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38.触らないで…
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頭を洗い終え、フレイアは俺の背中を洗っている。こう見えて、一国の王子である。
そして一国の王は、俺の腕を撫でるように洗っている。全く、何ていう状況なのか。
そして何故二人とも素手で洗うのか…泡で滑りが良くて擽ったいんだよ…こっちは。
「も…やめてください…擽ったいんです…」擽ったさに身を捩りながら告げると、二人の動きがぴたりと止まった。後ろのフレイアの表情は窺えないが、目の前の王はとても嫌な笑みを浮かべている。
「ふむ、だがまだ全て洗い終えていないであろう?」王はするすると、俺の胸へ手を這わせる。急に昨日のあの夜の出来事を思い出し、穴が有ったら入りたい程恥ずかしい。
「そうそう、ちゃんと綺麗にしねぇと湯には浸かれねぇからな」フレイアはそう言うと、指先ですーっとなぞるように俺の背を撫でる。ぞくりと背筋が浮き立つ感覚を覚え、ふるりと身体を揺らすと、其の場の空気が変わった。
「…遙、あまり可愛い反応をしてくれるな」微かに息を荒げた王は俺を見つめ、そしてゆっくりと唇を重ねる。待って、何で…フレイアさんが見てる…
「…男煽るの上手いじゃん。煽られてやるよ」背後からフレイアが耳元で囁き、そっと耳に口付けられる。
如何…なってんの。何これ…もう訳分かんね…
王は俺の唇に何度も啄むように口付け、そして胸や腹をツツーッと擽るように撫でる。ぴくんと反応しながら熱い吐息を溢せば、愛おしむように王が深く口付ける。
一方でフレイアは、耳に口付けたかと思えば唇を離し、首筋へと舌先を這わせては時折甘噛みをしていく。するすると背中から腰へと撫でられれば、ぴくぴくと反応してしまう。
「も…だめ…」とろんとした表情で告げると、何故か二人の行為がエスカレートしていく。
「此処、苦しいのではないか?」王はそう言うと、俺の自身へと触れた。興奮してしまっている所為か、恥ずかしい事に既に反り立ってしまっていた。
「…っ、大丈夫…ですから、触らないで…」熱で潤む瞳を王に向けると、王は口角を上げる。
「嘘は良くないぞ遙。ほら、私がシてやろう」そう言うと、王はゆるゆると俺の自身を扱き始めた。泡で滑りやすいからか、普通に1人でする時の何十倍も気持ちが良い。
「…っ、ん……おう、さま…」快感にふるふると震えながら王を見つめると、王は少し苦しげに顔を歪めた。
「…そんな顔をするな。其方に挿れたくなってしまう」王は俺の自身を扱くも、俺から視線を逸らしてしまう。此の人が視線を逸らすの、初めてかもしれない。
「…何だ、まだそこ迄してなかったのか」俺と王のやり取りをじっと眺めていたフレイアが、溜息混じりに呟いた。
「…未だ出会ったばかりだしな。流石に遙にも経験は無いだろうし、受け止める側はかなりの負担になるからな」フレイアの言葉に返答しつつ、王は俺の自身を扱き射精を促す。もう気持ちが良過ぎて、正直二人の会話を理解出来ていない。
「もたもたしてんと其の内誰かに喰われるかもしんねーよ?俺とか。分かってんだろ?俺の気持ち」フレイアは言いながら、俺の胸へと手を伸ばした。胸の突起を刺激され、思わずぴくんと肩が跳ね上がる。
「…此ればっかりは強引には出来ぬからな」王の自身を扱く手、フレイアの胸を弄る手。双方から織り成される快楽に、溺れてしまいそう。
「…っ、ぁ…っ……」快楽の波に飲まれ、びくびくっと腰を仰け反らせながら俺は熱を放った。何だろ…凄く疲れた…何しに来たんだっけ俺…
「…イったのか。愛い奴だな、遙は」王はそっと俺の唇へ口付け、そして綺麗に身体を洗ってくれた。
そしてそこで俺は、どうやら意識を失ってしまったらしい。気付いたら自分の部屋のベッドに居た。
王もフレイアも、カレンにこっ酷く叱られたとか。
そして一国の王は、俺の腕を撫でるように洗っている。全く、何ていう状況なのか。
そして何故二人とも素手で洗うのか…泡で滑りが良くて擽ったいんだよ…こっちは。
「も…やめてください…擽ったいんです…」擽ったさに身を捩りながら告げると、二人の動きがぴたりと止まった。後ろのフレイアの表情は窺えないが、目の前の王はとても嫌な笑みを浮かべている。
「ふむ、だがまだ全て洗い終えていないであろう?」王はするすると、俺の胸へ手を這わせる。急に昨日のあの夜の出来事を思い出し、穴が有ったら入りたい程恥ずかしい。
「そうそう、ちゃんと綺麗にしねぇと湯には浸かれねぇからな」フレイアはそう言うと、指先ですーっとなぞるように俺の背を撫でる。ぞくりと背筋が浮き立つ感覚を覚え、ふるりと身体を揺らすと、其の場の空気が変わった。
「…遙、あまり可愛い反応をしてくれるな」微かに息を荒げた王は俺を見つめ、そしてゆっくりと唇を重ねる。待って、何で…フレイアさんが見てる…
「…男煽るの上手いじゃん。煽られてやるよ」背後からフレイアが耳元で囁き、そっと耳に口付けられる。
如何…なってんの。何これ…もう訳分かんね…
王は俺の唇に何度も啄むように口付け、そして胸や腹をツツーッと擽るように撫でる。ぴくんと反応しながら熱い吐息を溢せば、愛おしむように王が深く口付ける。
一方でフレイアは、耳に口付けたかと思えば唇を離し、首筋へと舌先を這わせては時折甘噛みをしていく。するすると背中から腰へと撫でられれば、ぴくぴくと反応してしまう。
「も…だめ…」とろんとした表情で告げると、何故か二人の行為がエスカレートしていく。
「此処、苦しいのではないか?」王はそう言うと、俺の自身へと触れた。興奮してしまっている所為か、恥ずかしい事に既に反り立ってしまっていた。
「…っ、大丈夫…ですから、触らないで…」熱で潤む瞳を王に向けると、王は口角を上げる。
「嘘は良くないぞ遙。ほら、私がシてやろう」そう言うと、王はゆるゆると俺の自身を扱き始めた。泡で滑りやすいからか、普通に1人でする時の何十倍も気持ちが良い。
「…っ、ん……おう、さま…」快感にふるふると震えながら王を見つめると、王は少し苦しげに顔を歪めた。
「…そんな顔をするな。其方に挿れたくなってしまう」王は俺の自身を扱くも、俺から視線を逸らしてしまう。此の人が視線を逸らすの、初めてかもしれない。
「…何だ、まだそこ迄してなかったのか」俺と王のやり取りをじっと眺めていたフレイアが、溜息混じりに呟いた。
「…未だ出会ったばかりだしな。流石に遙にも経験は無いだろうし、受け止める側はかなりの負担になるからな」フレイアの言葉に返答しつつ、王は俺の自身を扱き射精を促す。もう気持ちが良過ぎて、正直二人の会話を理解出来ていない。
「もたもたしてんと其の内誰かに喰われるかもしんねーよ?俺とか。分かってんだろ?俺の気持ち」フレイアは言いながら、俺の胸へと手を伸ばした。胸の突起を刺激され、思わずぴくんと肩が跳ね上がる。
「…此ればっかりは強引には出来ぬからな」王の自身を扱く手、フレイアの胸を弄る手。双方から織り成される快楽に、溺れてしまいそう。
「…っ、ぁ…っ……」快楽の波に飲まれ、びくびくっと腰を仰け反らせながら俺は熱を放った。何だろ…凄く疲れた…何しに来たんだっけ俺…
「…イったのか。愛い奴だな、遙は」王はそっと俺の唇へ口付け、そして綺麗に身体を洗ってくれた。
そしてそこで俺は、どうやら意識を失ってしまったらしい。気付いたら自分の部屋のベッドに居た。
王もフレイアも、カレンにこっ酷く叱られたとか。
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