病み彼

なら良かった(r15)

「ちょ…何して…」

俺が手を引っ込めようとすると俺の手を掴む来夢の手に一層力が込められる。

「先輩は俺の此の姿を見ても何も思わないんですか？何の気も起きないんですか？」

そんな事言ったって…そりゃあドキドキしちゃったりしたけど。

「…ほら早く服着ねぇと悪化するから」

「質問に答えてください」

「……何も思わないなんてあるわけねぇだろ…好きな奴のこんな格好見たらそれなりにドキドキしたりするし…」

「なら…」

来夢は胸に触れる俺の手を動かし始める。来夢の勃っている突起の感触が伝わってくる。

「偶には襲ってください」

「え……何言って…」

「不安なんです。俺ばかりがいつも先輩を襲って…俺だけが先輩に欲情してるだけで先輩は俺に対しては何とも思わないのかなって」

「そんな事….ねぇけど…襲うとかした事ねぇし…それにお前今体調悪いし」

「俺がいつもヤってるみたいにすれば良いんです」

俺はごくりと生唾を飲み込む。緊張する。誰かをヤるなんてした事ないのに俺に出来るのだろうか。


来夢が俺の手からそっと手を離す。俺はゆっくりと来夢の胸を撫で始めた。何をして良いか分からないけどいつもされてるようにすれば良いんだ。

突起に触れると来夢はびくんと体を震わせる。来夢がこんな反応をするのは初めて見る。何か変な感じ。

突起を舐め上げれば来夢から甘い声が漏れる。いつもの来夢からは想像出来ない程来夢は敏感だ。こんな反応されたら止まんなくなりそうで怖い。


「先輩…っ…ぁ…大好き…です…んっ…」

「……俺も」

来夢はそのまま眠ってしまった。嬉しそうな満足そうな笑みを浮かべている。制服から部屋着に替えてやると来夢は目を開けて俺の手を握ってきた。

「先輩…気持ち良かったですよ」

「っ……なら良かった。じゃなくて早く寝ろよ」

「おやすみなさい」

来夢は再び目を閉じて眠りについた。来夢は穏やかな顔をしている。


俺が欲情してないと思ってたんだ此奴。それに対して不安な気持ちになっていたんだ。そんなの知らなかった。欲情とかしてたし。バレないようにしてただけで。


来夢のあの時の表情と甘い声を思い出すと体が熱くなる。昔彼奴は受けだったと轟から聞いた事がある。あんな風に轟にヤられて感じてたんだ…そう思うと胸が痛い。


やる事やって俺も寝なきゃな。明日は偶々開校記念日だから休みだけど…