17 / 307
第1章
17話 冒険者登録
しおりを挟む
行商の男の娘とともに、冒険者ギルドに向かっているところだ。
豪勢な馬車の中から、ストレアの街並みを眺める。
「ふむ……。この街には初めて来たが、なかなかの街だな」
ブリケード王国の王都には一歩及ばないが、各領の領都ぐらいには発展している。
『雪原の霊峰』から下山してくる途中に寄った村の発展度合いとは、比べるべくもない。
そういえば、あの村で世話になった少女は元気にしているだろうか。
彼女には竜の加護を与えている。
身体能力や魔力が向上し、病気に対する抵抗力が増しているはず。
ちょっとやそっとの脅威では死なないだろう。
「このあたりでは最も大きな街ですから。そのご様子ですと、ライル様はもっと大きな街のご出身なのですか?」
「ん? ああ、そんなところだ」
具体的には、ブリケード王国の王都で生まれ育った。
だが、それを広く公表するわけにはいかない。
俺は適当にはぐらかしておく。
馬車の外の景色を眺めつつ、馬車に揺られていく。
そして、しばらくして。
「到着しました。ライル様、リリア様。こちらが、冒険者ギルドです」
「おう。ここがそうか」
俺は眼前の建物を見る。
なかなか立派な建物だ。
人口が多い街の冒険者ギルドは、その分しっかりしている傾向がある。
どの国でも、それはいっしょのようだな。
俺とリリアは、馬車から降りる。
「案内ありがとう。ここからは、俺とリリアでだいじょうぶだ」
「いえ、私もごいっしょさせてください。冒険者ギルドにはツテがありますので、私がいっしょのほうが登録もスムーズでしょう」
「そうか。それはありがたいな。よろしく頼む」
俺とリリアは、平民の常識や機微に疎いところがある。
彼女が同行してくれるなら、ありがたい。
俺たちは冒険者ギルドのトビラを開け、中に入る。
少女の案内のもと、受付まで進んでいく。
「ようこそ、冒険者ギルドへ。本日はどうされましたか?」
受付嬢がそう言う。
「今日は、こちらのライル様とリリア様の冒険者登録をするために来ました」
「ライルだ。よろしく頼む」
「リリアじゃ。良きに計らえ」
俺とリリアはそう一言だけあいさつをする。
「こちらこそ、よろしくお願いしますね。冒険者ギルドのルールの説明は必要でしょうか?」
「ある程度は知っているが、念のため聞いておこう」
俺は元王子である。
将来の統治に活かすために、一般知識として冒険者制度についてもある程度は知っている。
しかし、実際に関わったことはない。
聞いておくに越したことはないだろう。
「承知しました。まず……」
受付嬢が説明を始める。
魔物を倒せば、冒険者はギルドから金を受け取ることができる。
分類は大きく分けて2つ。
討伐奨励金と、素材買取金だ。
討伐奨励金については、魔物の討伐証明部位の提出が必要となる。
ゴブリンなら両耳、スライムならコア、といった感じだ。
素材買取金については、魔物の死体や部位を提供することになる。
獣型の魔物であれば、単純に肉を買い取ってくれる。
このあたりでは、リトル・ボアなどが狙い目らしい。
俺が雪原の霊峰で狩ったギガント・ボアの下位にあたる魔物だ。
また、魔物狩り以外にも収入源はある。
依頼をこなすことだ。
代表格は隊商の護衛依頼。
その他、要人の護衛、薬草の採取、特定の魔物の素材の提出など、依頼内容は多岐にわたる。
「なるほど。よくわかった。詳しい説明に感謝する」
もともと知っていた知識と相違ないことが確認できた。
これで、憂いなく冒険者活動をスタートできる。
「それでは、こちらの登録用紙にご記入くださいませ」
受付嬢がそう言って、登録用紙を差し出してくる。
俺とリリアは、そこに書き込んでいく。
名前:ライル
ジョブ:剣士、火魔法使い
名前:リリア
ジョブ:格闘家、氷魔法使い
実際のところ、俺はS級スキル『竜化』を発動させた状態で暴れるのが一番強い。
また、スキルの副次的な効果により、人間形態における身体能力や魔力も向上している。
そのため格闘などでも上級の魔物を討伐することは可能だし、火魔法以外にも様々な魔法を操ることができる。
リリアも同じようなイメージだ。
人間形態における彼女も十分に強いが、本来の姿である竜形態のほうが段違いに強い。
氷魔法以外にも様々な魔法を使える。
とはいえ、そのあたりを正直に書きすぎるのも問題だ。
登録したてのルーキーが嘘をついていると見られるのが関の山だろう。
仮に信じてもらえたとしても、それはそれで問題だ。
とんでもないルーキーが来たと騒ぎになる。
シルバータイガーの情報を集めるためには、そこそこの活躍はしたいところだが……。
バランスが難しい。
とりあえずは、『ルーキーにしてはそこそこ優秀』ぐらいのバランスで様子を見たい。
俺とリリアは、記入した登録用紙を受付嬢に提出する。
「ふむふむ……。ライル様とリリア様は、お二人とも魔法をお使いになるのですね。それは将来に期待できそうです」
受付嬢がそう言う。
狙い通り、『ルーキーにしてはそこそこ優秀』という評価をもらえそうだ。
と、思っていた、そのとき。
「へいへい! 女連れの若造が、冒険者になろうってのか?」
「ククク。冷やかしならやめておけ。痛い目を見る前に帰るのだな」
俺たちの背後から、そう声が掛けられた。
豪勢な馬車の中から、ストレアの街並みを眺める。
「ふむ……。この街には初めて来たが、なかなかの街だな」
ブリケード王国の王都には一歩及ばないが、各領の領都ぐらいには発展している。
『雪原の霊峰』から下山してくる途中に寄った村の発展度合いとは、比べるべくもない。
そういえば、あの村で世話になった少女は元気にしているだろうか。
彼女には竜の加護を与えている。
身体能力や魔力が向上し、病気に対する抵抗力が増しているはず。
ちょっとやそっとの脅威では死なないだろう。
「このあたりでは最も大きな街ですから。そのご様子ですと、ライル様はもっと大きな街のご出身なのですか?」
「ん? ああ、そんなところだ」
具体的には、ブリケード王国の王都で生まれ育った。
だが、それを広く公表するわけにはいかない。
俺は適当にはぐらかしておく。
馬車の外の景色を眺めつつ、馬車に揺られていく。
そして、しばらくして。
「到着しました。ライル様、リリア様。こちらが、冒険者ギルドです」
「おう。ここがそうか」
俺は眼前の建物を見る。
なかなか立派な建物だ。
人口が多い街の冒険者ギルドは、その分しっかりしている傾向がある。
どの国でも、それはいっしょのようだな。
俺とリリアは、馬車から降りる。
「案内ありがとう。ここからは、俺とリリアでだいじょうぶだ」
「いえ、私もごいっしょさせてください。冒険者ギルドにはツテがありますので、私がいっしょのほうが登録もスムーズでしょう」
「そうか。それはありがたいな。よろしく頼む」
俺とリリアは、平民の常識や機微に疎いところがある。
彼女が同行してくれるなら、ありがたい。
俺たちは冒険者ギルドのトビラを開け、中に入る。
少女の案内のもと、受付まで進んでいく。
「ようこそ、冒険者ギルドへ。本日はどうされましたか?」
受付嬢がそう言う。
「今日は、こちらのライル様とリリア様の冒険者登録をするために来ました」
「ライルだ。よろしく頼む」
「リリアじゃ。良きに計らえ」
俺とリリアはそう一言だけあいさつをする。
「こちらこそ、よろしくお願いしますね。冒険者ギルドのルールの説明は必要でしょうか?」
「ある程度は知っているが、念のため聞いておこう」
俺は元王子である。
将来の統治に活かすために、一般知識として冒険者制度についてもある程度は知っている。
しかし、実際に関わったことはない。
聞いておくに越したことはないだろう。
「承知しました。まず……」
受付嬢が説明を始める。
魔物を倒せば、冒険者はギルドから金を受け取ることができる。
分類は大きく分けて2つ。
討伐奨励金と、素材買取金だ。
討伐奨励金については、魔物の討伐証明部位の提出が必要となる。
ゴブリンなら両耳、スライムならコア、といった感じだ。
素材買取金については、魔物の死体や部位を提供することになる。
獣型の魔物であれば、単純に肉を買い取ってくれる。
このあたりでは、リトル・ボアなどが狙い目らしい。
俺が雪原の霊峰で狩ったギガント・ボアの下位にあたる魔物だ。
また、魔物狩り以外にも収入源はある。
依頼をこなすことだ。
代表格は隊商の護衛依頼。
その他、要人の護衛、薬草の採取、特定の魔物の素材の提出など、依頼内容は多岐にわたる。
「なるほど。よくわかった。詳しい説明に感謝する」
もともと知っていた知識と相違ないことが確認できた。
これで、憂いなく冒険者活動をスタートできる。
「それでは、こちらの登録用紙にご記入くださいませ」
受付嬢がそう言って、登録用紙を差し出してくる。
俺とリリアは、そこに書き込んでいく。
名前:ライル
ジョブ:剣士、火魔法使い
名前:リリア
ジョブ:格闘家、氷魔法使い
実際のところ、俺はS級スキル『竜化』を発動させた状態で暴れるのが一番強い。
また、スキルの副次的な効果により、人間形態における身体能力や魔力も向上している。
そのため格闘などでも上級の魔物を討伐することは可能だし、火魔法以外にも様々な魔法を操ることができる。
リリアも同じようなイメージだ。
人間形態における彼女も十分に強いが、本来の姿である竜形態のほうが段違いに強い。
氷魔法以外にも様々な魔法を使える。
とはいえ、そのあたりを正直に書きすぎるのも問題だ。
登録したてのルーキーが嘘をついていると見られるのが関の山だろう。
仮に信じてもらえたとしても、それはそれで問題だ。
とんでもないルーキーが来たと騒ぎになる。
シルバータイガーの情報を集めるためには、そこそこの活躍はしたいところだが……。
バランスが難しい。
とりあえずは、『ルーキーにしてはそこそこ優秀』ぐらいのバランスで様子を見たい。
俺とリリアは、記入した登録用紙を受付嬢に提出する。
「ふむふむ……。ライル様とリリア様は、お二人とも魔法をお使いになるのですね。それは将来に期待できそうです」
受付嬢がそう言う。
狙い通り、『ルーキーにしてはそこそこ優秀』という評価をもらえそうだ。
と、思っていた、そのとき。
「へいへい! 女連れの若造が、冒険者になろうってのか?」
「ククク。冷やかしならやめておけ。痛い目を見る前に帰るのだな」
俺たちの背後から、そう声が掛けられた。
1
お気に入りに追加
1,247
あなたにおすすめの小説

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる