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9話 Cランク昇格
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「よう。お疲れさん。魔石と素材の買い取りを頼む」
「これはカイルさん。それにエミリアさんも。いつもご利用いただきありがとうございます」
「仕事だからな。……よっと、これが今日の戦果だ」
俺はカウンターの上に、魔物の死骸を置く。
「まずはいつも通りトレントですね。素材もきちんと回収されているので、報酬もたくさん用意できます」
「ああ。エミリアのおかげだな。『怪力』を持つ彼女なら、たくさんの素材を載せた馬車を引いても楽々運べる」
「えへへ」
「それと、今回はこいつもだな」
「これは……ハインドイーグルですか。最近、カイルさんたちはこれも倒されるようになりましたね」
「俺の『ハキ』スキルがレベルアップして、不意打ちを察知できるようになったからだな。それに、トレントが最近数を減らしていてな。その穴埋めさ」
「トレントは元々それほど多くない魔物で、それをカイルさんが根こそぎ狩ってしまいましたからね。おかげで、私たちの仕事が増えてしまいました」
「ははは。すまんな。だが、魔物が減った方が街も安全だぞ?」
「確かにそうですね。基本的に森に生息するトレントですが、時には街までやって来ますから。……では、こちらが今回の報酬となります」
「うむ。ありがとう」
「ふふ。たくさんありますね!」
「そして、おめでとうございます! カイルさんとエミリアさんのランクアップ審査が通りました。カイルさんはCランクに、エミリアさんはDランクに昇格となります!」
「おお、ついにか!」
「やったー!」
「俺がCランクに……。ギゼルやリリサにやっと追いついたぞ」
「ギゼル? リリサ?」
「ああ、前のパーティで組んでいた奴らだよ」
「あっ。カイルさんを追放したという……」
「そのお二人ですが、少々良くない噂があります」
「ほう?」
俺が抜けた後に、何かあったのだろうか?
聞いておくことにしよう。
「これはカイルさん。それにエミリアさんも。いつもご利用いただきありがとうございます」
「仕事だからな。……よっと、これが今日の戦果だ」
俺はカウンターの上に、魔物の死骸を置く。
「まずはいつも通りトレントですね。素材もきちんと回収されているので、報酬もたくさん用意できます」
「ああ。エミリアのおかげだな。『怪力』を持つ彼女なら、たくさんの素材を載せた馬車を引いても楽々運べる」
「えへへ」
「それと、今回はこいつもだな」
「これは……ハインドイーグルですか。最近、カイルさんたちはこれも倒されるようになりましたね」
「俺の『ハキ』スキルがレベルアップして、不意打ちを察知できるようになったからだな。それに、トレントが最近数を減らしていてな。その穴埋めさ」
「トレントは元々それほど多くない魔物で、それをカイルさんが根こそぎ狩ってしまいましたからね。おかげで、私たちの仕事が増えてしまいました」
「ははは。すまんな。だが、魔物が減った方が街も安全だぞ?」
「確かにそうですね。基本的に森に生息するトレントですが、時には街までやって来ますから。……では、こちらが今回の報酬となります」
「うむ。ありがとう」
「ふふ。たくさんありますね!」
「そして、おめでとうございます! カイルさんとエミリアさんのランクアップ審査が通りました。カイルさんはCランクに、エミリアさんはDランクに昇格となります!」
「おお、ついにか!」
「やったー!」
「俺がCランクに……。ギゼルやリリサにやっと追いついたぞ」
「ギゼル? リリサ?」
「ああ、前のパーティで組んでいた奴らだよ」
「あっ。カイルさんを追放したという……」
「そのお二人ですが、少々良くない噂があります」
「ほう?」
俺が抜けた後に、何かあったのだろうか?
聞いておくことにしよう。
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