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59話 Cランク昇格試験の合格発表
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1週間が経過した。
今日はCランク昇格試験の合否が発表される日だ。
「いよいよじゃのぅ」
「ああ。少し緊張してきた……」
俺たちは冒険者ギルドにやってきた。
「おはようございます、カエデ様、ユーリ様」
女性職員が出迎えてくれる。
この人も顔なじみだな。
「おう。おはよう」
「おはようじゃ」
2人で挨拶を返す。
「本日のご用件は、Cランク昇格試験の結果確認ですね?」
「ああ」
「結果はあちらの掲示板に張り出しますよ。もう皆様集まり始めています」
「早いな」
「皆様、自分の結果が気になるのでしょう」
「それもそうか」
「はい。それでは、どうぞ」
そう言われ、俺とユーリで掲示板を見に行く。
大勢の冒険者たちの中、知っている顔を見つけた。
桜とエリスだ。
「楓殿、ユーリ殿。おはようでござる」
「おう。おはよう」
俺たち4人は朝の挨拶を交わす。
「発表が楽しみですわね」
「うむ。カエデの実力なら問題なかろうが、果たしてどうなったのか……」
エリスとユーリがそう言う。
そんなことを話している間に、合格発表の時間になったようだ。
「それでは、 Cランク昇格試験合格者の発表を行う!」
ギルドマスターがやって来て、そう叫ぶ。
その声とともに、女性職員が掲示板に用紙を貼り出した。
「「「うおおぉっ!!」」」
周囲から歓声が上がる。
俺たちも見てみるか。
そう思い、紙を見る。
1位:ブレイブ (筆記7、魔法8、戦闘8)
2位:マリアンヌ (筆記8、魔法7、戦闘7)
3位:エリス (筆記8、魔法9、戦闘4)
4位:桜 (筆記6、魔法5、戦闘9)
5位:ジークハルト(筆記3、魔法7、戦闘9)
6位:カチヤ (筆記6、魔法3、戦闘9)
……と、順位や各項目の評価まで公表されている。
評価は、おそらく10点満点だろう。
10点だと、Cランク昇格試験という場においては最高評価のイメージだと思われる。
受験者は50人以上いたはずだが、合格者は40人ほどか。
かなり高めの合格率にも思えるが……。
まあ、そもそも見込みのない者はこの昇格試験を受ける資格すら与えられないし、高い合格率も当然ではあるのだろう。
「ふむ。俺の名前は……」
3位にエリス、4位に桜の名前が載っている。
今回の合格者の中でも上位だ。
そして、1位から5位までに俺の名前はない。
魔法試験と戦闘試験は相当な高評価を得ているはずなのだが。
魔法はエリス以上、戦闘は桜以上でもおかしくない。
もしそうなら、筆記が1点だったとしても魔法10点と戦闘10点で5位以内に入るはず……。
「ないなぁ……」
「バカな……。カエデが落ちるじゃと? ギルドの目は節穴か?」
「うーん。まあ、仕方ないさ……」
俺はユーリの言葉に返事をしながら、掲示板からトボトボと離れようとする。
その時、背後から声をかけられた。
「お待ちください」
振り返るとそこには、銀髪の女性がいた。
「君は?」
「私はアイシアといいます。あなたはカエデさんで間違いありませんか?」
彼女はそう聞いてきた。
なんだって俺の名前を知っているんだ……?
「ああ。そうだが……」
「やっぱり! 私、あなたのこと知っていますよ!」
「え?」
どういうことだ?
俺は彼女と会ったことがあるだろうか……。
「実は、私の父があなたに負けて悔しがっていたのです」
「君のお父さんが?」
誰だろう?
俺に負けた男といえば、セイレーンで絡んできたグリズリーやガンツ、それにその取り巻きたちか?
しかし、奴らは10代から30代の者がほとんどだったはず。
このアイシアという女性は20代前半くらいだろう。
その父親となると、若くても40代のはず……。
いや、父親が15歳くらいのときにアイシアが生まれたなら、彼女の父親は30代後半くらいの可能性もあるのか。
まあ、考えてもよく分からんし、この女性に聞いてみればはっきりするだろう。
彼女の父親はだれなのか。
そして、彼女が俺に声を掛けてきた目的は何なのか。
はっきりさせてもらうことにしよう。
今日はCランク昇格試験の合否が発表される日だ。
「いよいよじゃのぅ」
「ああ。少し緊張してきた……」
俺たちは冒険者ギルドにやってきた。
「おはようございます、カエデ様、ユーリ様」
女性職員が出迎えてくれる。
この人も顔なじみだな。
「おう。おはよう」
「おはようじゃ」
2人で挨拶を返す。
「本日のご用件は、Cランク昇格試験の結果確認ですね?」
「ああ」
「結果はあちらの掲示板に張り出しますよ。もう皆様集まり始めています」
「早いな」
「皆様、自分の結果が気になるのでしょう」
「それもそうか」
「はい。それでは、どうぞ」
そう言われ、俺とユーリで掲示板を見に行く。
大勢の冒険者たちの中、知っている顔を見つけた。
桜とエリスだ。
「楓殿、ユーリ殿。おはようでござる」
「おう。おはよう」
俺たち4人は朝の挨拶を交わす。
「発表が楽しみですわね」
「うむ。カエデの実力なら問題なかろうが、果たしてどうなったのか……」
エリスとユーリがそう言う。
そんなことを話している間に、合格発表の時間になったようだ。
「それでは、 Cランク昇格試験合格者の発表を行う!」
ギルドマスターがやって来て、そう叫ぶ。
その声とともに、女性職員が掲示板に用紙を貼り出した。
「「「うおおぉっ!!」」」
周囲から歓声が上がる。
俺たちも見てみるか。
そう思い、紙を見る。
1位:ブレイブ (筆記7、魔法8、戦闘8)
2位:マリアンヌ (筆記8、魔法7、戦闘7)
3位:エリス (筆記8、魔法9、戦闘4)
4位:桜 (筆記6、魔法5、戦闘9)
5位:ジークハルト(筆記3、魔法7、戦闘9)
6位:カチヤ (筆記6、魔法3、戦闘9)
……と、順位や各項目の評価まで公表されている。
評価は、おそらく10点満点だろう。
10点だと、Cランク昇格試験という場においては最高評価のイメージだと思われる。
受験者は50人以上いたはずだが、合格者は40人ほどか。
かなり高めの合格率にも思えるが……。
まあ、そもそも見込みのない者はこの昇格試験を受ける資格すら与えられないし、高い合格率も当然ではあるのだろう。
「ふむ。俺の名前は……」
3位にエリス、4位に桜の名前が載っている。
今回の合格者の中でも上位だ。
そして、1位から5位までに俺の名前はない。
魔法試験と戦闘試験は相当な高評価を得ているはずなのだが。
魔法はエリス以上、戦闘は桜以上でもおかしくない。
もしそうなら、筆記が1点だったとしても魔法10点と戦闘10点で5位以内に入るはず……。
「ないなぁ……」
「バカな……。カエデが落ちるじゃと? ギルドの目は節穴か?」
「うーん。まあ、仕方ないさ……」
俺はユーリの言葉に返事をしながら、掲示板からトボトボと離れようとする。
その時、背後から声をかけられた。
「お待ちください」
振り返るとそこには、銀髪の女性がいた。
「君は?」
「私はアイシアといいます。あなたはカエデさんで間違いありませんか?」
彼女はそう聞いてきた。
なんだって俺の名前を知っているんだ……?
「ああ。そうだが……」
「やっぱり! 私、あなたのこと知っていますよ!」
「え?」
どういうことだ?
俺は彼女と会ったことがあるだろうか……。
「実は、私の父があなたに負けて悔しがっていたのです」
「君のお父さんが?」
誰だろう?
俺に負けた男といえば、セイレーンで絡んできたグリズリーやガンツ、それにその取り巻きたちか?
しかし、奴らは10代から30代の者がほとんどだったはず。
このアイシアという女性は20代前半くらいだろう。
その父親となると、若くても40代のはず……。
いや、父親が15歳くらいのときにアイシアが生まれたなら、彼女の父親は30代後半くらいの可能性もあるのか。
まあ、考えてもよく分からんし、この女性に聞いてみればはっきりするだろう。
彼女の父親はだれなのか。
そして、彼女が俺に声を掛けてきた目的は何なのか。
はっきりさせてもらうことにしよう。
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