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お疲れ様です
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今日からバイトが始まる。バイト先は家から徒歩10分ほどで結構近い。俺はハンバーガーのファストフード店で働く事になった。
俺は作ったりするわけではなく注文を聞く担当…いわば接客担当になった。店長いわく俺の顔が良いから。どこが良いのか分かんないけど。
同じ職場仲間はみんな優しくて丁寧に一から教えてくれた。やっていけるか不安だったけどこれならやっていけそう。
「お疲れ様。帰るとこ?」
「あ、お疲れ様です。今上がったので支度を終えたら帰ります」
俺に話し掛けてきたのは大学二年生の足立 魂。(あだち そうる)
最初名前が読めなくて焦った。キラキラネームってやつだよな。
この人は面倒見が良くて俺に色んな事を教えてくれた。話しやすくて良い人そうだからこれからちゃんとやっていけそう。
「連絡先交換しない?」
「あ、はい」
シフトが同じだからきっと連絡をとる事も多いだろう。連絡先は交換しても損はない。
「下の名前で呼んで良いかな」
「全然構いませんよ。好きに呼んでください」
「バイト中は一応苗字で呼ぶけど仕事が終わったら下の名前で呼ばせてもらうよ」
きっとこの人は直ぐに友達を作れるタイプだと思う。人と話すのが上手い。
「家は近くなの?」
「はい。歩いて10分くらいで着きます」
「そうなんだ。俺は自転車で10分くらいかな」
話しながら店を出た。駐輪場に自転車が置いてあるらしい。俺は足立さんが戻ってくるのを待った。
「ごめんね、少し待たせちゃった。家はどっち?」
「いえ、大丈夫ですよ。家はあっちの方です」
俺が帰る方向を指さすと足立さんは笑顔になった。どうやら同じ方向らしい。という事で一緒に帰る事になった。
「自転車なのに歩かせてしまってすみません」
「こんなの気にしなくていいよ」
ケラケラと足立さんは笑う。つられて俺も笑みを浮かべた。初対面だから少し緊張してたけど少し緊張の糸が解けた気がする。
「良かった、やっと笑ってくれた」
「え、俺笑ってませんでした?」
「怖い顔してたよ」
「すみません…」
やっぱり駄目だな俺。緊張してたのが顔に出てたみたいだ。
「謝る事ないよ。でも笑ってくれて良かった。愛空君はやっぱり笑ってた方が可愛いよ。会った時から思ってたんだよね、可愛いなって」
この人は何をさらっと言ってるんだ。可愛いとか…俺男だし。如何いう反応したら良いか分からない。
「可愛いって…俺男です」
「勿論知ってるよ。でも可愛いよ」
足立さんは俺をじっと見つめた。瞳の奥まで見られてるようなこの感じが少し怖い。目を逸らす事なんて出来なかった。
話してる内に家に着いた。兄さん帰って来てるかな。
「今日はありがとうございました。これからよろしくお願いします」
「うん、これから頑張ろうね」
俺たちはそこで別れた。これからバイト生活スタートだ。
俺は作ったりするわけではなく注文を聞く担当…いわば接客担当になった。店長いわく俺の顔が良いから。どこが良いのか分かんないけど。
同じ職場仲間はみんな優しくて丁寧に一から教えてくれた。やっていけるか不安だったけどこれならやっていけそう。
「お疲れ様。帰るとこ?」
「あ、お疲れ様です。今上がったので支度を終えたら帰ります」
俺に話し掛けてきたのは大学二年生の足立 魂。(あだち そうる)
最初名前が読めなくて焦った。キラキラネームってやつだよな。
この人は面倒見が良くて俺に色んな事を教えてくれた。話しやすくて良い人そうだからこれからちゃんとやっていけそう。
「連絡先交換しない?」
「あ、はい」
シフトが同じだからきっと連絡をとる事も多いだろう。連絡先は交換しても損はない。
「下の名前で呼んで良いかな」
「全然構いませんよ。好きに呼んでください」
「バイト中は一応苗字で呼ぶけど仕事が終わったら下の名前で呼ばせてもらうよ」
きっとこの人は直ぐに友達を作れるタイプだと思う。人と話すのが上手い。
「家は近くなの?」
「はい。歩いて10分くらいで着きます」
「そうなんだ。俺は自転車で10分くらいかな」
話しながら店を出た。駐輪場に自転車が置いてあるらしい。俺は足立さんが戻ってくるのを待った。
「ごめんね、少し待たせちゃった。家はどっち?」
「いえ、大丈夫ですよ。家はあっちの方です」
俺が帰る方向を指さすと足立さんは笑顔になった。どうやら同じ方向らしい。という事で一緒に帰る事になった。
「自転車なのに歩かせてしまってすみません」
「こんなの気にしなくていいよ」
ケラケラと足立さんは笑う。つられて俺も笑みを浮かべた。初対面だから少し緊張してたけど少し緊張の糸が解けた気がする。
「良かった、やっと笑ってくれた」
「え、俺笑ってませんでした?」
「怖い顔してたよ」
「すみません…」
やっぱり駄目だな俺。緊張してたのが顔に出てたみたいだ。
「謝る事ないよ。でも笑ってくれて良かった。愛空君はやっぱり笑ってた方が可愛いよ。会った時から思ってたんだよね、可愛いなって」
この人は何をさらっと言ってるんだ。可愛いとか…俺男だし。如何いう反応したら良いか分からない。
「可愛いって…俺男です」
「勿論知ってるよ。でも可愛いよ」
足立さんは俺をじっと見つめた。瞳の奥まで見られてるようなこの感じが少し怖い。目を逸らす事なんて出来なかった。
話してる内に家に着いた。兄さん帰って来てるかな。
「今日はありがとうございました。これからよろしくお願いします」
「うん、これから頑張ろうね」
俺たちはそこで別れた。これからバイト生活スタートだ。
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