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第1章

155話 糞女

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「そういうのはいい! とりあえず降りろ!」

 俺はそう叫ぶ。
 一刻も早く洗浄する必要がある。
 鬼気迫る俺の様子に、サテラやスピカはさっと降りる。
 アイシャもキーネを抱えて降りる。
 だが、肝心のレスティは――

「あ、あ、あ……」

「何をしている! 早くしろ!」

「もう無理……。限界……」

「何が限界なんだ! 一度吐き出したならスッキリしているだろうが!!」

 俺は怒鳴りつける。
 それに対する返事はなかった。
 代わりに出されたものがある。
 ――ぶばあああっ!!!

「うぎゃああっ!!」

 突然、俺の背中に大量の液体がかけられる。
 先ほどのゲロよりも水気を含んだものだ。
 これは……まさか下痢か!?

「き、汚いだろうが! くそがぁ!!」

 思わず叫んでしまう。
 酷い臭気が辺りに漂う。

「ごめん……まだ出る!!」

「嘘だろお前!! 待っ……」

 俺の悲痛な叫びも虚しく、レスティの体から再び汚物が噴き出す。
 そして、それは俺の背中を伝い、俺の体の各部を汚していく。

「うおおおおぉっ!!」

「きゃあ!」

「ひいぃっ!!」

 俺はレスティや排泄物を背中に乗せたまま、空高く舞い上がる。
 サテラやアイシャが驚いているが、それどころではない。

「この糞女ぁ!! 絶対許さんからなああああっ!!!」

 俺はそう叫びつつ、体を洗い流せる湖や川を求めて飛び去ったのだった。
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