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ホラ吹くな
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「先輩、おはようございます」
俺が目を覚ますと笑みを浮かべてる来夢の姿が目に映る。丁度制服に着替えているところだった。そっか、今日は月曜だ。また学校が始まる。
来夢は手錠を外してくれた。トイレに行く時や寝る時は外してくれるけど此の開放感が最近は好きだ。
久し振りに外に出れる。外の世界を窓から見る事すら出来なかったからとても胸が弾む。学校なんて何方かというと行きたくない場所だったのに今はとても行きたいと思っている。
「あ、昼休みは必ず一緒にご飯食べましょうね。後帰る時は一人、若しくは他の人と帰らないでください。どんな時も絶対に俺と帰るんです。約束は守ってくださいね?」
少し無理があるようなないような…まぁこれくらいならどうって事はない。俺は頷いた。
「約束破ったらお仕置きしますから」
不敵な笑みを浮かべた来夢が俺の耳元で囁く。何だよお仕置きって…
久しぶりに外に出た。日差しがいつもより眩しく感じる。俺は精一杯伸びをした。気持ちが良い。
学校に着くと轟と出くわしてしまった。最悪だ。
「あれ?愛空先輩は来夢先輩と登校してるんですか?今迄そうでしたっけ?」
「いやこれは…」
「俺が誰と一緒に居ようがお前には関係ないだろ」
俺が誤魔化そうとすると来夢が口を挟んでくる。どうしてこうもトゲトゲするかな。
「そういえばあの時二人とも荷物置いて帰っちゃいましたよね?二人とも連絡が取れないから心配したんですよ」
「あ、ごめん」
そうだった…俺が監禁される事になった日は荷物を部室に置きっぱなしにしてしまったんだ。取りに行こうとしたけど来夢が其れを許さなかった。
「先輩そろそろ教室に行きましょう。こんな所で立ち話してたら遅刻しちゃいます。俺が教室まで送りますよ」
「良いって。そんな事したらお前が遅刻しちまうかもしんねぇじゃん。大丈夫だって」
「来夢先輩も行くなら俺も愛空先輩のクラスまでお供しますよ。なんせ恋人ですもんね、愛空先輩?」
「っ…何言ってんだよ。ホラ吹くな」
そうだった…俺と轟は付き合っていると周りには思われているのだ。早く誤解を解かなきゃ…
来夢はいきなり俺の腕を掴んで歩き出した。怒ってる…
結局来夢は俺の教室まで送ってくれた。全く…お節介にも程がある。
轟もついてくるのかと思ったけど来なかった。其れは其れでホッとしたけど何か企んでたりして…そうじゃなきゃ良いんだけど。
これからの学校生活は如何したものか…きっと噂は直ぐに広まる。俺と轟が付き合っているという嘘が広まってしまう。如何やって止めればいいんだろうか…
あぁ、これから先の学校生活が不安だ。嫌になってきた…
俺が目を覚ますと笑みを浮かべてる来夢の姿が目に映る。丁度制服に着替えているところだった。そっか、今日は月曜だ。また学校が始まる。
来夢は手錠を外してくれた。トイレに行く時や寝る時は外してくれるけど此の開放感が最近は好きだ。
久し振りに外に出れる。外の世界を窓から見る事すら出来なかったからとても胸が弾む。学校なんて何方かというと行きたくない場所だったのに今はとても行きたいと思っている。
「あ、昼休みは必ず一緒にご飯食べましょうね。後帰る時は一人、若しくは他の人と帰らないでください。どんな時も絶対に俺と帰るんです。約束は守ってくださいね?」
少し無理があるようなないような…まぁこれくらいならどうって事はない。俺は頷いた。
「約束破ったらお仕置きしますから」
不敵な笑みを浮かべた来夢が俺の耳元で囁く。何だよお仕置きって…
久しぶりに外に出た。日差しがいつもより眩しく感じる。俺は精一杯伸びをした。気持ちが良い。
学校に着くと轟と出くわしてしまった。最悪だ。
「あれ?愛空先輩は来夢先輩と登校してるんですか?今迄そうでしたっけ?」
「いやこれは…」
「俺が誰と一緒に居ようがお前には関係ないだろ」
俺が誤魔化そうとすると来夢が口を挟んでくる。どうしてこうもトゲトゲするかな。
「そういえばあの時二人とも荷物置いて帰っちゃいましたよね?二人とも連絡が取れないから心配したんですよ」
「あ、ごめん」
そうだった…俺が監禁される事になった日は荷物を部室に置きっぱなしにしてしまったんだ。取りに行こうとしたけど来夢が其れを許さなかった。
「先輩そろそろ教室に行きましょう。こんな所で立ち話してたら遅刻しちゃいます。俺が教室まで送りますよ」
「良いって。そんな事したらお前が遅刻しちまうかもしんねぇじゃん。大丈夫だって」
「来夢先輩も行くなら俺も愛空先輩のクラスまでお供しますよ。なんせ恋人ですもんね、愛空先輩?」
「っ…何言ってんだよ。ホラ吹くな」
そうだった…俺と轟は付き合っていると周りには思われているのだ。早く誤解を解かなきゃ…
来夢はいきなり俺の腕を掴んで歩き出した。怒ってる…
結局来夢は俺の教室まで送ってくれた。全く…お節介にも程がある。
轟もついてくるのかと思ったけど来なかった。其れは其れでホッとしたけど何か企んでたりして…そうじゃなきゃ良いんだけど。
これからの学校生活は如何したものか…きっと噂は直ぐに広まる。俺と轟が付き合っているという嘘が広まってしまう。如何やって止めればいいんだろうか…
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