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6話 『ハキ』スキルの説明

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「カイルさんのスキルを見せていただけるのですか?」

「ああ。今持っている力は4種類だ。まずはスキルレベル1で得た能力だが……」

 俺はその辺に落ちていた葉っぱや木の枝を利用し、簡易的なホウキを作る。
 そして、素早く地面の石ころを掃除してかき集めた。

「……え。今のがスキルの力ですか?」

「ああ。俺のハキスキルレベル1は、掃除がうまくなる能力『掃き』なんだ」

「……ええ!? そ、それだけなんですか?」

「ま、外れスキルだな。……ほら、次は2つ目の能力を見せてやるよ」

 俺はズボンを素早く脱ぐ。

「わわっ。な、何をなさっているのですか!!」

「黙って見てな。っと、言っている間に着替え終わったぜ」

「え、いつの間に……。まだあんまり見れていなかったのに……」

「ん?」

「あ、いえっ! ええと……。ずいぶんと早い着替えでしたね?」

「ああ。これがスキルレベル2の力『穿き』だな。ズボンを素早く着脱することができる」

「それは……何というか、その……」

「役に立たないって言いたいんだろ? わかるよ。俺もそう思っていたし、パーティからもそれで追放されてしまったからな」

「私の『怪力』なんて、まだ使い道がある方だったのですね……。加減ができないとは言っても、力はちゃんと強くなっていますし……」

「だがな。ハキスキルの本領はここからだったんだ。次はスキルレベル3で得た力を見せよう」

「あっ、剣を……。ついに剣術に利用できるタイプの能力に目覚めたんですか?」

「そうだ。……そりゃああぁっ!!」

 ズバズバッ!!
 俺は近くにあった木の葉っぱを斬りつける。

「え? 何も切れていませんが……?」

「よく見ろ。……ほら」

「あ……」

 少し遅れて、斬られた部分が地面に落ちる。

「す、すごい……。剣速が見えませんでした」

「これがスキルレベル3の能力『葉切』だ。植物系の魔物や、この通り木に対して、抜群の効果がある」

「な、なるほど……。この力があれば、トレント狩りが捗るのも頷けます」

「だろう? ま、それ以外の魔物は今のところ地力で倒すしかないけどな。そして連日のトレント狩りのおかげで、スキルレベルが4になり、新たな能力も得ている」

「新しい能力? それって……」

「ああ、見せてやろう」
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