分に与えられた能力が全く違うことに少しずつ気付く。
異世界の住人はレベルアップによってステータスが上がっていくようだったが、倉野にだけレベルが存在せず、行動を繰り返すことによってスキルを習得するシステムが採用されていた。
そのスキル習得システムと異世界の常識の差が倉野を最強の人間へと押し上げていく。
だが、倉野はその能力を活かして英雄になろうだとか、悪用しようだとかそういった上昇志向を見せるわけでもなく、第二の人生と割り切ってファンタジーな世界を旅することにした。
最強を隠して異世界を巡る倉野。各地での出会いと別れ、冒険と楽しみ。元居た世界にはない刺激が倉野の第二の人生を彩っていく。
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる