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第1章 初級冒険者として活躍 シルヴィ、ユヅキ
5話 最初の町エルカに到着
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ルモンドやシルヴィ、御者の男とともに、最寄りの町エルカに向かっているところだ。
ゴブリンの群れを討伐したお礼の1つとして、馬車の荷台に乗せてもらっている。
俺の隣には、シルヴィがいる。
フードをかぶっているので詳細な顔つきまではわからないが、間違いなく美少女だ。
俺の勘がそう言っている。
それに、どことなくいいにおいがする。
気のせいか?
「ところで、コウタ殿は他の町からエルカにやって来られたのですかな?」
「そんなところだ。しかし、なぜそう思う?」
「コウタ殿の実力は、Cランクか、少なくともDランク上位はあるかとお見受けしました。私はエルカの有望冒険者はひと通り覚えておりますが、コウタ殿のお名前は初めてお聞きしましたので」
「ふむ。なるほどな」
有望冒険者の名前を覚えているとは。
なかなか優秀だな。
「エルカからこちらの方面ですと……。レイベルグか、王都か……。もしくは、近隣の農村から冒険者として一旗上げようといったところですかな?」
エルカ、レイベルグ。
どちらも、聞き覚えのない地名だ。
ちなみに、ルモンドやシルヴィという人名にも聞き覚えがない。
この世界のレベルやスキルのシステムは『マジック&ソード・クロニクル』に酷似しているが、地理や人については無関係と見たほうがよさそうか?
MSCのシステムに準拠した異世界という線が濃厚になってきた。
「だいたい正解だ。俺はまだ冒険者ギルドに登録していない。エルカで登録しようと思っている」
冒険者ギルドに登録すれば、魔石や魔獣の素材の買い取りで優遇措置がある。
実績を積めば冒険者ランクが上がり、高難易度だが高収入の仕事を斡旋してもらえるようになる。
また、護衛依頼など仕事の幅が広がる。
加えて、ランクアップ時には祝い金ももらえる。
冒険者ギルドに登録せずとも魔物や魔獣狩りで稼ぐことは可能だが、あまりメリットはない。
この数日で、俺はホーンラビットやゴブリンをたくさん討伐した。
魔石は、そこそこ黒く染まっている。
多少の金にはなるだろう。
「それはそれは。ご活躍に期待できそうですな」
ルモンドがそう言う。
「冒険者……。いいな……」
シルヴィがそうつぶやく。
そんな感じの会話をしつつ、俺たちはエルカへ向けて馬車に揺られていった。
--------------------------------------------------
エルカに着いた。
町の周りが外壁に囲まれている。
なかなか大きな町だ。
人口は、軽く1000人はいそうだ。
「無事に着きましたな。これをお納めください。助けていただいたお礼です」
ルモンドがそう言って、小袋を渡してくる。
中にはいくばくかの貨幣が入っているようだ。
「ありがとう。助かる」
「いえいえ、お礼を言うのはこちらのほうです。何かお困りのことがあれば、ぜひ私の商会へお越しください。シルヴィの他にも、いろいろと割引させていただきますので。コウタ殿のご活躍をお祈りしております」
「ああ、期待しておいてくれ」
俺はそう言う。
そして、シルヴィのほうにひざまずく。
「シルヴィ。俺はきっと君を迎えにいく。待っていてくれるか?」
「あ、あう……。はい、お待ちしています……」
シルヴィが顔を真っ赤にしつつも、そう答えてくれる。
奴隷という立場があるとはいえ、手応えは悪くない。
がんばって金を貯めることにしよう。
「じゃあ、またな」
俺はシルヴィとルモンドに別れを告げ、離れる。
「よし。さっそく冒険者ギルドに向かうか? いや、さすがに少し疲れたな」
この世界に来てから、体の調子はいい。
『風魔法使い』や『剣士』のステータス補正がかかっているおかげかもしれない。
しかし、連日の野宿、魔物狩り、そして馬車での長距離移動で、さすがに疲労が蓄積している。
「よし、宿屋でゆっくりするか。もう夕方だしな」
少し早いが、宿屋で一室を借りることにする。
町を歩き、手頃な宿屋を見つけた。
食事付きで、一泊銀貨5枚だそうだ。
日本円にして5000円ぐらいの感覚である。
なかなかリーズナブルだと言っていいだろう。
案内された部屋に入る。
俺は装備をストレージに収納する。
これで身軽になった。
「ふう。どっこいしょっと」
ベッドに寝転ぶ。
久しぶりのベッドだ。
「このまま寝たい……が、その前にやるべきことをやっておこう」
俺はアイコンを操作する。
ミッション
最寄りの町エルカを訪れよ。
報酬:経験値(中)
このミッションが無事に達成済みになっている。
アイコンを選択し、ミッション報酬を受け取る。
レベルが上がった。
コウタ
種族:人族
ファーストジョブ:風魔法使いレベル6
セカンドジョブ:剣士レベル5
HP:E+
MP:E+++
闘気:E+
腕力:E++
脚力:E+
器用:E+
システムスキル:
ジョブ設定
経験値ブースト
アクティブスキル:
ウインドカッター
ラッシュ
「よし。いい感じだな」
剣士と風魔法使いのレベルがそれぞれ5を超えた。
剣士の攻撃系スキルである『ラッシュ』を新たに習得した。
これにより、近接の戦闘能力は大幅に向上しただろう。
また、基礎ステータスも着実に向上している。
「明日は、冒険者ギルドで登録をしよう。今の俺なら、Eランク冒険者としては余裕で通用するはず。ガンガン稼いで、さっさとDランクに昇格したいな」
MSCにおいて、EランクからDランクへの昇格基準は比較的緩い。
今の俺なら、最短で数日、多少手間取っても2週間あれば昇格できる可能性が高い。
あまり気負わずに、気軽な感じで冒険者ギルドを訪れることにしよう。
ゴブリンの群れを討伐したお礼の1つとして、馬車の荷台に乗せてもらっている。
俺の隣には、シルヴィがいる。
フードをかぶっているので詳細な顔つきまではわからないが、間違いなく美少女だ。
俺の勘がそう言っている。
それに、どことなくいいにおいがする。
気のせいか?
「ところで、コウタ殿は他の町からエルカにやって来られたのですかな?」
「そんなところだ。しかし、なぜそう思う?」
「コウタ殿の実力は、Cランクか、少なくともDランク上位はあるかとお見受けしました。私はエルカの有望冒険者はひと通り覚えておりますが、コウタ殿のお名前は初めてお聞きしましたので」
「ふむ。なるほどな」
有望冒険者の名前を覚えているとは。
なかなか優秀だな。
「エルカからこちらの方面ですと……。レイベルグか、王都か……。もしくは、近隣の農村から冒険者として一旗上げようといったところですかな?」
エルカ、レイベルグ。
どちらも、聞き覚えのない地名だ。
ちなみに、ルモンドやシルヴィという人名にも聞き覚えがない。
この世界のレベルやスキルのシステムは『マジック&ソード・クロニクル』に酷似しているが、地理や人については無関係と見たほうがよさそうか?
MSCのシステムに準拠した異世界という線が濃厚になってきた。
「だいたい正解だ。俺はまだ冒険者ギルドに登録していない。エルカで登録しようと思っている」
冒険者ギルドに登録すれば、魔石や魔獣の素材の買い取りで優遇措置がある。
実績を積めば冒険者ランクが上がり、高難易度だが高収入の仕事を斡旋してもらえるようになる。
また、護衛依頼など仕事の幅が広がる。
加えて、ランクアップ時には祝い金ももらえる。
冒険者ギルドに登録せずとも魔物や魔獣狩りで稼ぐことは可能だが、あまりメリットはない。
この数日で、俺はホーンラビットやゴブリンをたくさん討伐した。
魔石は、そこそこ黒く染まっている。
多少の金にはなるだろう。
「それはそれは。ご活躍に期待できそうですな」
ルモンドがそう言う。
「冒険者……。いいな……」
シルヴィがそうつぶやく。
そんな感じの会話をしつつ、俺たちはエルカへ向けて馬車に揺られていった。
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エルカに着いた。
町の周りが外壁に囲まれている。
なかなか大きな町だ。
人口は、軽く1000人はいそうだ。
「無事に着きましたな。これをお納めください。助けていただいたお礼です」
ルモンドがそう言って、小袋を渡してくる。
中にはいくばくかの貨幣が入っているようだ。
「ありがとう。助かる」
「いえいえ、お礼を言うのはこちらのほうです。何かお困りのことがあれば、ぜひ私の商会へお越しください。シルヴィの他にも、いろいろと割引させていただきますので。コウタ殿のご活躍をお祈りしております」
「ああ、期待しておいてくれ」
俺はそう言う。
そして、シルヴィのほうにひざまずく。
「シルヴィ。俺はきっと君を迎えにいく。待っていてくれるか?」
「あ、あう……。はい、お待ちしています……」
シルヴィが顔を真っ赤にしつつも、そう答えてくれる。
奴隷という立場があるとはいえ、手応えは悪くない。
がんばって金を貯めることにしよう。
「じゃあ、またな」
俺はシルヴィとルモンドに別れを告げ、離れる。
「よし。さっそく冒険者ギルドに向かうか? いや、さすがに少し疲れたな」
この世界に来てから、体の調子はいい。
『風魔法使い』や『剣士』のステータス補正がかかっているおかげかもしれない。
しかし、連日の野宿、魔物狩り、そして馬車での長距離移動で、さすがに疲労が蓄積している。
「よし、宿屋でゆっくりするか。もう夕方だしな」
少し早いが、宿屋で一室を借りることにする。
町を歩き、手頃な宿屋を見つけた。
食事付きで、一泊銀貨5枚だそうだ。
日本円にして5000円ぐらいの感覚である。
なかなかリーズナブルだと言っていいだろう。
案内された部屋に入る。
俺は装備をストレージに収納する。
これで身軽になった。
「ふう。どっこいしょっと」
ベッドに寝転ぶ。
久しぶりのベッドだ。
「このまま寝たい……が、その前にやるべきことをやっておこう」
俺はアイコンを操作する。
ミッション
最寄りの町エルカを訪れよ。
報酬:経験値(中)
このミッションが無事に達成済みになっている。
アイコンを選択し、ミッション報酬を受け取る。
レベルが上がった。
コウタ
種族:人族
ファーストジョブ:風魔法使いレベル6
セカンドジョブ:剣士レベル5
HP:E+
MP:E+++
闘気:E+
腕力:E++
脚力:E+
器用:E+
システムスキル:
ジョブ設定
経験値ブースト
アクティブスキル:
ウインドカッター
ラッシュ
「よし。いい感じだな」
剣士と風魔法使いのレベルがそれぞれ5を超えた。
剣士の攻撃系スキルである『ラッシュ』を新たに習得した。
これにより、近接の戦闘能力は大幅に向上しただろう。
また、基礎ステータスも着実に向上している。
「明日は、冒険者ギルドで登録をしよう。今の俺なら、Eランク冒険者としては余裕で通用するはず。ガンガン稼いで、さっさとDランクに昇格したいな」
MSCにおいて、EランクからDランクへの昇格基準は比較的緩い。
今の俺なら、最短で数日、多少手間取っても2週間あれば昇格できる可能性が高い。
あまり気負わずに、気軽な感じで冒険者ギルドを訪れることにしよう。
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