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ラストディスカッション
しおりを挟む俺たちはようやくゲームから解放された。
まるで汚れのないような空。
でもそれが偽りであることを知っている。
「本当、何してるのかしらね私たちは」
朱莉が言う。
選び抜かれた人々だけが住む世界を作り出してしまった。
これから一体どうなるのだろう。
「朱莉ちゃんも就職権受け取らなかったんだね」
千春が尋ねる。
千春と俺と朱莉。3人は就職権を放棄した。
「悪い?」
「ううん。ちょっと意外だったから……」
「そうね、前の私だったら就職権を受け取ったかもね」
「僕は最初から受け取るつもりだったけどね」
藤崎が横から口を挟んだ。
「そうだろうな」
「君たち、起業したら?」
「なんだよ突然」
俺の言葉に藤崎はにこっと笑顔を作って言った。
「だってなんか言いたいことがあるみたいだし?どうせ自分で探した他の会社に行っても何も変わらないんだしさ」
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