S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

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第1章

282話 vs竜王リリア-1

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「ライルはどこに行ったのやら……。まぁ良い。ここで待とうではないか」

 リリアは玉座に腰かける。
 そのときだった。

「――【火竜の息吹(ボロブレス)】!!!」

「なにっ!?」

 突如、火球が飛んできてリリアに命中する。
 それはかなりの威力だったようで、彼女の衣服が燃えてしまった。

「むぅ……! 余の服を燃やすなど……万死に値する! じゃが、これほどの火球……いったい誰が……」

 リリアは周囲を見渡す。
 すると、一人の雄竜が立っていることに気がついた。

「ちっ……! さすがは竜王リリアだ。俺の攻撃を受けて、火傷一つ負わねぇとはな……!!」

「お、お前さんは……」

「ライルだよ。さっきはよくもやってくれたな」

 リリアの前に現れたのは、赤黒い鱗の竜だ。
 その佇まいは、竜王リリアをして認めるほどの迫力があった。
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