S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

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第1章

205話 今さら戻れと言われてももう遅い

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「き、聞いただろう!? 奴ら、ストレアを潰す気だ……!」

「はっはっは。それがどうした?」

「ど、どうか頼む……! 降伏してくれ……!!」

「断る。そもそも、奴らが自分の意思で俺を追放したんだ。そんな俺が、なんで戻らなきゃいけない? なぜ戻ってやらなければならない?」

「ら、ライル君とブリケード王国の事情は分からない……。だが、これはストレアの平和を維持するために必要なことなんだ……!!」

「――ああ、もう面倒臭いな」

 俺はため息をつく。
 冒険者ギルドのギルマスとはいえ、所詮はこんなものだ。
 大局観など持っていない。
 ただただ、自分が住む町の平穏を望んでいるのだ。
 適当にぶっ殺してやってもいいのだが、一応はアイシャの親なので見逃してやろう。
 俺も寛大になったものだ。

「分かった分かった。元より、籠城したり逃げたりするつもりなんてないからな。――おい、みんな。そろそろ出るぞ」

 俺はギルマスから視線を外し、周囲を見渡す。
 そこには、リリアやレスティ、その他何人もの仲間たちの姿があった。
 さて、戦争の時間だ。
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