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212話 イザベラ様-1【アリシア視点】
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わたしの名前はアリシア。
ただの平民の娘です。
物心がついた頃には既にパパはいませんでしたが、その分ママから大切に育てられました。
このまま村人として、平和な日々が過ぎていくことでしょう。
そう思っていたわたしですが、十歳を過ぎたある日のこと、ママから信じられない話を聞かされました。
「……実はね、あなたは貴族の血を引き継いでいるの」
「……えっ!?」
「私はウォーカー男爵家で使用人として働いていたことがあってね……。その時に、ご当主様との間に子供ができてしまって……」
「じゃあ、もしかしてそれがわたし!?」
「えぇ、そうなの」
「えぇ~!?」
思わず叫んでしまいました。
まさか、自分が貴族の血を引いていたなんて。
しかも、ウォーカー男爵家といえばこの村の領主様じゃないですか。
「でも、どうして今まで黙ってたの?」
「ご当主様に口止めされていたからよ。十分なご支援もいただいているし、本当ならこのまま村で暮らしてもらうつもりだったわ。平穏で幸せな人生を送ってほしいと思っていた。けれど――」
「けど?」
「王立学園へ推薦されてしまったの」
「王立学園って……あの有名な!?」
「……えぇ」
「……」
絶句してしまいます。
だって、王立学園ですよ?
貴族や王族の子息令嬢が通っているっていう、超エリート校です。
ただの平民の娘です。
物心がついた頃には既にパパはいませんでしたが、その分ママから大切に育てられました。
このまま村人として、平和な日々が過ぎていくことでしょう。
そう思っていたわたしですが、十歳を過ぎたある日のこと、ママから信じられない話を聞かされました。
「……実はね、あなたは貴族の血を引き継いでいるの」
「……えっ!?」
「私はウォーカー男爵家で使用人として働いていたことがあってね……。その時に、ご当主様との間に子供ができてしまって……」
「じゃあ、もしかしてそれがわたし!?」
「えぇ、そうなの」
「えぇ~!?」
思わず叫んでしまいました。
まさか、自分が貴族の血を引いていたなんて。
しかも、ウォーカー男爵家といえばこの村の領主様じゃないですか。
「でも、どうして今まで黙ってたの?」
「ご当主様に口止めされていたからよ。十分なご支援もいただいているし、本当ならこのまま村で暮らしてもらうつもりだったわ。平穏で幸せな人生を送ってほしいと思っていた。けれど――」
「けど?」
「王立学園へ推薦されてしまったの」
「王立学園って……あの有名な!?」
「……えぇ」
「……」
絶句してしまいます。
だって、王立学園ですよ?
貴族や王族の子息令嬢が通っているっていう、超エリート校です。
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