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11話 報酬
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ビッグボアを討伐し、村に戻ってきた。
ユーリの発案で、ルウが体を張ったお礼をしてくれる流れになった。
「とにかく、報酬については心配無用じゃ! お主には、たっぷりとお礼をしてもらうからのう!」
「えぇ~……。なんか怖いんですけどぉ……」
ルウが少しビビっている。
女同士で致すという未知の領域に尻込みしているようだ。
まあ、俺にとってもほぼ未知の領域なのだが。
「では、もともと提示させていただいておりました依頼料の他、ルウに歓待をさせるということでお礼とさせていただきますじゃ」
「うむ。それでいいじゃろう。カエデもそれで構わないか?」
「おう。そもそも、俺は当初の依頼料だけでも構わないぐらいだしな。まあ、楽しませてくれるのであれば楽しませてもらうが」
「ええ~……。あたしはまだ心の準備が……」
ルウはすっかり及び腰になっていた。
そんな彼女を無視して、村長が話を進める。
「では、来客用の家にご案内しますじゃ。今日は一泊していってくだされ。ささやかながら、夕ご飯も用意させますので」
「それは助かる。ありがとう。……そうだ。今回討伐したビッグボアは食用に適するのか?」
「もちろんですじゃ。高い魔素を含有しており、非常に美味ですじゃ」
「なら、夕食に提供しよう。持ち帰るのも手間だからな」
実際には、俺のアイテムボックスに収納すれば問題ないが。
この村は困っているみたいだし、これぐらいは貢献してやってもいいだろう。
「なんと! よろしいのですか!?」
「うむ。構わんとも。その代わり、俺たちの分もおいしく調理してくれよ」
「はい! すぐに手配いたしますじゃ!」
というわけで、今夜は宴会となった。
村長が村人たちを集めて、ビッグボア肉を使った料理を振る舞ってくれた。
「うめえな、コレ!!」
俺は、出された大皿の肉を食べまくる。
「これはすごいわ……。ビッグボアなんて食べたことなかったけど、こんな味だったのねぇ」
「悪くないの。脂身が多くてジューシーじゃ~」
B級グルメ評論家のような感想を述べるルウとユーリ。
その他、村長や村人たちもおいしそうに食べている。
気前よく肉を提供したかいがあったというものだ。
「しかし、本当によかったのでしょうか……。助けていただいた上、こんな上質なお肉まで……」
「なんじゃ、まだ気に病んでおったのか。別に構わんと言っておろうに」
「でも……」
「それにのう。今夜は長くなるぞ? カエデが女好きというのは本当じゃからな」
「えっ?」
ルウがこちらを見る。
「マジだぜ。俺は女が好きだ」
「……そうなのですか?」
「ああ。ルウみたいなかわいい娘は、特に好みなんだ」
「……」
ルウは顔を赤らめる。
「それに、我も両方いける口じゃ。今宵は、3人で楽しもうぞ」
ユーリがニタリと笑う。
「ちょ、ちょっと……、それってどういう……」
「そのままの意味じゃ。もとより、我とカエデはそういう仲じゃからな。今宵はそこにルウが加わる形となる」
「ええ~~!!?」
ルウの声が響き渡る。
その声を聞いて、村の他の女性が集まってきた。
「どうしたの?」
「何かあったの?」
「いや、何でもない」
俺はそう返答する。
彼女たちも可愛いが、さすがに今日はルウとユーリだけで手一杯だ。
というか、ユーリに流されているだけで俺はさほどそういうことに興味ないんだけどな……。
今の俺の体は女になっているし、困惑の方が大きい。
「あのー……」
と、そこで村長が話しかけてきた。
「ん? どうかしたか?」
「来客用の家の準備が整いましたのじゃ。お食事が終わりましたら、いつでも案内しますので。いつでもお声掛けくださいですじゃ」
「わかった。ありがとう」
「いえいえ。お礼を申し上げるのはこっちの方ですじゃ」
その後、食事を終えて来客用の家に案内された。
さほどの高級感はないが、きちんと掃除はされている。
そして、寝室の中央には少し大きめのベッドが2つ並べられている。
村長が気を利かせてくれたか。
「おお、なかなかいい部屋じゃないか」
「ふむ。悪くないのおう。楽しみじゃ」
「あ、あわわわわわ」
ルウはすっかり緊張しているようだ。
「大丈夫か?」
「は、はい。なんとか……」
「そうか。まぁ、あまり深く考えずに楽しんでくれ」
「楽しむって、そんな簡単に言わないでくださいよぉ……。初めてなのにぃ」
「ほう。それは初耳じゃな。では、たっぷり可愛がってやるとするかな」
「あうぅ~」
ルウは涙目になる。
だが、結局は覚悟を決めたようで、俺たちと一緒に来客用の家に泊まることになった。
「さて。では、始めるとするか」
「うむ。そうじゃの」
俺とユーリは服を脱ぎだす。
「ああ、いよいよなんですね……」
ルウは諦めの境地に達したようだった。
「悪いな。嫌なら、無理強いはしないが」
「う、ううん。それはいいんですけど、やっぱり緊張するっていうか……」
「ふむ。ならば、まずはカエデから行くがよい。いきなり3人は無理があるやもしれん」
「えっ!? 俺とルウが最初なのか?」
「うむ。前回は、カエデは受け身じゃったからな。ここらで攻めも経験しておくのがよかろう」
確かに、あの時は攻められてばかりだった。
今回は攻めるのもいいかもしれない。
何事も挑戦あるのみというわけである。
ユーリの発案で、ルウが体を張ったお礼をしてくれる流れになった。
「とにかく、報酬については心配無用じゃ! お主には、たっぷりとお礼をしてもらうからのう!」
「えぇ~……。なんか怖いんですけどぉ……」
ルウが少しビビっている。
女同士で致すという未知の領域に尻込みしているようだ。
まあ、俺にとってもほぼ未知の領域なのだが。
「では、もともと提示させていただいておりました依頼料の他、ルウに歓待をさせるということでお礼とさせていただきますじゃ」
「うむ。それでいいじゃろう。カエデもそれで構わないか?」
「おう。そもそも、俺は当初の依頼料だけでも構わないぐらいだしな。まあ、楽しませてくれるのであれば楽しませてもらうが」
「ええ~……。あたしはまだ心の準備が……」
ルウはすっかり及び腰になっていた。
そんな彼女を無視して、村長が話を進める。
「では、来客用の家にご案内しますじゃ。今日は一泊していってくだされ。ささやかながら、夕ご飯も用意させますので」
「それは助かる。ありがとう。……そうだ。今回討伐したビッグボアは食用に適するのか?」
「もちろんですじゃ。高い魔素を含有しており、非常に美味ですじゃ」
「なら、夕食に提供しよう。持ち帰るのも手間だからな」
実際には、俺のアイテムボックスに収納すれば問題ないが。
この村は困っているみたいだし、これぐらいは貢献してやってもいいだろう。
「なんと! よろしいのですか!?」
「うむ。構わんとも。その代わり、俺たちの分もおいしく調理してくれよ」
「はい! すぐに手配いたしますじゃ!」
というわけで、今夜は宴会となった。
村長が村人たちを集めて、ビッグボア肉を使った料理を振る舞ってくれた。
「うめえな、コレ!!」
俺は、出された大皿の肉を食べまくる。
「これはすごいわ……。ビッグボアなんて食べたことなかったけど、こんな味だったのねぇ」
「悪くないの。脂身が多くてジューシーじゃ~」
B級グルメ評論家のような感想を述べるルウとユーリ。
その他、村長や村人たちもおいしそうに食べている。
気前よく肉を提供したかいがあったというものだ。
「しかし、本当によかったのでしょうか……。助けていただいた上、こんな上質なお肉まで……」
「なんじゃ、まだ気に病んでおったのか。別に構わんと言っておろうに」
「でも……」
「それにのう。今夜は長くなるぞ? カエデが女好きというのは本当じゃからな」
「えっ?」
ルウがこちらを見る。
「マジだぜ。俺は女が好きだ」
「……そうなのですか?」
「ああ。ルウみたいなかわいい娘は、特に好みなんだ」
「……」
ルウは顔を赤らめる。
「それに、我も両方いける口じゃ。今宵は、3人で楽しもうぞ」
ユーリがニタリと笑う。
「ちょ、ちょっと……、それってどういう……」
「そのままの意味じゃ。もとより、我とカエデはそういう仲じゃからな。今宵はそこにルウが加わる形となる」
「ええ~~!!?」
ルウの声が響き渡る。
その声を聞いて、村の他の女性が集まってきた。
「どうしたの?」
「何かあったの?」
「いや、何でもない」
俺はそう返答する。
彼女たちも可愛いが、さすがに今日はルウとユーリだけで手一杯だ。
というか、ユーリに流されているだけで俺はさほどそういうことに興味ないんだけどな……。
今の俺の体は女になっているし、困惑の方が大きい。
「あのー……」
と、そこで村長が話しかけてきた。
「ん? どうかしたか?」
「来客用の家の準備が整いましたのじゃ。お食事が終わりましたら、いつでも案内しますので。いつでもお声掛けくださいですじゃ」
「わかった。ありがとう」
「いえいえ。お礼を申し上げるのはこっちの方ですじゃ」
その後、食事を終えて来客用の家に案内された。
さほどの高級感はないが、きちんと掃除はされている。
そして、寝室の中央には少し大きめのベッドが2つ並べられている。
村長が気を利かせてくれたか。
「おお、なかなかいい部屋じゃないか」
「ふむ。悪くないのおう。楽しみじゃ」
「あ、あわわわわわ」
ルウはすっかり緊張しているようだ。
「大丈夫か?」
「は、はい。なんとか……」
「そうか。まぁ、あまり深く考えずに楽しんでくれ」
「楽しむって、そんな簡単に言わないでくださいよぉ……。初めてなのにぃ」
「ほう。それは初耳じゃな。では、たっぷり可愛がってやるとするかな」
「あうぅ~」
ルウは涙目になる。
だが、結局は覚悟を決めたようで、俺たちと一緒に来客用の家に泊まることになった。
「さて。では、始めるとするか」
「うむ。そうじゃの」
俺とユーリは服を脱ぎだす。
「ああ、いよいよなんですね……」
ルウは諦めの境地に達したようだった。
「悪いな。嫌なら、無理強いはしないが」
「う、ううん。それはいいんですけど、やっぱり緊張するっていうか……」
「ふむ。ならば、まずはカエデから行くがよい。いきなり3人は無理があるやもしれん」
「えっ!? 俺とルウが最初なのか?」
「うむ。前回は、カエデは受け身じゃったからな。ここらで攻めも経験しておくのがよかろう」
確かに、あの時は攻められてばかりだった。
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