93 / 94
93話 6人の夜 後編
しおりを挟む
俺、ユーリ、アイシア、ドラにゃんは一通り楽しんだ。
残りの2人――エリスと桜に視線を向ける。
「はぁ、はぁ……。桜ぁ……」
「エリス……。拙者、もう我慢できないでござるよ……」
イチャイチャしながらベッドの上で抱き合っていた。
「ほら、桜。あなたのここは桜色ですわ」
「あふぅ……。もっと触ってくれ……!」
「うふふ。お望み通り可愛がってあげますわね」
「エリス……愛しているでござるぅ……」
桜は甘えた声でエリスに体を擦り付ける。
あれ?
同性愛に興味はないって言ってなかったっけ?
俺たちの交わりを見て隠れた感情が浮き彫りになった感じだろうか。
完全に理性を失っているようだ。
「私、まだまだ足りません! ドラにゃんちゃん、2回戦を始めますよ!」
「ふにゃ~。わたしはもう限界ですにゃあ……」
アイシアがドラにゃんに迫るが、彼女はベッドの上に倒れ込んだまま動こうとしない。
「むう。仕方がないですね……。それでは――」
彼女はドラにゃんを諦め、なぜかこちらに視線を向けた。
こっち来るのかよ。
勘弁してくれ。
「ユーリさん! ユーリさんにお願いがありまして!」
「なんじゃ。なんでも言うがよい」
「はい。カエデさんの体を味わってもよろしいでしょうか!」
アイシアが元気よく言う。
やはりそういうことか。
これはマズイぞ……。
「うむ。好きにしろ。元より、我の許可など要らぬぞ?」
「え? でも、ユーリさんとカエデさんは付き合っているんじゃ……」
「そんなことはない。カエデの体はみんなのものじゃ。我が一人で独占するつもりはない」
ユーリは堂々と言い放つ。
おいいいぃっ!
なんちゅうことを口走ってんだ!
俺の体は俺のものだって!
なんでみんなの共有物みたいな扱いになってるんだよ!
「そうなんですね……。安心しました! ありがとうございます!!」
アイシアは満面の笑みである。
その瞬間、俺は悟った。
これ、俺に拒否権ないパターンだ……。
「カエデさーん! 一緒に楽しみましょう!」
「ひいいいっ! 来ないでくれぇ!」
俺は逃げようとしたが、アイシアのスピードは異常に速い。
すぐに捕まって組み敷かれてしまった。
「やめてくれっ、頼むからぁ!!」
「大丈夫ですって。優しくしますよ~?」
アイシアはペロリと舌舐めずりする。
瞳の奥には狂喜的な光が宿っていた。
「ひっ……!?」
アイシアの顔が迫ってきて、俺は恐怖に駆られる。
俺は顔を背けて必死に抵抗するも、無駄だった。
「ほれほれ。観念するのじゃ」
横を見ると、ユーリがニヤつきながら見下ろしていた。
「くっ、このっ!」
ポカッ。
俺はつい手を出してしまう。
だが、猫耳装備のない俺のパンチでは、何のダメージも与えることはできない。
「くすっ、可愛い抵抗ですねぇ。ますます興奮しちゃいます!」
そして、アイシアはゆっくりと俺の首筋に唇を落としてきた。
「んんっ……」
全身をゾクッとした感覚が駆け巡る。
俺は思わず声を上げそうになった。
「カエデさんのお肌綺麗です。すべすべしてる~」
「あっ……んんっ! ちょっ、待って……!!」
アイシアの手が太股を這い回り、俺は身を捩らせる。
こうして、俺たちの夜は更けていったのだった。
残りの2人――エリスと桜に視線を向ける。
「はぁ、はぁ……。桜ぁ……」
「エリス……。拙者、もう我慢できないでござるよ……」
イチャイチャしながらベッドの上で抱き合っていた。
「ほら、桜。あなたのここは桜色ですわ」
「あふぅ……。もっと触ってくれ……!」
「うふふ。お望み通り可愛がってあげますわね」
「エリス……愛しているでござるぅ……」
桜は甘えた声でエリスに体を擦り付ける。
あれ?
同性愛に興味はないって言ってなかったっけ?
俺たちの交わりを見て隠れた感情が浮き彫りになった感じだろうか。
完全に理性を失っているようだ。
「私、まだまだ足りません! ドラにゃんちゃん、2回戦を始めますよ!」
「ふにゃ~。わたしはもう限界ですにゃあ……」
アイシアがドラにゃんに迫るが、彼女はベッドの上に倒れ込んだまま動こうとしない。
「むう。仕方がないですね……。それでは――」
彼女はドラにゃんを諦め、なぜかこちらに視線を向けた。
こっち来るのかよ。
勘弁してくれ。
「ユーリさん! ユーリさんにお願いがありまして!」
「なんじゃ。なんでも言うがよい」
「はい。カエデさんの体を味わってもよろしいでしょうか!」
アイシアが元気よく言う。
やはりそういうことか。
これはマズイぞ……。
「うむ。好きにしろ。元より、我の許可など要らぬぞ?」
「え? でも、ユーリさんとカエデさんは付き合っているんじゃ……」
「そんなことはない。カエデの体はみんなのものじゃ。我が一人で独占するつもりはない」
ユーリは堂々と言い放つ。
おいいいぃっ!
なんちゅうことを口走ってんだ!
俺の体は俺のものだって!
なんでみんなの共有物みたいな扱いになってるんだよ!
「そうなんですね……。安心しました! ありがとうございます!!」
アイシアは満面の笑みである。
その瞬間、俺は悟った。
これ、俺に拒否権ないパターンだ……。
「カエデさーん! 一緒に楽しみましょう!」
「ひいいいっ! 来ないでくれぇ!」
俺は逃げようとしたが、アイシアのスピードは異常に速い。
すぐに捕まって組み敷かれてしまった。
「やめてくれっ、頼むからぁ!!」
「大丈夫ですって。優しくしますよ~?」
アイシアはペロリと舌舐めずりする。
瞳の奥には狂喜的な光が宿っていた。
「ひっ……!?」
アイシアの顔が迫ってきて、俺は恐怖に駆られる。
俺は顔を背けて必死に抵抗するも、無駄だった。
「ほれほれ。観念するのじゃ」
横を見ると、ユーリがニヤつきながら見下ろしていた。
「くっ、このっ!」
ポカッ。
俺はつい手を出してしまう。
だが、猫耳装備のない俺のパンチでは、何のダメージも与えることはできない。
「くすっ、可愛い抵抗ですねぇ。ますます興奮しちゃいます!」
そして、アイシアはゆっくりと俺の首筋に唇を落としてきた。
「んんっ……」
全身をゾクッとした感覚が駆け巡る。
俺は思わず声を上げそうになった。
「カエデさんのお肌綺麗です。すべすべしてる~」
「あっ……んんっ! ちょっ、待って……!!」
アイシアの手が太股を這い回り、俺は身を捩らせる。
こうして、俺たちの夜は更けていったのだった。
1
お気に入りに追加
127
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
最強のコミュ障探索者、Sランクモンスターから美少女配信者を助けてバズりたおす~でも人前で喋るとか無理なのでコラボ配信は断固お断りします!~
尾藤みそぎ
ファンタジー
陰キャのコミュ障女子高生、灰戸亜紀は人見知りが過ぎるあまりソロでのダンジョン探索をライフワークにしている変わり者。そんな彼女は、ダンジョンの出現に呼応して「プライムアビリティ」に覚醒した希少な特級探索者の1人でもあった。
ある日、亜紀はダンジョンの中層に突如現れたSランクモンスターのサラマンドラに襲われている探索者と遭遇する。
亜紀は人助けと思って、サラマンドラを一撃で撃破し探索者を救出。
ところが、襲われていたのは探索者兼インフルエンサーとして知られる水無瀬しずくで。しかも、救出の様子はすべて生配信されてしまっていた!?
そして配信された動画がバズりまくる中、偶然にも同じ学校の生徒だった水無瀬しずくがお礼に現れたことで、亜紀は瞬く間に身バレしてしまう。
さらには、ダンジョン管理局に目をつけられて依頼が舞い込んだり、水無瀬しずくからコラボ配信を持ちかけられたり。
コミュ障を極めてひっそりと生活していた亜紀の日常はガラリと様相を変えて行く!
はたして表舞台に立たされてしまった亜紀は安らぎのぼっちライフを守り抜くことができるのか!?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる