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其れが嫌で(r15)
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今日は冬休み最終日だ。俺は夕方には自分の家に帰る。此の監禁生活も終わりだ。そう思うとホッとする反面、もう少しされてても良いような気になっていた。
「先輩…今日帰っちゃうんですよね」
「明日から学校だからな」
「先輩…俺先輩と離れるの嫌です」
「そんな事言ったって…」
「先輩…襲っても良いですか」
「え…」
何言ってんの此奴。そんな事いちいち聞いてくんなよ。
そういえばこうやって手錠に繋がれてから俺は来夢とシた事がない。監禁生活が始まる前はほぼ一日中ヤられていたのに…
俺がこうやって手錠に繋がれるようになったのは俺が来夢に何度も襲われて、耐えられなくて家を飛び出してからだ。其れから来夢は変わった。でも其の後は監禁された俺に尽くしてくれていた。襲ってくるなんて事はなかった。来夢が何考えてるか分かんねぇ。
「俺我慢してたんです。本当は何度も襲いたかったけど…」
「我慢…?」
我慢してたのか?何の為に…今迄我慢する事なくヤってきたのに。
「先輩が家を飛び出した時あったでしょう?あの時俺反省したんです。俺先輩の事何も考えずに襲ってばっかでした。先輩と肌を重ねる事で自分を満たしていたんです。でも先輩が出て行ってから俺は暗闇に突き落とされたような感覚に襲われました。自分の中で何かが変わっていくのが分かりました。先輩が離れないようにしないといけないって思ったんです。もう一人にはなりたくないから。だからこうやって監禁しました。俺は先輩を困らせるような事や傷付ける事はしたくない。そう思っていたのに其れが平気で出来るようになってしまいました。今迄先輩にとって大切な人は自分も全員大切にしようって思ってたのに、消えて欲しいとさえ思ってしまう残酷な気持ちが生まれてきました」
来夢は苦しそうに顔を歪めている。思わず抱き締めてやりたくなったけど手錠に繋がれてる俺には其れが不可能だ。
「俺どんどん先輩を好きになる度に自分の何かが変わってしまってるのが分かるんです。此の儘だと本当に如何なってしまうか分かりません。何れはもっと酷い事もしてしまうかもしれない。そうなるくらいなら別れた方が良いのかな、とか何度も考えました。でも俺はそんな事したくない。俺如何して良いか分かんないんです。自分が先輩に酷い事しそうで…先輩…俺苦しい」
俺は知らない間に此奴の事を追い込んでいたんだ。俺の所為で来夢は変わってしまった。来夢は自分が変わっていく事に不安をずっと抱いていた。それなのに俺は気付いてやれなかった。俺は最低な奴だ。苦しむ此奴を分かってやれなかった。
「ごめん…俺お前がそんな風に思ってたなんて知らなかった。俺としても毎日のように襲われるのは辛かった。あの時来夢にとって俺は単なる遊び相手でしかないのかと思った。其れが嫌で、其れを認めたくなくてつい家を飛び出した。でも其れは不安を埋める為にやってた事なんだろ?不安にさせてごめん。今苦しい思いをしてるのも何もかも俺の所為だ。お前の変化に気付いてやれなくてごめん」
俺は謝る事しか出来ない。此れで来夢の気が晴れるとも限らない。
「先輩…」
来夢が俺の手錠を外した。そして唇に軽く触れるだけの口付けを落とす。
「……ん」
触れるだけの口付けから次第に深い口付けへと変わっていく。来夢は俺の唇を貪るように口付けてくる。必死さが伝わってくる。
「ん……ふ…」
来夢の舌が俺の口内を擽る。舌と舌とを絡めると水音が耳に響いてくる。久し振りの此の感覚に酔ってしまいそう。
「……っ…ふ……んん…」
来夢の手が俺の服を捲し上げる。そして露わになった胸を弄り始める。俺は触れられる度にぴくぴくと反応する。
「っん……っ…ふ…」
舌を絡ませながら来夢は胸の突起を弄り始める。指で弾いたり、指の腹で転がされたりする。其の度に俺の体はびくんと波打つ。
「んん……っ…」
来夢が唇を離す。何だか頭がぼーっとする。此の感じが心地良い。
「……来夢」
俺が来夢の名を呼ぶと来夢が見つめてきた。熱の籠った真っ直ぐな目だ。
「先輩…大好きです」
乳首に舌を這わせられる。舌先で転がすように舐められれば俺は甘い声を漏らし反応する。おかしくなってしまいそう。
「っ…ぁ……ん…っ…」
いつもと違う。いつも此の行為は無理矢理やられるものだったけど今は違う。来夢の温かさを感じる。俺は一切抵抗などしなかった。身を委ねた。
ピンポーン。これからというところでインターホンが鳴る。誰だ。俺は来夢の顔を見た。来夢も首を傾げている。
「先輩は此処で待っててください。行ってきます」
来夢は部屋から出て行った。来夢を尋ねてくる人なんて誰だろうか。親戚というわけではないだろう。前に捨てられた、と言っていたから。それとも今になって引き取るって来たとか?
若しかしたら来夢の友人か部活の仲間か。誰だ…気になって仕方がない。今直ぐにでも部屋を出て見に行きたい衝動に駆られる。駄目だ。我慢だ。
俺が乱れた服を整えてドアをじっと見つめているとドアが開いた。来夢が戻ってきたのだろう。
「来夢、誰だった………」
俺が来夢に尋ねようと目を向けると其処には違う人が立っていた。誰だよ…此奴。
「先輩…今日帰っちゃうんですよね」
「明日から学校だからな」
「先輩…俺先輩と離れるの嫌です」
「そんな事言ったって…」
「先輩…襲っても良いですか」
「え…」
何言ってんの此奴。そんな事いちいち聞いてくんなよ。
そういえばこうやって手錠に繋がれてから俺は来夢とシた事がない。監禁生活が始まる前はほぼ一日中ヤられていたのに…
俺がこうやって手錠に繋がれるようになったのは俺が来夢に何度も襲われて、耐えられなくて家を飛び出してからだ。其れから来夢は変わった。でも其の後は監禁された俺に尽くしてくれていた。襲ってくるなんて事はなかった。来夢が何考えてるか分かんねぇ。
「俺我慢してたんです。本当は何度も襲いたかったけど…」
「我慢…?」
我慢してたのか?何の為に…今迄我慢する事なくヤってきたのに。
「先輩が家を飛び出した時あったでしょう?あの時俺反省したんです。俺先輩の事何も考えずに襲ってばっかでした。先輩と肌を重ねる事で自分を満たしていたんです。でも先輩が出て行ってから俺は暗闇に突き落とされたような感覚に襲われました。自分の中で何かが変わっていくのが分かりました。先輩が離れないようにしないといけないって思ったんです。もう一人にはなりたくないから。だからこうやって監禁しました。俺は先輩を困らせるような事や傷付ける事はしたくない。そう思っていたのに其れが平気で出来るようになってしまいました。今迄先輩にとって大切な人は自分も全員大切にしようって思ってたのに、消えて欲しいとさえ思ってしまう残酷な気持ちが生まれてきました」
来夢は苦しそうに顔を歪めている。思わず抱き締めてやりたくなったけど手錠に繋がれてる俺には其れが不可能だ。
「俺どんどん先輩を好きになる度に自分の何かが変わってしまってるのが分かるんです。此の儘だと本当に如何なってしまうか分かりません。何れはもっと酷い事もしてしまうかもしれない。そうなるくらいなら別れた方が良いのかな、とか何度も考えました。でも俺はそんな事したくない。俺如何して良いか分かんないんです。自分が先輩に酷い事しそうで…先輩…俺苦しい」
俺は知らない間に此奴の事を追い込んでいたんだ。俺の所為で来夢は変わってしまった。来夢は自分が変わっていく事に不安をずっと抱いていた。それなのに俺は気付いてやれなかった。俺は最低な奴だ。苦しむ此奴を分かってやれなかった。
「ごめん…俺お前がそんな風に思ってたなんて知らなかった。俺としても毎日のように襲われるのは辛かった。あの時来夢にとって俺は単なる遊び相手でしかないのかと思った。其れが嫌で、其れを認めたくなくてつい家を飛び出した。でも其れは不安を埋める為にやってた事なんだろ?不安にさせてごめん。今苦しい思いをしてるのも何もかも俺の所為だ。お前の変化に気付いてやれなくてごめん」
俺は謝る事しか出来ない。此れで来夢の気が晴れるとも限らない。
「先輩…」
来夢が俺の手錠を外した。そして唇に軽く触れるだけの口付けを落とす。
「……ん」
触れるだけの口付けから次第に深い口付けへと変わっていく。来夢は俺の唇を貪るように口付けてくる。必死さが伝わってくる。
「ん……ふ…」
来夢の舌が俺の口内を擽る。舌と舌とを絡めると水音が耳に響いてくる。久し振りの此の感覚に酔ってしまいそう。
「……っ…ふ……んん…」
来夢の手が俺の服を捲し上げる。そして露わになった胸を弄り始める。俺は触れられる度にぴくぴくと反応する。
「っん……っ…ふ…」
舌を絡ませながら来夢は胸の突起を弄り始める。指で弾いたり、指の腹で転がされたりする。其の度に俺の体はびくんと波打つ。
「んん……っ…」
来夢が唇を離す。何だか頭がぼーっとする。此の感じが心地良い。
「……来夢」
俺が来夢の名を呼ぶと来夢が見つめてきた。熱の籠った真っ直ぐな目だ。
「先輩…大好きです」
乳首に舌を這わせられる。舌先で転がすように舐められれば俺は甘い声を漏らし反応する。おかしくなってしまいそう。
「っ…ぁ……ん…っ…」
いつもと違う。いつも此の行為は無理矢理やられるものだったけど今は違う。来夢の温かさを感じる。俺は一切抵抗などしなかった。身を委ねた。
ピンポーン。これからというところでインターホンが鳴る。誰だ。俺は来夢の顔を見た。来夢も首を傾げている。
「先輩は此処で待っててください。行ってきます」
来夢は部屋から出て行った。来夢を尋ねてくる人なんて誰だろうか。親戚というわけではないだろう。前に捨てられた、と言っていたから。それとも今になって引き取るって来たとか?
若しかしたら来夢の友人か部活の仲間か。誰だ…気になって仕方がない。今直ぐにでも部屋を出て見に行きたい衝動に駆られる。駄目だ。我慢だ。
俺が乱れた服を整えてドアをじっと見つめているとドアが開いた。来夢が戻ってきたのだろう。
「来夢、誰だった………」
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