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第1章

44話 青、か……

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 フレアの準備は整った。
 次は……。

「待たせたな。シンカよ」

「ふぇっ!? ま、待ってなんかいないよ!」

 彼女はそう言うものの、顔は真っ赤だ。
 さらに、ズボンの股間部に液体が染み出してきている。
 先ほどのフレアの姿を見て興奮したようだ。

「安心しろ。お前のこともちゃんと見ていてやる。まずは服を脱げ」

「あ、あう……。でも、恥ずかしい……。バーンクロスの体を見た後に、僕なんかの体を見たら……」

「余は気にせん。むしろ、お前の体型も余の好みである。自信を持て」

「本当?」

「もちろんだとも。さあ、早く脱ぐのだ」

「う、うん。わかったよ……」

 シンカが制服に手をかける。
 そして、下着姿になった。

「青、か……」

 ”流水の勇者”として名を上げたシンカらしい色だ。
 かつての勇名に思いを馳せながら、余は彼女の全身を眺める。

「ほう……。相変わらず、透き通るような液体だ」

 余は彼女の股間部を凝視する。
 ”流水の勇者”として高い水魔法適正を持つ彼女から排出される液体は、水魔法の触媒として最適とも言えるほどの潜在力を持っている。
 また、その純度の高さは、芸術品としての価値すら感じさせる。
 その筋の者に売れば、高値が付くだろう。

 が、もちろん、余はそのようなことをするつもりはない。
 この聖水は、余のものだ。
 誰にも渡さぬ。

「ううっ……。は、恥ずかしい……」

 シンカは顔を真っ赤にしながらも、直立の姿勢を崩さない。
 だれが主か、理解しているようだな。

「先ほども言ったが、恥ずかしがる必要などないぞ。これほど見事な体は、この世にそうそうあるまい。自信を持て、シンカよ」

 余はそう声を掛けた。
 その瞬間。

「はあんっ! え? あ、ああああっ!」

 突然、シンカがビクンと体を震わせた。
 どうやらイってしまったようだ。

「それほど余の言葉が嬉しかったか?」

「な、なんで? うそっ!?」

 シンカが戸惑っている。
 実際にはイリスの魔眼の効力なのだろうが、彼女にその記憶は残っていないだろうからな。
 なかなか面白い趣向である。

「シンカよ。何が嘘なのだ? 余の言葉でシンカがそれほど喜んでくれて、嬉しい限りだ。なあ? ”流水の勇者”シンカよ……」

「こ、こんなのおかしいっ! んんっ!? な、なんで!? あっ、んんっ! んあぁっ!!」

 なおも襲い来る絶頂に、彼女は戸惑いの声を上げる。
 余が名前を呼ぶ度に、絶頂が訪れるのだ。
 腰をくねくねと動かしている様子は、淫靡と言うほかなかった。

「我慢するな。自らを解放せよ。我が妻シンカよ」

「んっ! んん! んああぁーっ!!」

 彼女は盛大に達した。
 そのままへたり込んでしまう。
 はあ……はあ……と、荒い息を繰り返す。

「すまぬな。お前が可愛くて、ついやり過ぎてしまったようだ」

「うん……。ディノス君はいじわるだよ……」

「許してくれ。愛しい人よ」

「いいけど……ちょっと待って……」

 余が近寄ると、シンカが両手を広げてきた。
 抱っこして欲しいということだろうか。

「わかった。ほれ、来い」

 余が抱き上げると、ぎゅっとしがみ付いてくる。
 そのまま頬ずりをしてきた。

「よしよし。よく頑張ったな」

「もっと褒めてくれても、良いんだよ……?」

「もちろんいくらでも褒めてやるとも。ベッドの上でな」

 シンカは可愛い。
 思わず抱きしめたくなってしまうほどに。
 普段のボーイッシュな態度とのギャップが印象的だ。

 余はそのまま、彼女をキングサイズのベッドに運ぶ。
 先着のフレアとともに、2人並んだことになる。
 これで準備は完了した。
 ……いや、もう1人がまだだったな。
 最後の仕上げを行うことにしよう。
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