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第1章

54話 世界に愛が満ちるように

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 余は竜化した状態で、本来の姿であるドラゴン形態に戻ったイリスに覆いかぶさっている。

「ああっ! ディノス陛下ぁっ!!」

 イリスの叫びにも似た歓喜の声が上がる。

「ん……、ちゅ……、れろ……。ディノス陛下……。もっと強く抱きしめてぇ……」

 イリスの望み通り、彼女を力一杯抱き締めた。

「ああああああ!!!」

 イリスが大きな悲鳴を上げる。
 余たち2人の影が1つになる。

 ……だが。
 ドゴーン!!!
 あたりに轟音が響いた。
 敵襲ではない。
 これは……。

「しまった。余とイリスの交わりに、大地が耐えられぬか」

 体長数十メートルのドラゴン同士の交わりともなると、周囲の地形が大きく変動する。
 自然も破壊してしまうだろう。

「ディノス陛下……。ここは竜種の作法でいきましょう」

「うむ。そうだな」

 余たちは交じりあったまま、大空へと飛翔した。
 竜種は、空を飛びながら交わるのである。
 強大すぎる力で、周囲を傷つけないように。

 村のはるか上空まで達した余とイリスは、あてもなく高速飛翔を始める。
 周囲への被害を気にしないで済むようになった今、今度こそ余はイリスを力いっぱい抱きしめる。
 彼女も、余を抱きしめ返してくる。

「ディノス陛下!! わたしは今、幸せを感じています……!! あなたのおかげです……!!!」

 イリスが涙を流しながらそう叫ぶ。

「余も幸せだ。イリスよ。お前が魔王の側近になってくれなければ、今の余はなかっただろう。余はお前に感謝している」

「わたしも感謝しています。わたしは、孤独だったから……。ずっとずっと寂しかったから……。ディノス陛下がいてくださって本当に良かった……。ディノス陛下に出会えて、わたしは救われました……!」

 イリスが余の体に手を回す。

「ディノス陛下……。大好き……。一生あなたの傍にいます……。だから、離さないで……。もう独りは嫌なんです……!」

「ああ。余もお前のことを決して手放さん。2人で……いや、フレアとシンカも含めて4人で共に歩んでいこう。これから先、どんな苦難があっても乗り越えられる。余にはお前がいるのだから」

「はい……。わたしも、ディノス陛下を支えていきます……。いつまでも一緒です……」

「イリス……。愛してるぞ……」

「ディノス陛下……。わたしも愛しています……」

 2人は互いを求め合い、口づけを交わす。

「くはは。変化状態のイリスもなかなか可愛げがあったが……。今のイリスの方が可愛いな」

 余は竜であるイリスの柔らかいところを刺激しつつ、そんな感想を述べる。

「ディノス陛下……、あんまりそんなところばかり揉まないでください……」

「なぜだ? 余はイリスの体にとても愛着があるのだが。柔らかくて気持ちいいし、触っているだけで幸せな気分になれるのだ。もっとよく見せてくれないか?」

「えっと、その……。恥ずかしいですけど、ディノス陛下が喜んでくれるなら……、はい……、どうぞ……」

 余は竜化したイリスの体を堪能する。
 イリスの体がビクンと跳ね上がる。

「くふぅ……! ひゃうん……!」

 イリスが切なげに喘ぐ。
 彼女が感じているのがわかる。

「イリス。少し激しくするぞ」

 余はそう宣言して、イリスに自分のあれを押しつけた。

「ディノス陛下ぁっ!! 漏れちゃいますぅっ!」

 イリスが余の名前を呼びながら、一際大きな反応を見せる。

「構わぬ。余とイリスの愛の結晶だ。存分に漏らすがよい。世界に愛が満ちるようにな」

「んああああっ!!」
 
 イリスは大きな声を上げ、そのまま果ててしまった。
 彼女の秘所からは、大量の愛液が流れ出ている。

 改めて言うが、今の余とイリスは数十メートルを超える巨竜の姿となっている。
 そして、世界を飛翔しつつ交わっているのだ。
 イリスが吹いた潮は、人々ににわか雨だとでも認識されるかもしれない。

 今のこの場所は……。
 砂漠地帯の上空か。
 イリスの芳醇な魔力を含んだ愛液が降り注げば、砂漠地帯にも緑が芽吹くかも知れんな。

 その後も、余とイリスは飛翔しつつ交わり続けた。
 魔族の港湾都市や人族の元最後の都市ノースウェリアの上空にも訪れた。
 世界にはまだまだ完全な安寧は訪れていない。
 余とイリスの愛で、そしてフレアとシンカとも協力して、世界の人々に安心と笑顔を届けていかなければならぬ。
 余はそんなことを考えつつ、イリスの体を堪能する。

「イリス……」

「ディノス陛下ぁ……」

 イリスが甘えた声を上げる。
 可愛い奴だ。
 度重なる絶頂で、少々疲弊気味のようではあるが。

 ……おっと。
 余もそろそろ限界のようだ。

「イリス。行くぞ」

「はい、ディノス陛下……! 一緒に……!」

 余はイリスとともに、空中にて絶頂を迎えたのだった。
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